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創業の想い#2 "地方"ならではの強みを活かす

さて、前回は創業の想いやキッカケについてお聞きしました。
今回はもう少し深掘りしていきたいと思います。

🎤前回、「地方性」という観点での仕事観の話がありましたが、就活の段階からそういった思いがあったのでしょうか?

地方ならではの魅力をお話していますが、こうは言いつつも実は、最初は東京で就職しました。(笑
やはり学生の頃は東京の大きな企業で働きたいと思い東京で就職しましたが、
数年たった時点で実家の都合上、地元に帰ることになりました。

🎤東京から長野に帰って来て、どのように感じましたか?

最初は、とにかく自分の力で挑戦してみたいという想いで東京で就職しました。
しかし、結果として長野に帰って来て良かったなと非常に感じています。

なぜかというと、生活・ビジネス環境としてかなり最適化されているからです。
例えば、海外のセレブは場所を非常に選びます。
住む場所と楽しむところ、仕事をする所を分けています。
オンとオフが分かれているわけです。
ビジネス、ベンチャーの文脈で有名なシリコンバレー。あそこは、“かなり田舎”です。笑
ですが、働く人たちが働く環境や住む環境を整え、居住空間とビジネスの連動性を重要視した結果、ビジネスの一大拠点へとなったのです。

大都市は居住も娯楽も仕事も集中させてしまっており、
それぞれの環境として最適化されているとは思えません。
その点、長野はいい意味で娯楽が少なく居住空間とビジネス空間として
非常に最適化されているように感じています。

🎤東京と地方の実態を目にしてきた中で、地方企業が取り組むべき課題はなんだと思いますか?

社会に出てから感じることとして、地方企業が「自分たちで力をつける」ということをしないと
”地方はだめ”だということです。

自分たちで足腰を力強くしなければいけない。

多くの地方企業は最初から負けています。「このエリアじゃしょうがない。」「これが限界だ。」等々。すぐにマーケットのせいにしがちです。“ここだから出来ること”をもっと考えてビジネスをやっていく必要があります。
改めてですが、日本の大部分は、“地方”なのです。

🎤“ここだから出来ること”と仰いましたが、例えばどのようなことでしょうか?

そうですね、例えば強いつながりを活用することが出来る点がひとつです。
地域性として、人間関係のつながりや仕事の関係性の中でも川上川下が色濃くあります。
地域基盤としてある出身校や地元の先輩後輩、知人関係からの紹介が紹介生み、新しいことが出来たりします。
もちろん、都心でもそういった動きはあります。ですが、比較してみたときに、長野はやや閉鎖的な側面がある一方で、一度コミュニティに入ってしまえば、かなり強力な繋がりになります。

「資産」という括りで見ても、建物なのか土地なのか、現金なのか。
こんなところも地域性が出てきます。
地方は意外と資産家が多いです。不動産資産は東京が強い。ちょっと持っていれば数億円になります。

比較して地方は、不動産の資産価値は都心よりも低いため、不動産よりも現預金を多く持つ傾向にあるように思います。実際、長野は全国的に見ても貯蓄額や割合が非常に高いというデータが出ています。

地域性が出る『資産』をどう生かすか?を考えた方がビジネスとして、経営として面白味があります。

重ねてになりますが、将来日本全体として起こる問題は都心で発生する前に地方で先行して起こっているというケースがよくあります。M&A、空き家問題、人口減少様々あります。
もっといえば、現在日本は世界の中でも最も少子高齢化社会が進んでおり、課題先進国という立場でもあるので、世界の将来問題に対していち早く取り掛かれるということです。

🎤「地域性」という点については、どういった経緯で着目したのでしょうか?

これまで異なる職を経験してきた中で、見えてきたことが土台となっています。
初めて就職した企業が、大手事務機器メーカーでした。
全国一律の戦略。値引きも、話す内容も全国一律。
ここでは地域性という観点はなく、決められたことをどれだけしっかりこなすか。という部分が問われました。

そして、次に就職したのが、アメリカ系の外資企業でした。前職よりも戦略が非常に長けており、地域性を戦略に非常に落とし込んでいました。
ここの会社では何をやってもいい(公序良俗に反しない範囲で)が、その代わりに「結果」は出す。
ということを求められ、マネージャーとしての力量も非常に問われました。

こういった経験があったからこその観点かもしれません。

🎤なるほど・・・。仕事をしてきた中で培われた観点なのですね。

次回は、プレーヤーとしてだけではなく、マネージャーとしても数多くの実績を残してきている
西澤社長にリーダー論をお聞きしていきたいと思います。

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