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estieの未来をデザインする。デザインチームが最初に取り組んだこと

こんにちは!不動産テック企業のestieでVP of Designをしている荒井(@rakenarai)です!
ブログを書くのに慣れてきて少し楽しさを見出しているかもしれない今日この頃です。

先日こちらの記事を公開し、estieのデザイナーは総勢4名になったと書きました。

単独デザイナー体制から4人チームへ。estieデザインチームの変遷 | 株式会社estie
こんにちは!不動産テック企業のestieでVP of Designをしている荒井()です!最近は新卒以来6年住んだ家からの引越しにワクワクしています。引越し素人すぎて必要な手続きを網羅できているか不安でもあります笑 ...
https://www.wantedly.com/companies/company_6314859/post_articles/375713

4名になったことで、デザイナーの複数ユニット掛け持ち体制を脱却し、各プロダクトを開発するユニット(※)に専属のデザイナーがアサインされる状態となりました。
※ estieではプロダクトオーナーとソフトウェアエンジニアとデザイナーで構成されるプロダクト(機能含む)開発を遂行できる最小限のメンバーの集まりをユニットと呼び、ユニット主導で開発を進めています。

これによって複数プロダクト開発が同時並行で爆速に進んでいく気運を感じております…!

喜ばしいことに、チームが4人にもなると見つかる課題も思いつく解決方法もたくさんあります。所属ユニットに閉じるものはそれぞれのJIRAで管理すれば良いのですが、そうでないものもあります。ジョブディスクリプションの改善案やプロダクト横断のカラー管理の改善案といった、デザイナー全員で取り組むべき点を1on1などでいただいていました。

一方で、正しい優先順位でどんどん対応していきたい気持ちはあるものの、「正しい優先順位」が何かさえよく分からない状態でした。
開発タスクはJIRAで管理されているので大丈夫なのですが、1つのユニットに閉じない課題やデザイナー全員で挑むべき課題に関しては、一元管理されていない・課題の共通認識が取れていない・全員が感じている課題をキャッチアップしきれていないの「3ない」状態でした。

これから会社が掲げるマルチプロダクト戦略(参考:https://inside.estie.co.jp/entry/seriesa_hirai)をデザイナーが一丸となって遂行し、プロダクト単体での価値提供はもちろん、複数プロダクトを掛け合わせた総合力でも大きな価値提供をするために、課題とソリューションを議論する機会が必要だと考えました。また、まだ急造とも言えるデザインチームの結束力をあげたいとも考えておりました。

その一手として、デザイナーだけで徹底的に議論する日を設けました。こちらの話は1/31(月)19:00〜20:00のイベントでもお話ししようとも思っているので、ぜひご参加ください!

32人中デザイナーが4人!?デザイナー比率が高いestieのデザイン現場とは - 2022.01.31 19:00~20:00
概要 estie(エスティ)は2022年1月12日、約10億円のシリーズA資金調達を発表いたしました。調達した資金を活用して、商業用不動産業界のデジタルトランスフォーメーションをより加速すべく、「estie pro」を拡張するマルチプロダクト戦略を展開。これを支えるべく、組織規模を1年で2倍以上に拡張させる計画を発表いたしました。 そして現在、32人のメンバーのうち、デザイナーは4人。全体の12
https://seriesa.estie.jp/event_designers

1日デザイナー缶詰Dayの開催

なぜやるか

先述の通り、目的は以下の2つです。

  1. チームビルディング
  2. デザイナー全員で取り組むべき課題の整理と直近のアクションプランの検討

どうやってやるか

通常業務から離れ、デザイナーだけで集中的に議論する1日を作りました。

なにをやるか

前半パートでは、チームビルディングのためにジョハリの窓を活用したワークショップを行い、後半パートでは、デザイナー全員で挑むべき課題と解決方法に関する議論を行いました。

前半パート

タックマンによるとチームビルディングのプロセスには「Forming - 形成期」、「Storming - 混乱期」、「Norming - 統一期」、「Performing - 機能期」、「Adjourning - 散会期」の5段階があるようです。

出典:https://www.wcupa.edu/coral/tuckmanStagesGroupDelvelopment.aspx

このフェーズ分けは私の経験的にも違和感ありません。これまで所属したチームもだいたい近しいライフサイクルだったと感じています。

estieのデザインチームで言うと、フェーズは間違いなく「形成期」。これから混乱期・統一期・機能期に突入していきます。いかなるフェーズでも一丸となって進むために、強固なチームの地盤を作りたいと思っていました。

Google re:Workではチームの効果性の観点で真に重要なことは、「誰がチームのメンバーであるか」よりも「チームがどのように協力しているか」と述べられています。チームの効果性に影響する因子を重要な順に示すと、心理的安全性・相互信頼・構造と明確さ・仕事の意味・インパクトとされています。

出典:https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness/steps/introduction/

今や「心理的安全性」はバズワードとなり、よく耳にします。私たちもまずは心理的安全性を作り出し、対人リスクを減らすことが大切だと考えました。これが担保されていれば、いかなるチームのフェーズでも試行錯誤しながら前に進められると思います。

また、ジョハリの窓で言うところの開放の窓が互いに開かれると、対人リスクが減少し、心理的安全性が作られ、生産的な関係が構築されると言われています。

出典:エンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング~

ということで、デザイナー4人でジョハリの窓を活用したワークショップを行いました。

やり方は簡単で、以下の19個の要素から自分に当てはまるものと、他3名それぞれに当てはまるものを書いていきます。
自分と他人で同じ要素を選んでいればそれは開放の窓に属し、自分だけが選んだ要素は秘密の窓、他人だけが選んだ要素は盲点の窓に属す形になります。

