BtoBマーケティングの「一歩目からグロースまで」をハンズオンで支援するunname(アンネーム)の採用広報の橋尾です。
2019年4月の創業以来、マーケティングを軸足に事業を展開。これまで100社を超える企業の支援をしてきました。現在は、直近の支援の中でニーズが急増している、BtoB企業特化のマーケティング支援をメイン事業としています。
この「BtoB特化」という表現。実務経験のない私は疑問を持っていました。これってBtoCとどんな違いがあるんだろう?さらに、社内でよく耳にする「いまBtoBマーケティングを経験することは、今後の自分にとって重要」というような文脈の話。これにはキャリア選択のヒントが隠れていそうです。
代表に詳細を聞いてきました。
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ーまず、「BtoBマーケティング」について教えてください。「BtoC」と「BtoB」を分けて表記しているその理由を!
はい。別記事でも深く解説しているので、大枠だけ。
僕は、BtoC・BtoBどちらの企業・プロジェクトでマーケティングを経験しました。マーケティングという言葉の定義は幅広いので、かいつまんでの説明が難しいのですが。ここでは、マーケティングを「とあるサービスの企画・開発から価格設定、プロモーションまでの一連の活動」と定義して進めますね。
まず前提として、顧客が「法人か、個人か」という違いがありますね。つまり「購入の意思決定をする」脳みそが変わります。判断基準が全く異なりますよね。
最低限、以下の3点はおさえて欲しいところです。
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BtoBマーケティングは…
- アプローチ方法が限定的
一般消費者に比べ、企業はターゲット母数が少ない。リーチできる媒体や時間帯等にも縛りがある。 - 購買判断が合理的
「流行だから」「素敵だから」という理由で購入せず、最も会社に対するメリットがあるものを取捨選択しなくてはならない。 - 営業プロセスが長い
慎重に比較検討せねばならず、検討者・決済者・利用者全ての合意をとる必要がある。
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ー買う人の思考回路が大きく違うのですね。それでも、同じ「マーケティング」という名前のお仕事。内容にどのような違いがありますか?
商品を買ってもらいたい対象が異なると、仕事(マーケティング)の性質が変わります。
まず、BtoCマーケティングは前述のとおり「消費者」がターゲット。生活に必要なものだけでなく、生活を豊かにするものが購入されたりします。つまり、流行や人間の嗜好性までも観察する必要が出てくる。情緒をくすぐる訴求や、ブランディング、豊かな発想力などが大事になってきます。かっこよさや、トレンドなどですね。より正解がないので、ちょっとアート感覚というか。エモーショナルに刺しに行っているので、再現性が低かったり、成功の横展開をやりにくいという特徴があります。
対して、BtoBマーケティングは「法人」が相手。購入を決定するのは「個人の感情」ではなく「企業の判断」です。当然ながら会社は遊んでいる訳ではないので、課題解決に必要なものしか購入しませんよね。また、複数人での意思決定フローを経て購入となります。となると、マーケティング活動でキーになるのは、顧客を理解しているか、信用は醸成できているか、社内調整をする推進力があるか、という点。対消費者の場合とは根本的な違いが出ます。営業担当に求められていることと、本質的にはあまり変わらないとも思っています。
ーunname社内では「BtoBマーケティングを今のタイミングで経験するって良いよね」という文脈の話をよく耳にします。ここについて聞かせてください。
僕の考えは3つです。
1.ニーズに対してなり手・経験者が少ない市況感
2.自身の市場価値を上げられる
3.未経験でもトライしやすい職能
今、コロナ禍による認知・営業のオンライン化、国単位ではDXというキーワードがホットな状態です。これにより、今までマーケティング部が無かった企業が、自社にマーケティング思考を取り入れていこうと動いている。新しいポジションに対して、経験のある人材が不足している状態になっています。それが『ニーズに対して経験者が少ない』という市況感です。
ー企業から見た時に、売り手市場(働き手有意)という状況なのですね。
はい。なのでそのポジションをとるだけでも『市場価値の向上』という結果がついて来やすい状況です。
市場価値の上がり方は色々あると思いますが、基本的には3つだと思います。
①単純に飛びぬけてレベルが高いこと、②スキルを掛け算してユニークなスキルセットになっていること、③需給バランスが崩れていて希少価値が高いこと。
