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デザインエンジニア横尾俊輔が思う、BDSでなら実現できること

電通ビジネスデザインスクエア(以下、BDS)は、「愛せる未来を、企業とつくる。」をテーマに活動するビジネスクリエーション組織です。ビジネスデザイナー、アートディレクター、人事領域のスペシャリスト、若者文化やギャル文化を深掘りするリサーチャーなど……。あらゆる領域のスペシャリストが集まって、「企業の経営にアイデアを注入する」取り組みを実践しています。

そんな BDSで活躍する人材を紹介する本企画。第4回目は、デザイナー×エンジニアの視点からパートナー企業の事業開発をサポートする横尾俊輔が、BDSに参加した理由や、今現在挑戦していることなどを語ります。

機械工学を学んだ学生が、電通を選んだ理由

―大学院では機械工学を学んでいたという横尾さん。どのようなきっかけで、電通に入社されたのでしょうか?

横尾:大学では、設計工学を学び、大学院では医療用手術ロボットの研究開発をしていました。僕がやりたいのは、ただ設計するのではなく、デザインとエンジニアリングを融合させたものづくり、デザインエンジニアリングだったんです。大学でも学内外の仲間とデザインのサークルを立ち上げ、活動していました。

就職活動では、部分部分を設計する技術職よりも全体を設計する仕事がいいと考え、家電デザイナーなどの職種を受けていました。でも、デザイナー職は美大出身の方が多く、なかなか上手くいかなかった。

「全体を設計する」という意味では、商品企画、サービス・事業開発も面白そうだと思っていたので、「そういえば、広告会社もあったな」と電通にエントリーしたのは、一番最後ぐらいでした。電通なら商品企画などに早い段階で携わることができそうだと思ったんです。

―電通入社後は、どのような仕事をしていましたか?

横尾:最初はストラテジックプランナーとして、CMなどのコンセプト開発に携わっていました。その後、PRのプランニング、SNSなどデジタルを活用したコミュニケーション戦略、企画・運用などを担当しました。

電通ではコミュニケーションの仕事が多かったのですが、デザインエンジニアリングの活動も継続したかったので、プライベートでは学生時代の仲間と「Ginger Design Studio」というクリエーティブスタジオの活動も始めました。

折角やるんだから、面白いものをつくりたい

―BDSに参加しようと思った理由と、現在の仕事内容を教えてください。

横尾:電通に入社した理由が、「商品企画や、サービス・事業づくりに携わりたい」というものだったので、BDSの公募内容を見て、「まさに僕がやりたいこととマッチしている!」と思い、応募しました。

現在は、パートナー企業の事業開発のお手伝いをしています。詳しくは言えませんが、パートナー企業の事業開発チームに入って、商品企画から一緒に取り組みます。商品コンセプトが固まったら、システム寄りのアプリケーション提案や開発、クラウドシステムの開発サポートも行います。商品やシステムができてからは、ウェブ制作など、コミュニケーション施策まで担当することもあります。

―デザインエンジニアの知見、コミュニケーション戦略の知見など、今まで経験してきたことが生かせているんですね。仕事をする上で、心掛けていることはありますか?

横尾:「折角やるんだから、面白いものをつくろう」というのは大事にしていることです。最初は尖っていたアイデアが、色んな人が意見を出す中で、丸みを帯びてつまらないものになってしまうことがあります。「もっと面白い方向、こうあったらいいのにという方向にしましょう」という話をして、できるだけ良いものにして世の中に出したいと思っています。

あとは、人任せにせずに、自分で見渡すということも心掛けています。例えばウェブの世界では、裏側の仕組みを理解せずにディレクションするようなケースがありますが、そういうやり方は好きじゃないです。裏側の仕組みも理解していた方が、関係者とのコミュニケーションも円滑になります。制作会社と話すときには、「アプリの裏側の仕組みはこうなっているから、こうすればできるんじゃないか?」という話ができたほうがいいですし、そこまでやらないと気が済まない性格なんです。

自分の領域に固執せずに、広く吸収できる人は向いていると思う

―BDSの仕事の魅力は何だと思いますか?

横尾:パートナー企業と、コミュニケーション以外のことも含めて事業施策を練ることができるのが面白いと思います。商品の企画、デザイン、設計、運用にも深く入って、一緒に事業をつくっていく感覚です。商品の売上から共有して、事業の根幹に関わることができるため、開発した商品は、本当に我が子のようですし、ローンチできたときの喜びは大きいですね。

主体的に事業に関わりたい人や、起業してみたい人にもいい環境だと思います。あまり自分の領域に固執せずに、広く吸収しながら、自分の領域を拡張していける人は、BDSに向いているのではないでしょうか。事業って、結局最後は全体を横断して考えなくてはいけません。「僕はこれしかやりません」という感じではなく、「面白そうだからこれもやってみる」という人と一緒に働けると嬉しいですね。

それと、きっとどの会社よりも自由です。担当プロジェクトのミッションを達成することだけでなく、自発的にやってみたことも仕事に進化させることができ、それで評価もしてもらえます。

例えば、我々が使うスクエアラウンジという共創カフェがサブスクリプションシステムを導入しているのですが、そのオペレーションのデジタル化を依頼され、自身でWEBを制作してデジタル化しました。そういったこともちゃんと評価してもらえます。

通常は部署が分かれてしまうメンバーが一堂に会していて、しかも近くにいるので、活発に意見交換できる環境も魅力です。トップや上司にも気軽に相談できますし、風通しのよい環境だと思います。

―最後に、横尾さんにとっての「愛せる未来」とはどんなものか、教えてください。

横尾:難しいですね(笑)。でも「こんなのあったらいいな」というのが実現されているといいと思います。人類は確実に一歩進んだ、と思えるようなこと。レベル感はいろいろあると思いますが、人類が月に行った、みたいな話は大きな話ですが、そこまで大きくなくとも大変だったけど、みんながやって良かったと思うことが実現できるといいと思います。

データやエビデンスも大事ですが、人間の本能的な感覚も大事、というのは、BDSに来て仕事をする中で感じていることです。そういう「こんなのあったらいいな」とみんなが思うようなものを、パートナー企業と一緒につくっていきたいです。


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