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好奇心と共感力。ホテル業界出身のコンサルタントが自ら切り開いてきた未来。

終身雇用はとっくに崩壊し、かたや人生100年時代と言われる昨今。どこで、いつまで、何をして働くのか......自分のキャリア像が描けないとき、そしてキャリアの迷いゆえ、目の前の仕事に身が入らないこともあるのではないでしょうか。

こうしたビジネスパーソンの共通の悩みに対し、「専門性を身につけつつ、自分の興味関心、時代の変遷に応じてフレキシブルにキャリアを形成していくのが大事」と話す人がいます。アドビのデジタルマーケティングコンサルタントとして働く、水倉智美です。

水倉は、アドビに入社する前にさまざまな業種・職種を6社で経験し、そのたびに自身のキャリアを切り開いてきました。その後ろには、飽くなき専門性の希求と、新しい知識や経験に対する好奇心が垣間見えます。

そんな水倉は、なぜ過去のキャリアの集大成としてアドビを選んだのでしょうか。その理由を聞きました。

(プロフィール)

水倉智美: アドビ カスタマーソリューションズ統括本部 エクスペリエンスサービス本部 エクスペリエンスコンサルティング部 シニアコンサルタント

専門性を追求し、好奇心を満たすためキャリアアップを続けてきた

水倉のキャリアはホテルでの接客業からスタート。数年後には全くの異業界、ウェブの世界に飛び込みます。理由をホテル業務を通じて自身の未来を描くことが叶わなかったと話します。

「元々旅行が好きで、かつ英語を使って人と関わる仕事がしたかったのでホテルで働くべく、専門学校ではホテルマネージメントを学びました。

一方で学校ではウェブ制作も学び、そのおもしろさを知りました。結局ホテルに就職したのですが、その後ウェブの世界に飛び込んだきっかけはここにあります。

ホテルでの仕事にはやりがいを感じていたものの、基本業務はチェックイン・チェックアウトで、今後のスキルアップを考えたときにイメージがなかなか湧かなくなってきて。長期的に見て応用が効かないな、それよりもっと手に職の仕事がしたいなと思い、ウェブ制作会社へと転職しました」

ウェブ制作会社ではウェブディレクターとして経験を積み、その後はマーケターに転じました。より専門性や経験を追求した結果です。

「ウェブディレクションをしている中で、ただウェブをつくっているだけじゃお客様の課題は解決できないなと実感したんです。それでウェブマーケターとして2社経験し、ウェブ広告やサイト運用、UX設計、加えて、テレビCMや雑誌をはじめとしたオフラインでのプロモーション、新規事業開発など幅広く経験することができました。

幅広く経験することでの成長感を感じる一方で、マーケターはどうしても仕事が広く浅くなりやすく、今後はテクノロジー領域の専門性をより深めておかないと危ういのではと感じたんです。それで米国DSPスタートアップの日本3人目の社員として加わりました。ここのプログラマティック広告運用は他とは一線を画していて、管理画面やレポート機能の虜になっていましたね(笑)。先進のアドテクに浸り、クライアント企業の広告運用の自動化や効率改善が図れることを実感したものの、どうしても広告だけでは限界があることを強く感じるようになりました。広告以外のチャネルにおいても、エンドユーザーとの接点を管理する必要があると思い、MAベンダーに移りました。業務を通じて様々な企業のマーケティング課題を伺いながら、ナーチャリングのシナリオを考えたり、カスタマージャーニーマップを作ったりと、パーソナライズされたマーケティングの在り方を追求しました」

水倉はこれまで一貫して、自身のステップアップのために転職してきたといいます。これらはすべて、今やっていることでは成長できないという危機感や、次はこの領域を経験してみたいという好奇心に基づいているのです。

「行動移すことが早い方で、次これやりたいと思ったらまずは動いていますね。幼少期からずっと好奇心が旺盛なんです。小学生のころは母親に『あれは何?』『これはなんで?なんで?』と聞きすぎて、誕生日に『IMIDAS(現代用語辞典)』を渡されたくらいでした(笑)。

