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鹿児島茶の名門、お茶の下堂園が、世代を超えて愛され続ける理由とはー。

らさら荒田本店とは、、、

閑静な住宅街に位置する落ち着いた雰囲気の日本茶喫茶店。日本茶や茶器、お茶菓子を選びながら、「お客様自身 がお茶を淹れる」楽しみを体験いただけます。

当社創業者の妻・ユリが商いをしていた地に開いた、「らさら」の本店です。今回は、歴史ある下堂園様の店舗について、創業者の一族である下堂薗専務にお話を伺いました。


Q らさら荒田本店は、どのようなコンセプトで開かれたのですか?


まず「らさら」は単なる喫茶店ではありません。

注文後に運ばれてくるのは、お茶と急須と湯のみ、そしてお湯。「らさら」では、お客様ご自身にお茶を淹れていただきます。

そのスタイルは、「日本茶を急須で飲む」文 化を体験していただきたいという、私たちの思いから生まれたもの。ご家庭で日本茶を飲むことが減ってきて いる現在、茶器やお茶菓子を含めて「お茶を楽しむ」という日本文化に少しでも触れていただきたいと思い、「らさら」を開店しました。

その始まりは、昭和 29 年に鹿児島の高麗町に開いた「お茶の下堂園」というお店でした。 当時の下堂園は、創業社長である下堂園實が、農家から茶葉を買い付けてお茶に仕上げ、それを高麗町のお店 でユリが販売するという形で商いをしていました。

鹿児島のお茶は美味しいと世間で認知していただけるように、お茶屋では異例の有機栽培農園の開発など、型 破りな方法で事業を大きくしてきました。そうして平成 11 年にお茶作りの工場とらさらを併設した本社ビルを卸町本庁に建設。翌年には 1 階部分に喫茶 とお茶を販売するスペースを設けることになりました。

「らさら」という店名は「気楽にお茶を楽しむ」の、楽・茶・楽が由来なんです。茶葉だけを販売する「お茶 の下堂園」とは違ったコンセプトのお店にしたいという思いがありました。

当時は、コーヒーを出す喫茶店はあっても、日本茶を提供するようなお店は他にはありませんでしたから、 「日本茶は無料で提供してもらえるものであって、お金を払って飲むものではない」というのが世間の風潮でした。 鹿児島のお茶に価値を感じていただくにはどうしたらいいのか、思い悩む毎日だったそうです。

そして平成 17 年。「らさら荒田本店」がオープンしました。この地は下堂園が創業する前に、ユリがお茶を売 っていた場所でもあります。「お茶の下堂園 高麗店」とともに、連綿と続く下堂園の歴史が息づくお店となっています。



Q なるほど、たしかに日本茶の喫茶店は珍しいですよね。喫茶スタイルを始めたのは「らさら」が鹿児島で初めてなのでしょうか?


初めてかどうか記録には残っておりませんが、先駆けであったことは間違いありません。 当初はお客様から「なんでお茶にお金を払わなくちゃいけないんだ!」と言われるような、苦い経験もあった ようです。地元のお客様方に受け入れてもらうまでに、5 年くらいは掛かりましたね...。

皆様にお越しいただけるように、喫茶メニューを充実させ、お茶だけではなく“お茶と合う甘味”を提供する ことに力を入れていきました。 徐々にお店のファンが増えていってくれたので、苦労はありましたが、やってきたことが報われ本当に嬉しく思います。


Q 大変ご苦労なさったんですね。先ほどファンという言葉が出ましたが、創業時からご愛顧いただいているお 客様はいらっしゃいますか?


今はもう高麗店は畳んでしまっているのですが、当時ご来店いただいたお客様の中には、お子様やお孫様と世代を超えて「らさら」をご利用くだっている方もいらっしゃいます。

また、高麗店は遠方のお客様のご利用も非常に多かったので、そういったお客様は通販を利用して下堂園のお茶を長くご愛顧いただいています。幼少期から下堂園のお茶を飲んで過ごされているご家庭では、家庭の味・母が入れてくれるお茶の味としてご家庭に定着しているように感じられます。

急須で入れるお茶は、ペットボトルや粉茶などと全然味が違うんです。 その美味しさを知っているからこそ、「子どもや孫にも美味しいものを飲んでもらいたい。子どもたちとお茶を飲むひと時に幸せを感じる。」と仰ってくださるお客様がいらっしゃいます。

それが子から孫へ、脈々と繋がっていることが、二人の子を持つ私自身も、母親としてとても感慨深いですね。 お母さまが娘さんをお店へ連れてこられたり、高齢で店に足を運べなくなってしまったお母さまの代わりに娘さんが来店されるなど、親と子を結ぶ一つのコミュニケーションになっている感覚もあります。

世代を超えて楽しんでいただけるお店として、生活に根付いてくれていると思うととても嬉しいですね。


Q 「らさら」や下堂園様は SNS でも積極的に情報発信されていますよね。どんなきっかけで始められたのでし ょうか?


生活スタイルが変わってきているからこそ、その新しい生活スタイルに日本茶文化を融合させていく必要があ ると考えています。

もっと身近にお茶を感じてほしい、一度は急須で入れたお茶を味わってみてほしい、そういった想いを、若い 世代に向けて Twitter や Instagram などの SNS でも発信しています。「らさら」は今後も鹿児島県の荒田という地で、より地域の人々に愛される存在であり続けたいと思っています。

最近では SNS の効果もあり、少しずつではありますが、若い世代のお客様も増えてきているんですよ。 きっかけは日本茶ではなくスイーツなどの甘味かもしれませんが、それでもいいんです。そこで味わっていただいて、その延長線上に、「家でも急須でお茶を飲んでみようかな?」っていう気持ちになっていただければ嬉しい限りです!



Q 初めてのお客様は SNS をご覧になって利用されることも多いのでしょうか?


はい、SNS をきっかけにご利用いただけるお客様もいらっしゃいます。

また、ギフトをきっかけに始めてご利用 いただくお客様も多くいらっしゃいます。大切な方に下堂園のギフト商品をお贈りいただくお客様が多くいらっしゃるのですが、ギフト商品を受け取られた方が弊社のお茶を味わっていただいて、嬉しいことにその方も またお客様となっていただくことも多いんです。

これからも長くお客様にお喜びいただくためにも、私たちは「ご自身でもお茶を楽しんでいただき、人にも贈りたい」と思っていただけるような商品を作り続けなくてはいけませんね。


Q 素敵なお考えですね!お客様が特に好んでリピートされている商品って何なのでしょうか?


弊社の看板商品である「千両」をお選びいただくことが多いです。
特に新茶の季節は、1 回のお買い物で 50 本~100 本近くお求めいただくお客様が複数名いらっしゃいます!

この時期の「千両」は特別パッケージになっていて、包装紙が着物の様な前合わせの折り方で、そこに水引が かかっているといった、ギフトにもちょうどいい仕様になっているんです。

ご家庭用と贈り物用に毎年恒例でお求めいただいております。 また、春には「新茶」、初夏には「水出し煎茶」、冬には「しょうが紅茶」と、季節に応じて色々な商品を発 売するので、その時々にあったお茶を楽しんでいただけます。

そして、どのお客様も仰るのは「日本茶を楽しむには、ここのものが一番」という言葉。 その言葉を胸に、これからも多くのお客様に愛されるお店を作り続けたいと思っております。

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