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こんにちは、ヘルスベイシスの採用担当の谷川です。
近年、精神疾患の一種ということでパニック症が注目を集めていますが、
本記事では、そんなパニック症についてご紹介していきます。
パニック症の基本的な概要
パニック症はパニック障害と呼ばれることもあります。パニック症の人は突然強い恐怖や不快感が生じ、動悸、息苦しさ、吐き気などのパニック発作を起こします。症状が繰り返される点もパニック症の特徴です。
パニック発作の主な症状
パニック発作の主な症状として、動悸、息苦しさ、めまい、寒気、ほてり、吐き気などが挙げられます。これらの症状から派生し、死を感じるほどの恐怖に陥ることもあります。
日々上記のような恐怖が続くことにより、外出が困難になり、1人でいることが増える人も多いです。日常生活に支障をきたすことによってより不安感が強まるという悪循環になってしまうケースも多いです。
パニック症の発症年齢と性別の傾向
パニック症は主に成人前後に発症します。性別は女性の方が発症しやすいとされています。男性の場合はより若い年代で発症しやすい傾向があります。
パニック症の診断方法
パニック症の診断基準として有名なものに、アメリカ精神医学会によるDSM-5というものがあります。DSM-5は精神疾患の統計・診断マニュアル第5版と呼ばれる診断基準です。この診断基準にもとづき、医師が問診によって診断するのが一般的です。
DSM-5には以下13の症状が定められていて、このうち4つ以上の症状が現れるとパニック症に該当します。
動悸や心拍数の増加
発汗
体の震え
息切れや息苦しさ
息が詰まるような感覚(窒息感)
胸痛や胸の不快感
吐き気
めまいや気が遠くなる感覚
寒気やほてり
しびれやうずきなどの知覚異常
非現実感
コントロールを失う恐怖
死ぬことへの恐怖
ただし機械的に上記症状と照らし合わせるだけでなく、他の病気や一時的なものでないかどうかなど総合的に診断する必要があります。
パニック症の治療法
パニック症の治療方法には、主に認知行動療法と薬物療法があります。認知行動療法とは、病気と向き合って考え方を変えていくような治療方法です。薬物療法は薬物を投与する治療方法です。
そして、効果としては認知行動療法の方が高いとされています。認知行動療法の方が再発も起こりにくいとされます。つまりパニック症は考え方が重要ということでしょう。
認知行動療法では、一般的に以下のようなステップで考えや行動を変えていきます。
ステップ1:パニック発作が起こる原因を考える
ステップ2:安全行動をやめる
ステップ3:症状への過剰反応を減らす
ステップ4:怖いと感じることをあえてやる
ステップ5:リラックスする
まずステップ1では、そもそもなぜパニック発作が起こるのかを考えます。どのようなシチュエーションでどのような考えが浮かび、パニック発作が起こるのかといったことです。
ステップ2では、上記のようなパニック発作が起こりそうな状況で、逃げないようにするということです。不安な気持ちや恐怖から逃げるのではなく、受け止めます。
ステップ3では、ステップ2を繰り返すことで体を慣らしていきます。パニック発作が起きても良い、慣れることが重要だという心持ちも必要です。
ステップ4では、苦手にあえて立ち向かっていきます。ステップ2やステップ3は繰り返し受け入れる段階ですが、ステップ4は自分からあえてパニック発作が起こるシチュエーションを作るということです。
ステップ5では、パニック発作が起こるような状況でもリラックスできるように訓練します。繰り返し立ち向かうことが大きな対策になりますが、深呼吸などリラックスすることも意識的に行います。
このように認知行動療法には段階がありますが、原因をしっかり考え、失敗しても繰り返し挑戦することで快方に向かっていくということです。
パニック症と年齢: 20~30歳代の発症が多い理由
パニック症は一生のうちでおよそ100人に1人がかかるとされています。特に20~30歳代に多く発症します。男女比としては、1:2程度と言われています。
パニック症の発症年齢が20~30歳代に集中している理由は明確にはなっていません。その年代の人は脳内の神経伝達物質に異常が生じやすいことや、感受性が高い年代であることなどが理由として考えられます。
また仕事や人間関係でストレスを感じやすい年代とも考えられるでしょう。ただしいずれも推測なので、根拠が明確になっているわけではありません。
パニック症と他の不安障害との違い
パニック症はかつて、不安神経症や心臓神経症と呼ばれていました。1980年に独立した病名が与えられました。病名が独立した理由は、突然不安が起こるパニック症と、慢性的に不安が続く全般不安症を区別するためです。
言い換えれば、パニック症は突然不安が起こるものの、ずっと不安を感じているわけではないということです。うつ病などの精神疾患は慢性的である場合が多いため、その点でパニック症は他の不安障害と違いがあります。
パニック症の三大症状:
パニック発作、予期不安、回避行動
パニック症の三大症状として、パニック発作、予期不安、回避行動があります。
パニック発作とは、上でもご説明してきた通り突然発生する強い不安、動悸、震えなどです。
予期不安は、またパニック発作が起こるのではないかと恐れてしまうことです。
回避行動はパニック発作が起こりそうなシチュエーションを避ける行動のことです。
このように、パニック発作自体は慢性的に起こるものではありませんが、予期不安や回避行動も含めるとパニック症の人は常にパニック症に苦しめられていると言っても過言ではないでしょう。
特に予期不安はいつでも予期できてしまうので、その分不安も慢性的に継続する場合があります。
パニック症の日常生活への影響
パニック症は日常生活に支障をもたらします。たとえば、外出や仕事などに影響を与えます。さらに状況が悪化すると、発作によって救急車で搬送されるケースもあります。ただし、パニック発作そのもので死亡することはありません。
パニック症とうつ病の関係
パニック症はうつ症状を併発する場合があります。パニック症の症状に悩まされた結果、精神的に疲弊してしまいうつ症状を併発するということです。うつ症状を併発すると、パニック症と相まってそれぞれの症状がより重症化する可能性もあります。
最後に
精神疾患の一種であるパニック症は、年々社会的な認知度や理解が高まっています。多くの人が発症する可能性のある疾患なので、発症していない人も自分が発症する可能性や周囲の人が発症した場合のサポートなどについて考える必要があるでしょう。
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