また、専門性の希求は、両親を比較的早くに亡くしたことによる、『自分ひとりでも生きていかないといけない』という危機感が根底にある気がします。

デジタル化が進み変化が早く、先行きも不透明な時代、専門性を身につけつつ、同時に興味を持ったことに対してはすぐに取り組んで没頭してみるという柔軟性が、キャリア形成において大事になってくると感じています」

これまでの経験がすべてつながった、アドビでのコンサルタント


こうした水倉のキャリアがすべて活かされているのが、アドビでのデジタルマーケティングコンサルティングです。

「ウェブマーケティングやテクノロジーの知識を持ってしても、つまりそれらに基づく広告やメール、コンテンツパーソナライズだけでは、仕事をする上で更なる壁にぶつかるようになりました。今、企業はあらゆる接点において顧客体験をよりよいものにする必要性に迫られています。そのため、もう少し大きなスケールでツールを導入し、課題に向き合わなければお客様のマーケティングの悩みが解決できないとDSP、MAベンダーの経験を通じて感じました。例えば、広告やメール施策以前に、サイト自体に問題を抱えているお客様も多くいらっしゃったので、そういったケースではサイトの分析をしないとそもそもの全体設計はできません。現場は悩みが多く複雑で、私自身もマーケター時代に苦労した経験もありますので、もっとお客様に寄り添った提案ができるコンサルティングが必要だと痛感していました。

そんなとき、奇しくもアドビに声がけいただいて。アドビはツールベンダーにしては珍しく、ツールを導入して終わりではなく、それを使ってどうするかという運用面にすごく力を入れている会社でした。しかも各コンサルタントにかなりの裁量があり、お客様に価値を届けるためにはどうすれば良いか、自由に考えることができます。アドビのコンサルはいい意味で“何でも屋”なんです」

クライアントの課題を解決するにあたっては、例えばウェブの施策をやるのか、そもそもそれに携わるメンバーのトレーニングをするのかなど、根本から考えていきます。

「トレーニングの内容も一からコンサルタントが考えます。私自身も、ツールの使い方だけでなく、ツールに依らない分析の基礎や企画力を伸ばすトレーニング作成してきました。また、もしアドビの分析ツールがお客様のためになっていなかったら、他社のツールを使ってでもお客様の課題を解決しようとしますね。常にお客様を軸に考える。こうした価値観が会社として根付いているんです。それもこれも多様なスキルセットをもつ社員が在籍しているからこそ成せることだと思います」

自由に、根本から考え、クライアントに向き合う。そんなアドビのコンサルタントとしてやっていくために、水倉は過去の経験を総動員しています。

「例えば、私が現在トレーニングの一貫でつくっているデザイン思考のプログラムでは、アドビの『クリエイティブクラウド』と、エクスペリエンスクラウドの両方を組み込んでいます。デザイン思考の右脳的な発想で得られた発見をマーケティング施策に反映し、データで効果を見るという、右脳と左脳を両方使ったプログラムをご提供できればと考えています。私自身も普段の業務はデータにもとづくPDCAが中心ですが、データだけでは分からないことも多く、デザイン思考の人間中心かつ右脳的なクリエイティビティが、施策プランニングやサービス開発で役立っています。アドビのコンサルティング業務では右脳と左脳、両方使っている感覚がありますね。

ウェブ制作やマーケティング、広告運用、MAのプランニングをはじめ、これまで培ってきた経験がすべて生かされているなと実感しています」

それだけでなく、水倉自身も一見関係ないと思っていたホテルでの経験も生きてきているといいます。

「ここ最近、『データを軸にした施策は今後AIでもできる。それより、目の前の人がよりよい生活を送るための本質的な課題は何か』と考えたとき、必要となるのは共感力だと気づきました。

そもそも人としてのホスピタリティがないと、相手の言動には表れない、根本的な想いや課題は引き出せません。なのでコンサルタントとして働く上で、ホテルで培ったおもてなしの経験が大いに活きているんです。

