ミッションは、起業家教育を通して日本にイノベーターを増やすこと。【会員企業紹介/デロイト トーマツ ベンチャーサポート株式会社】
中四国地域最大規模の“次世代型DXオープンイノベーションプラットフォーム”である『ひろしま好きじゃけんコンソーシアム』。デジタルコミュニケーションツール「Slack」を通して産学官金が連携し、簡単・迅速にお互いの課題を解決できるエコシステムです。2021年10月の発足から1周年を迎え、会員企業数は70社以上、会員数は200名を突破。これまでは難しかったようなイノベーションの創出と地域経済の活性化が日々進められています。
今回は『ひろしま好きじゃけんコンソーシアム』のゴールド会員であるデロイト トーマツ ベンチャーサポート株式会社にインタビューを行いました。コンソーシアムに参画したきっかけや、現在準備を進めているプロジェクト、広島や中四国エリアで成し遂げたい今後のビジョンなどについてお聞きしています。
デロイト トーマツ ベンチャーサポート株式会社
デロイト トーマツ ベンチャーサポート株式会社は、「挑戦する人とともに未来をひらく」をミッションに、ベンチャー企業・大手企業・官公庁/地方自治体等が協働し、数多くのイノベーションを生み出す世界を目指し活動しています。主な活動は、ベンチャー企業支援・大手企業イノベーションコンサルティング・官公庁向け政策提言/実行支援です。国内外約5,000社のベンチャー企業との間でネットワークを有しており、得られた知見を大手企業向け支援に生かしています。
<会社概要>
HP:https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/dtvs/dtvs.html
本社:東京都千代田区丸の内3-2-3 丸の内二重橋ビルディング
設立:1997年12月 資本金:1,000万円
狩谷 真治(かりや まさはる)
富山県出身。大学を卒業後、大手証券会社に新卒入社。6年間リテール・ホールセールの資産管理や事業継承などを担当。その後、株式会社リクルートにて経営企画、新規事業開発担当として10年間活躍。医師採用代行サービスなどのプロダクトオーナーとして、事業立案から運営、マネジメントまでほぼ全てを担当する。そして2022年5月に、人材ビジネス立ち上げのためデロイト トーマツ ベンチャーサポート株式会社に入社。現在に至る。
豊富な知見を活かし、イノベーションスクールを積極的に実施。
ーー狩谷さんは、デロイト トーマツ ベンチャーサポートでどんなミッションを担っているのですか?
主に2つのミッションを手がけています。まず1つ目は、ベンチャー企業を支援するための人材ビジネスの新規事業責任者です。事業の主軸となっているのは、CFOや常務監査役、社外取締役といった経営人材の紹介サービス。会社の根幹を支える役職の求人はあまり表立って公表ができないため、ベンチャー企業と共に求人要件を設計してリサーチし、最適な人材とのマッチングを図ります。ありがたいことに多くのご依頼をいただいているため、現在はその声に応えられるよう体制強化やスケールアップを進めているところです。
2つ目は、「イノベーションアワード」というプロジェクトのプロジェクトマネジメントです。これは日本におけるグローバル起業家の輩出を目的としたさまざまな活動を行うプロジェクトで、「ひろしま好きじゃけんコンソーシアム」の皆さまとも連携しながら進めています。
ーーデロイト トーマツ ベンチャーサポートで特に注力している課題はありますか?
先ほどお話しした2つ目の取り組みに繋がるのですが、起業家教育・イノベーション教育に力を入れていきたいと強く考えています。世界から見ると、日本はまだまだ起業家が少ないのが現状です。この状態から脱却し、世界に名を馳せる起業家を輩出するためには何より教育が重要ですよね。そこで、長年ベンチャーサポートを行ってきた当社の知見を総動員し、この課題を解決していきたいのです。ゆくゆくは「デロイト トーマツ ベンチャーサポートといえば起業家支援、特に起業家教育に強みがある会社」と想起されるような存在になれたら…と考えています。
イノベーションアワードに取り組み始めたのはここ1年弱のことですが、当社では以前から起業家教育やイノベーション教育を行ってきました。たとえば、東京都の高校生に向けて行っている「起業スタートダッシュ」は、2021年にスタートして現在2期目に突入しています。セミナーで起業について知ってもらうとともに、高校生に考えてもらった事業アイデアを1on1のミーティングでブラッシュアップするワークショップも実施し、起業に必要なマインドやアイデアを形にするスキルを身につけてもらっているんです。他にもさまざまなプロジェクトが現在進行しており、将来を担う人材の輩出に取り組んでいます。
コンソーシアムの活用により、自社の“命題”を実現しやすくなった。
ーー「ひろしま好きじゃけんコンソーシアム」に参画したきっかけは何でしたか?
