統合失調症の深層: 初学者向け基本ガイドと理解のための情報

こんにちは、ヘルスベイシスの採用担当の谷川です。

近年、精神疾患の一種である統合失調症が注目を集めています。
本記事では、そんな統合失調症についてご紹介していきます。

統合失調症の定義

統合失調症は1つの病気ではなく、複数の精神疾患が集まった結果生じる症状と考えられています。統合失調症になると心や考え方がまとまりにくくなり、気分や行動、人間関係に影響を与えます。

症状のタイプ

統合失調症には、大きく分けて2種類の症状があります。幻覚や妄想などが現れる陽性症状と、意欲の低下や感情表現の欠如などが起こる陰性症状です。つまり陽性症状はもともとなかったものが現れる症状で、陰性症状はもともとあったものがなくなる症状ということです。

統合失調症の原因

統合失調症は一つの病気ではなく、似た症状や経過を持つさまざまな精神疾患の集合体であると考えられています。そのため、統合失調症の原因は人それぞれ異なるということです。
ただし一般的には、生まれつきの体質、環境要因、過剰なストレスなどが原因となって統合失調症の症状が現れることが多いです。複数の要因が重なって統合失調症になるので、たとえば同じ環境でも統合失調症になる人もいれば、ならない人もいます。

発病年齢

統合失調症は通常、10～20歳代の青年期から成人初期にかけて発病することが多いとされています。30歳までの人が70～80%を占めます。発症年齢の平均は男性が27歳、女性が30歳です。
女性は40～45歳に2度目の発症のピークがあるため、結果的に男性の方が発症年齢の平均が低くなっています。

発生率

統合失調症はそれほど珍しい病気ではなく、100人に1人くらいが罹患するといわれています。ただし症状の内容や重さは個人差が大きいです。軽度の症状まで含めて100人に1人程度とされています。

治療の重要性

統合失調症は、早期に治療を開始することで、症状の重症化を防ぎ、回復が早まるとされています。

診断と治療法

統合失調症の診断は、医師が身体的な病気の有無、服薬状況、生活歴、家族歴、現在の症状などから総合的に行います。基本はカウンセリングによる診断ですが、血液検査、CT、MRIなどを行う場合もあります。
統合失調症の治療は主に薬物療法です。抗精神病薬、睡眠薬、抗不安薬などを使用します。また薬物療法以外にも、運動療法、作業療法、社会生活技能訓練などが行われます。
統合失調症は基本的に回復可能な病気なので、上記のような治療を行うことで回復していきます。ただし20%程度は重度な障害が残るので、決して楽観的に捉えられる病気ではありません。

日常生活との対処

統合失調症は治療の他に、日常生活での対処が重要です。とはいえ、特別なことをするわけではありません。規則正しい生活を送ることで症状が緩和されます。
日中普通の生活をするのが厳しい方は、入院して生活する場合もあります。また就職や復職を目指す方は、就労支援事業に参加したり、就労能力の獲得を目指す場合もあります。

社会的認識とサポート

統合失調症の方は複数の公的支援を受けられます。具体的には、障害年金、自立支援医療、特別障害者手当などが挙げられます。これらの制度は知っていて申請すればもらえますが、知らないともらえません。そのため詳しく調べておくことをおすすめします。

予防と早期発見

統合失調症は予防と早期発見が重要です。まず予防をすればそもそも統合失調症にならない可能性が高いです。規則正しい生活を送る、過度なストレスを溜めない、といったことです。ただし現実的に厳しい場合も多いでしょう。
統合失調症になってしまったら、早期発見が重要です。早期発見、早期治療によって回復できる確率が上がるからです。統合失調症の可能性があると感じたら、早めに受診して治療を行うことをおすすめします。