まさにこれまでのキャリアがすべて、点と点でつながった感じがありました」

ビジネス・テクノロジー・クリエイティブ。この三つすべてを身につけられるのがアドビ


水倉は今後、今手がけているデザイン思考のプログラムをより多くのクライアントに提供していきたいと語ります。

「デザイン思考はお客様からの反応が良く、大変ありがたいことに、ご興味を持ってくだっさる企業様が多くいらっしゃいます。

というのも、データドリブンの経営はできているお客様がすごく多いのですが、先行きが不透明な現代で未来を描いたり、人々に新しい価値を提供するにはデータだけでなく、人が本来持つ感性を最大限に発揮して、意見を出し合う必要があるんです。そこで役に立つのがデザイン思考です。

特定の課題に対して目先の解決策を当てていくのではなく、潜在ニーズ、もしくは人々が自分自身ですら気付いていない本質的な問題を探り、解決策を模索していくのがデザイン思考のひとつですが、その際、私たちのような外部の者が加わることによって、別の視点で考えやすくなったり、よりフラットな雰囲気で自由な意見を出しやすくなります。

こうしたデザイン思考ワークショップを、ゆくゆくはアドビ全体として多くのお客様に提供できればと思っています。

コンサルタントが提供するサービスは、このようにそれぞれのお客様に合わせてセミオーダーでつくっていくため、コンサルティングと並行してこうしたサービスを開発できるのはすごく楽しいですね。恐らく、多くの人が新しいことをやったり言い出すことにリスクを感じると思います。私もそうです。失敗するかもしれないし、否定されたり、冷笑されるかもしれない。新しいことなんてやらない方がラクかもしれないですが、デザイン思考プログラムを提供する身としては、自ら率先して新しいことに挑み、自分で失敗するなどして心理的安全性をつくり出したいと思っています」

このように水倉がやりたいことを実現しているのは、個人の働きやすさを尊重し、ダイバーシティを推進するアドビのカルチャーが背景にあります。

「特にコンサルタントはリモートワークが進んでおり、例えば子どもが熱を出したときには、パパママ問わず自宅で仕事をしています。申請も特に必要なく、チャットで連絡するだけですね。週何回までという制限もなく、その辺りはすごくフレキシブルだなと思っています。

また、個人の意思もすごく尊重されています。これをやりたいと言ったらすぐにやらせてもらえますし、その辺りの意思決定はすごくスピーディで、スタートアップ感満載です。『ちょっと待って』とこっちが戸惑ってしまうくらい、本当に早いです(笑)」

アドビでは女性に焦点を当て、女性がより生き生きと働きキャリアアップするための研修を開いています。

「リーダーシップサークルという、世界中からアドビの女性社員が集まる研修に参加させてもらいました。個人的な考えとしては、男性・女性だけのグループとして作るのはと分けることについては良くない点もあると思いますが、一方で女性ならではの悩みもある。

こうした悩みを分かち合い、自分自身が描く未来に向かってどうしていけばいいか、例えばパーソナルリーダーシップトレーニングをはじめ、これから半年以上かけて研修を受けることになります。

研修が終わった際には、研修で得たことをチームに還元し、将来的にはキャリアや働き方のアドバイス、ライフワークバランスを保てるようにチームの仕事量のコントールができればと思っています」

水倉は、アドビは今後こうしたキャリア形成をしていくにあたって最適な職場だと感じているといいます。

「最近、これからのビジネスパーソンに必要なスキルとして、ビジネス、テクノロジーに加えて『クリエイティビティ』が重要と各種メディアでも言われるようになってきました。いわゆるBTCスキルの3つをまとめて経験できる職場はなかなか無いと思うのですが、私はアドビこそがその場所だと思っています。

お客様の課題を解決するというビジネス的視点、根本の課題を見つけ出すクリエイティブ(デザイン)的思考、そして実際に解決へと導くテクノロジー。この三つが揃ったアドビは、今後の自らのキャリアを切り開いていくには絶好の場だと感じています」

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