株式会社 ブレーンセンター
「持続可能性」が、新しい企業評価のものさしに 2015年9月、ニューヨーク国連本部で開かれた「国連持続可能な開発サミット」において、貧困撲滅や格差の是正、気候変動への対策など、2030年までに達成する国際社会共通の目標「持続可能な開発目標(Sustainable Development ...
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はじめまして。出路(でっち)誠と申します。
私からは当社の注力分野であり、近年、企業広報で重要度が増している「サステナビリティコミュニケーション」について話をします。
文系でもモノづくりに携わりたいと思い、広告制作や編集の仕事ができる会社を中心に就職活動をしていました。いわゆる就職氷河期でしたが、運よく?ブレーンセンターと出会い、それから20年以上、企業コミュニケーションの仕事で印刷物やウェブサイト、映像などの企画・制作に携わっています。大阪本部でチームリーダーや営業統括など管理業務を担いながら、今もプランナーやディレクターとして現場でお客様に向かい合っています。
本題に入る前に、皆さん、「サステナビリティ(Sustainability)」という言葉は知っていますか。2020年に約1万人を対象に実施されたインターネット調査によると、サステナビリティという言葉について、「内容を知っている」が21%、「聞いたことがあるが、どのようなものか知らない」が25.4%だったそうです。
思ったより認知度が低いな、という印象なのですが、アンケートの対象を上場企業の広報やIRの担当者にすると結果はかなり変わるのではないかと思います。サステナビリティは今や企業コミュニケーションでは重要なキーワードになっているからです。
サステナビリティは、日本語では持続可能性と表現されます。これは1987年に国連が発表したレポートの「Sustainable Development(持続可能な開発)」という概念が元になっています。ちなみに、持続可能な開発とは「将来世代のニーズを損なうことなく、今の世代のニーズを満たす」ということなのですが、当時は主に環境保全と経済成長を人間社会の良好な発展の両輪とするべきであるという提言でした。
その後、1992年の「アジェンダ21 ※1」、2000年の「ミレニアム開発目標(MDGs)※2」など、サステナビリティは長きにわたって重要なテーマとなり、2015年に採択された「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)※3」に引き継がれています。SDGsは、17色のカラフルな円形のバッジを見たことがある人も多いのではないかと思います。
他にも、近年、株式投資の分野でもサステナビリティは重視されており、「ESG投資 ※4」が活発になっています。また、皆さんもそうかもしれませんが、就職先を選ぶポイントとして社会課題解決をあげる方も増えています。
このようにサステナビリティは企業のステークホルダー(利害関係者)にとって重要なテーマであり、その実践状況は、新しい企業評価のものさしとなりつつあります。このあたりの話については当社のウェブサイトに特集ページを設けていますので、興味のある方はご覧ください。
特集:「持続可能性」が問われる時代の新しいかたちのブランディング構築を。
特集:「サステナビリティ経営・報告」が求められる2つの背景
※1 アジェンダ21:1992年6月にブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催された地球サミット(環境と開発に関する国際連合会議)で採択された。21世紀に向け持続可能な開発を実現するために各国および関係国際機関が実行すべき行動計画。
※2 MDGs:ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals。 2000年9月にニューヨークで開催された国連ミレニアム・サミットで採択された国連ミレニアム宣言を基にまとめられたもの。極度の貧困と飢餓の撲滅など、2015年までに達成すべき8つの目標を掲げられた。
※3 SDGs:食糧問題や格差の是正、気候変動への対策など、加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた国際社会共通の目標。17の目標と169のターゲットからなる。
※4 ESG投資:環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)要素を考慮した投資。ESG評価の高い企業は事業の社会的意義、成長の持続性など優れた企業特性を持つとされる。
サステナビリティが重視される時代において、企業が成長を遂げていくためにはこの評価・価値観のものさしを正しく理解し、情報発信していく必要があります。ブレーンセンターはこの分野で20年以上前から企業の情報発信支援に取り組んでおり、私も15年以上にわたって担当しているお客様があります。
最初は企業の環境保全活動を中心に報告する冊子、環境報告書の制作でした。その後、品質や人材など社会に関する取り組みも加わり、名称も環境・社会報告書となりました。さらに情報開示の要請が高度化するなか、CSRレポートへと発展し、2018年からは企業と社会の持続可能性に関する内容を報告するサステナビリティレポートとして発行されています。
近年、開示する情報が増えていることもあって、印刷物とウェブサイトをうまく活用し、必要な人に必要な情報が届くよう発信メディアを設計しています。こうした取り組みの甲斐あって、優れた環境コミュニケーションを表彰する環境コミュニケーション大賞で何度か賞をいただきました。
振り返ると、最初のころは難解な環境用語と格闘しながら、読者に伝わるよう、どうしたらわかりやすくできるかを考えるのに必死でした。何十ページにも及ぶレポートをちゃんと読んでもらえるように、いろんな企画を提案しました。また、この間、さまざまな情報開示の国際的なガイドラインや手引きもつくられ、キャッチアップしていくのにも苦労しました。
大変だった記憶も多いのですが(笑)、お客様の課題を前にして、必要な知識を獲得して企画やデザインとしてアウトプットし、お客様と一緒にブラッシュアップし、コンテンツとして形にしていくというブレーンセンターの仕事の面白さが凝縮されていたように思います。この面白さこそが、この仕事を長く続けられている理由ではないかと感じでいます。
当社の「サステナビリティ・CSR広報」の制作実績はこちらからご覧ください
現在、多様なステークホルダーに向けて、社会から求められる情報をレポートやウェブサイトで開示することは、大手上場企業では当然のことという状況にあります。今後は、社会における自社の存在意義をアピールするために、より戦略的な「サステナビリティコミュニケーション」が重要になってくると思います。
例えば、学生の入社意欲を向上させるために自社のサステナビリティへの考え方や事業の社会的意義を、視覚的に、臨場感のある形で紹介する動画コンテンツ。従業員に自社の長期ビジョンや経営計画を理解させ、浸透させていくためのセミナーやワークショップなど。企業は個々のステークホルダーの関心を踏まえ、訴求力のあるコミュニケーション戦略を立てていく必要があります。
ブレーンセンターは早くからサステナビリティの分野に着目し、現在では日本でトップレベルの制作実績を誇ります。今後、ニーズが高まるこの分野でコンサルティング力と制作力をもっともっと高めて、あらゆるメディアを駆使してお客様の課題を解決するベストパートナーとなることが私の目標です。そして、こうした事業が、社会全体の持続可能性を高めることに微力ながらも貢献するのではないかと思っています。
2020年にブレーンセンターは創業45年を迎えました。これからもお客様や社会の役に立つ会社であり続けるためには、多様な価値観、意見を持つ人の事業参加が不可欠です。モノづくりに絶対の正解があるわけではありませんが、お客様に寄り添い、課題解決策を立案し、社内外のスタッフやお客様と共に、侃々諤々の議論を重ねコンテンツをつくっていく――こうした仕事に興味があるという方は、ぜひ面談の場で、あなたの思いを聞かせてください。
モノづくりに携わりたい方、お客様の課題を解決するベストパートナーとなるべく一緒に挑戦したい方、ブレーンセンターで一緒に働いてみませんか?
募集ページも是非ご覧ください。
■この記事を読んだ方へ、是非読んで欲しい当社ストーリー
長きに渡り企業コミュニケーション事業の最前線で活躍してきたプロフェッショナル社員から、
当社の事業内容と、自身のやりがいを語ってもらいました。