BtoCマーケターの場合、いま市場価値を上げようと思うと大変です。もちろん狭き門ではありますが、既に優秀な人がたくさんいます。ハイレベルや掛け算を狙うのは、今からだと難易度が高いですよね。
キャリア選択の場面において、こういう「なりやすさ」やベネフィットは、考慮すべきポイントだと考えています。
ー有利な状態なわけですね。ねらい目。笑。加えて未経験でもトライしやすい職種だ、と。
そうなんです。そんなに専門性の高いスキルではない、というのが『職能的にトライしやすい』という点の理由です。
一概には言えませんが、分かりやすさとして他の職種を引き合いに出すと…
デザインやエンジニアリングは、少なくとも数十時間以上は、学習と反復が必要です。学校に通ったり。もちろん、あらゆる職種においてインプットは必要ですが、学習による習得を経ないとチャレンジできないわけではありません。
この、市況感、希少性、チャレンジ障壁の低さだけを取っても「結構良い選択肢なのでは?」と思っています。
ー市場からの見方もあったのですね。
ですが、やっぱりマーケティング、しかもBtoBと聞くと、単純に難易度が高そうというイメージが…
合理的な判断で決定される購買には、再現性があります。ナレッジとして蓄積しやすいので、未経験の人にも「勝ちパターン」を共有できる。そしてBtoBマーケティングは、冒頭でロジックを組み立てれば成功しやすいです。意思決定に感情が入りにくいので。
ーそうなると、他のビジネス職種と、必要なベーススキルに大きく違いが出ないのですね。
そうですね、提案型・ソリューション型の法人営業と、大きな差はないように思います。なのに、市況感的に希少な「肩書:マーケティング」がお釣りのようについてくる、というイメージです。そりゃお得ですよね。笑
BtoBマーケティングの経験による選択肢の広がりを伝えたい
ここまで話しておいて…なのですが、僕はこれらを理解して、BtoBマーケティングをやり始めたわけではありません。
ーええ!そうなんですね。
はい。3社目(ペイミー)がBtoBサービスのスタートアップ企業だった、という。笑 toCとtoBの違いをうまく理解していない状態で、業務を始めました。
前述のような違いにぶつかり、苦労もしました。もちろん採用する側もその辺りはわかっていなかったと思うので、うまくハッタリをかましながら、言葉に追いつくように成長していたように思います。笑
その後独立した時に、BtoBマーケティングの経験が活きたんです。BtoCマーケティングができる人は市場に一定数いて、空きポジションがあまり無い状態。あったとしても責任者クラスのポジションは空いておらず、一施策の担当者ポジションが多いと思っています。でもBtoB領域は新しく、経験者があまりいなかったので、その領域で活躍できました。リボン型のビジネスモデル(企業とユーザーのマッチング)の企業では、BtoBとBtoC、両面でマーケティングが必要なケースも。その時にはドンピシャで活躍することができた実感もあります。
ー近年増加しているモデルに対応できるスキルセットになっていたのですね。
先ほどの市場価値の話とも紐づくのですが、BtoBとBtoCどちらのマーケティングもできるようになったことで、自分でもさらに市場価値が上がった、と認識しています。じゃあ両方身に着けたい、という場合に、BtoBマーケティングはとっつきやすいという実感があり、はじめの一歩におすすめです、と。
ーBtoBマーケティングのご経験が、宮脇さんご自身のキャリアに貢献していることが分かります。
はい。支援できる領域が広がり、選択肢が広がった手応えがありました。
あとは、今unnameで採用活動を続けていく中で、「マーケティング」という仕事の中に、BtoCとBtoBの2つの方向性があるということを伝えられればと思っています。
どちらの方が良い・悪いではありませんが、違いは理解しておく必要があります。僕はメンバーに対して、「unnameで働くことが自己実現につながればいいな」と常々思っています。だからこそ、いまのunnameが置いているドメインについて理解してもらったうえで、unnameで働くことを考えて欲しいです。ぜひ、キャリアの方向性を考えるキッカケにして欲しいなと思っています。
ー転職は数年後の自分をつくる重要な選択です。unnameでできることを伝えていきたいですね!
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インタビュー中の言葉「unnameで働くことが自己実現につながればいいな」を詳しくお話しした記事はこちら!ぜひご覧ください。
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