当社のグループ企業である有限責任監査法人トーマツから紹介を受けたことがきっかけでした。中四国の起業家輩出に取り組む「ひろしま好きじゃけんコンソーシアム」と、ベンチャーサポートを生業にしている当社は非常に相性がいいのではないか?という流れでお声がけいただきました。
そもそもデロイト トーマツ ベンチャーサポートは「挑戦する人とともに未来をひらく」をミッションに掲げ、数多くのイノベーションを生み出す世界を目指して活動している会社です。そのため、「ひろしま好きじゃけんコンソーシアム」には初めから魅力を感じていました。実際に、コンソーシアムが何か起業家支援に取り組もうとする際には必ず当社に声がかかるため、新しいことにチャレンジできている実感があります。これまでは当社が単体で行っていたことに、コンソーシアムというチームで取り組めるようになったんです。当社が掲げているミッションも、より実現しやすくなったと思います。
ーー「ひろしま好きじゃけんコンソーシアム」で手がけている取り組みがあれば教えてください。
今はまだ準備を進めているところなのですが、広島エリアの大学や教育機関で起業家教育を行おうとしています。当社は数々のベンチャーサポートを行ってきた会社ですから、起業家を育成するためのコンテンツや知見をたくさん持っているんですね。これらを講義や研修という形で、まずは学生に届けられたらと考えています。
日本の起業家を増やし、育むための「エコシステム」を作りたい。
ーー「ひろしま好きじゃけんコンソーシアム」に参画して、どんなメリットが得られましたか?
個人的には、広島の現状をよく知ることができた点が大きなメリットでした。数字で見ると、スタートアップや起業家を輩出しているのは圧倒的に首都圏が多く、広島や中四国は遠く及ばないという現状があります。しかし「ひろしま好きじゃけんコンソーシアム」の事務局の皆さんは、中四国から起業家を輩出するという強い意志をもって、現状を変えられるように動いています。それを知れたことが嬉しいですし、我々も中四国を盛り上げていけるよう精一杯お手伝いしたいと考えています。
当社は中四国だけでなく日本全国の起業家輩出に取り組んでいるのですが、「ひろしま好きじゃけんコンソーシアム」はそこでも役立つだろうと思っています。日本には大学発ベンチャーや学生起業家を増やすためのオープンイノベーションプラットフォームが7つあり、それらとこのコンソーシアムがお互いの取り組みや熱意を共有すれば、より良いシナジーが生まれるのではないかと考えているんです。たとえば「東北では実施していて中四国では行っていない」という取り組みがあれば、当社がハブとなって双方を繋ぐこともできるはず。当社を介して各エリアに波及できることが増えれば、日本全体の起業意識がさらに高まるでしょう。未来に向けてやれることがまだまだたくさんあるなと、今はとてもワクワクしています!
ーー今後の展望を教えてください。
まずは、「ひろしま好きじゃけんコンソーシアム」で進めている起業家教育を着実に進めていきたいです。現在は事務局の方とのみやり取りしている段階ですが、今後は小・中・高・大学生に向けた教育や、起業を考えている方に向けた講座、すでに起業している方のための企業成長にまつわる講座なども実施できたらと考えています。ゆくゆく目指したいのは、広島や中四国に「起業家のエコシステム」を作ることです。そもそも起業家が生まれやすく、そして起業した後も成長していける仕組みを構築して、このエリアをもっと盛り上げていきたいですね。
『ひろしま好きじゃけんコンソーシアム』では、一緒に盛り上げてくれる会員企業を募集しています!!
産学官金が連携した、中四国地域最大規模の"次世代型DXオープンイノベーションプラットフォーム”で、貴社が抱える課題の解決や、新たな事業を創出してみませんか。
▼お問合せ先
広島大学 ひろしま好きじゃけんコンソーシアム事務局
HP:https://www.sukijyaken.jp/contact
Mail:sukijyaken@ml.hiroshima-u.ac.jp
TEL:070-1542-7123