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社会を変革へ導く『統合報告書』

はじめまして、井上武と申します。私からは皆さんへ、現在ブレーンセンターの主力商品であるディスクロージャー、特に「統合報告書」と呼ばれる企業広報物の企画制作にまつわる話をします。

自己紹介――ブレーンセンターという職場で

先に、自己紹介を少し。大学生だった1990年代中頃、私はヒッピー文化とパーソナルコンピュータの歴史を研究し、当時はサブカルチャーであったインターネットにハマり、その流れでWebコーディングを学びました。「企業なんて、就職なんて嫌だ」と思っていた私が、ブレーンセンターに入社。Webコーダーに始まって現在は企画部門のプレイングマネージャーとして、企業をサポートする仕事をしています。職場次第で人は変わるものだと自分で感心します。

当社のビジネス――社会が変化する中で求められている「統合報告書」

私の近年の主力フィールドが統合報告書です。これは、主に株式上場している企業が、自社の経営に関する重要な情報を社内外のステークホルダーに伝えるためのツールです。

何が「統合」なのかというと、企業の収益状況だけでなく、事業活動に伴う環境・社会への影響も含めたトータルな情報を開示しているという意味です。

統合報告書は、ここ10年ほどで重要性を増してきました。背景には、グローバルな金融資本経済の行き詰まりがあります。リーマンショックと呼ばれる2008年の経済危機をきっかけに、企業社会の価値観は、短期的な視点でお金を儲けることよりも、長期的・持続的に利益を生み出すことへと大きく変わりました。企業が持続的に成長していくためには、社会と良い関係を築き、地球環境にも配慮したビジネスが求められるようになったのです。

そのような新しい資本主義の方向性の中で、企業がそれぞれの目標を掲げ、その成果をレポートするのが統合報告書です。主な読者は株主・投資家ですが、従業員や取引先の方々も読みます。報告書を通じて企業のビジョンや取り組みを誠実に伝えることで、読んだ方々の考え方や働き方が変化し、その結果職場が変わり、会社が変わり、社会が変わっていく。それを目指すのが、あるべき統合報告だと私は考えています。

当社が提供する価値――オリジナルツールのつくり手として

ブレーンセンターの事業は受注生産型に分類されます。統合報告書も、企業からの依頼を受けてオリジナルで制作します。私たちは、まずコンサルタントとして顧客企業のビジョンを理解し、課題を分析し、取材を通じて情報を引き出します。次に企画制作のプロとして、得た情報を整理し、企画構成とデザイン、原稿へ落とし込みます。

顧客の中には、日本を代表する大手企業も数多くあります。そんな大企業でも私たちのような外部ブレーンを必要としているとは、当社へ入社して初めて知りました。大企業なんて整然として面白くもない、と勝手に想像していたのですが、違いました。一見盤石に思われる大企業も、さまざまな課題や悩みを抱えているのです。そこで私たちが客観的な視点から提案し、対話や議論を通じてよりわかりやすく効果的なアウトプットを導く。そうやって仕上げた報告書は、顧客とともに練り上げた思考の成果ともいえます。そういうものづくりは私にとってとても楽しく、意義深いものです。

今後のビジョン――世界の、企業の変化を体感しながら記録し続ける

長年この仕事をしてきて思うのは、世界はものすごいスピードで変わっているということです。さらに、2020年のコロナショックを受けて、仕事に対する人々の価値観は大きく変化しました。そのことが単なる価値観の変化だけで留まるとは思えません。私は、今後の10年で資本主義のありかたや貨幣や通貨の役割、そして企業の役割が大きく変化すると考えています。当社の顧客や、当社自体にも大きな影響があるでしょう。

仕事を通じて、その変化をしっかりと記録していかなければならないというのが私の思いです。そして、それを実現できるブレーンセンターという基盤を、時代に合わせて変化させ、発展させていく役割をも担っていきたいと考えています。

ビジネスを通じて、社会の一隅を照らし、ひいては企業や社会が良い方向へ変わっていくためのお手伝いをする。そういった仕事をしてみたいという方は、ぜひブレーンセンターの門をたたいてください。


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