結果をベースに納得した点や意外な点を話し合い相互理解を深めます。人によっても開放なのか秘密なのかが分かれることがあり、とても興味深かったです。

例えばなーさん(@sai_fan_3)は自ら頑固と真面目を選び、私も選んでいたので2人にとっては開放の窓なのですが、他2人にとっては秘密の窓であることが分かりました。コミュニケーション量が相関していると想像はつくのですが、改めて明らかになると面白かったです。

後半パート

後半パートはダブルダイヤモンドのプロセスを強く意識して進めました。

出典:https://uxdaystokyo.com/articles/glossary/doublediamond/

出典として記載したページに解説があるので、ここでの詳細な説明は割愛しますが、ダブルダイヤモンドの特徴は、正しい問題を見つけるための発散と収束、正しい解決を見つけるための発散と収束を明確に分けて議論する点にあります。
解決策が先行してしまうことは自分もよくあるので、このステップを踏むことは大切だと思っています。

問題の発散

あらかじめFigJamに問題を洗い出してもらいました。
日頃業務を進める上で感じている問題や私に提案したものの議論を先送りにされてしまった問題などをまずは全て並べてもらいました。
「アイコンの内製化」など、ソリューションが先行しているものは「〇〇という問題」という形式で修正いただき、問題の発散にフォーカスしてもらうようにしました。

問題の収束

問題の発散を事前に済ませていたので、当日は問題の収束からスタートしました。
まずはFigJamに並んだ課題を眺め、グルーピングと課題の深掘りを行いました。次に深掘りして特定した課題を重要度と緊急度のマトリクスで分類しました。

全員がFigJamで手を動かしながら議論していたのですが、「この付箋は色変えておきますね」とか「投票は自分のアイコンのスタンプ押しましょう」とかどんどん議論をリードしてもらい、とても助かりました。

解決方法の発散

次に重要度と緊急度のマトリクスで分類された課題に対して解決方法の発散に移りました。そしてここでも「残り時間的に重要且つ緊急の問題に対してのみ解決方法を発散しましょう」という神がかったアドバイスが…!ありがたい…!

結果、重要且つ緊急な問題として以下4つが並びました。

① ジョブディスクリプションに曖昧さがあったり、プロダクトのフェーズごとに満たすべき品質の認識にズレがあったりする

② デザインや開発業務の過程で車輪の再発明のような効率的でないところがある

③ デザインレビューが十分に機能しておらず、今後品質を十分に担保し続けられる状態でない

④ estieのデザインチームの認知が弱い

どれも難しい問題ですが、4つの問題だけに対して解決方法を発散することにしたのが救いでした。

解決方法の収束

最後に2022年の3月末までにやることをまとめ、リーダーを決めました。

問題①に対しては、estieのデザイン原則やフィロソフィー的なものを作り始め、それに基づいたジョブディスクリプションや求められるプロダクトの品質を定義することを決めました。

問題②に対しては、まずはデザイントークンを定義し各デザイナーが参照する答えを作ること、エンジニアと連携してStorybookでのコンポーネント管理に着手することを決めました。
前回のブログでestieらしいデザインが何かわからないと寄せられた課題は、デザイントークンを定義する中で解決に向けて動ければと思っています。
また、Storybookに関してはマルチプロダクト戦略を進める上で必要性を感じて取り入れようと動いているエンジニアがおり、その取り組みと偶然合流できた幸運も重なります。

問題③に対しては、デザインレビューのフォーマットと運用ルールを作ることを決めました。

問題④に対しては、全員最低でも1記事は書こうぜ、Just Do It!と決めました。乞うご期待です。

1日を終えて

ヘトヘトになりましたが、チーム全員でプロセスを共有した意義は大きかったかと思います。
当日は議論に前のめりに参加するデザイナーズに助けられっぱなしでした。チームの力は偉大なり…

これからはFigJam使って議論した内容をJIRAとConfluenceで管理するストック情報に変え、同じ議論が繰り返されることを防ぎ、チームの指針として機能するように動いていきます。

最後に

estieはシリーズAの資金調達を行い、これから複数プロダクトを同時並行で開発し様々な価値提供を進めていきます。プロダクト単体の価値を高めることはもちろん、複数プロダクトの総合力を上げていく営みが始まります。これらをデザインドリブンで高速に進めるため、まだまだまだまだデザイナー大募集です!

歴史的な巨大産業をデザインの力で動かしたい方、ご連絡お待ちしております!少しでも興味が湧いた方はイベントの参加もお願いいたします!


32人中デザイナーが4人!?デザイナー比率が高いestieのデザイン現場とは - 2022.01.31 19:00~20:00
概要 estie(エスティ)は2022年1月12日、約10億円のシリーズA資金調達を発表いたしました。調達した資金を活用して、商業用不動産業界のデジタルトランスフォーメーションをより加速すべく、「estie pro」を拡張するマルチプロダクト戦略を展開。これを支えるべく、組織規模を1年で2倍以上に拡張させる計画を発表いたしました。 そして現在、32人のメンバーのうち、デザイナーは4人。全体の12
https://seriesa.estie.jp/event_designers

Twitter:https://twitter.com/rakenarai
求人ページ:https://herp.careers/v1/estie/oPJjKFkwblvb

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