20年ぶりに東京から大館にUターンし、耕作放棄地の活用をメインに農業にチャレンジしている和田さんにインタビューしました。
自己紹介をお願いします。
ー秋田県大館市出身で、高校卒業後に上京しました。アパレル業界でキャリアを積み、その後、大手ITサービス企業の提案営業を経験しました。40代に突入し、HRテックのスタートアップを経て、地域おこし協力隊として大館市にUターンし、農業関連の活動をしています。
都心のスタートアップからなぜ大館の協力隊に?
ー人生80年と考えたときに、40代は折り返し地点です。残りの人生をどう生きるか、これまで以上に真剣に考えるようになりました。
今後はより社会貢献性の高い仕事をしたいという思いがあり、また、コロナを機にリモートワークが普及したことで地方移住にも興味がありました。
自己実現と社会貢献性をかけ合わせたキャリアを考えたときに、地元大館に協力隊としてUターンするという選択がピッタリ合致しました。
大館はどんなところですか?
ー大館は自然と利便性が調和した街です。東京の生活が長かったので地方の不便さは大きな不安要素でしたが、実際に移住してみると生活に必要なものはひと通り揃っているので、特段不便を感じません。むしろ都心から離れたことで満員電車のストレスがなくなり、空気もきれいで人混みもなく、とても快適な毎日です。
また、大館は青森と岩手の県境に位置するため、秋田にいながら東北3県を楽しめるお得な立地です。休日はアウトドアやドライブを楽しむことが多いのですが、車で30分〜1時間ほどで大自然を堪能できるスポットが沢山あります。例えば秋田と青森の県境に位置する十和田湖は、大自然の絶景を眺めるお気に入りスポットのひとつです。
また、都心へのアクセスもよく、市街地から大館能代空港まで車で20分、飛行機で1時間で羽田まで行けます。大館能代空港活用促進の助成金もあり、往復最大一万円支給されるため、コスト的にも便利です。
農業を選んだ理由を教えてください。
ー正直、農業にはあまり興味がなかったのですが、市役所職員さんとのご縁で農政課の協力隊に決めました。もともと自然やアウトドアが好きだったので、自然の中で体を動かす農業も楽しそうだな〜くらいの軽い気持ちでした。笑
現在は耕作放棄地の活用をメインに取り組んでいます。荒れ地を開拓していく作業がエキサイティングで本当に楽しいです!
お世話になっている農家のおじいちゃんが凄く協力的で、畑の耕し方から作物の育て方まで伴走してくれます。私は農業未経験なので本当にありがたいです。
畑には主にさつまいもを植えており、秋の収穫時には子供食堂や芋掘りイベントを開催し、地域に還元したいと考えています。
さつまいもの他にもお花を植えて景観を整えたり、協力隊の仲間がハーブやブルーベリーを植え農業を楽しんでいます。今後は市内外の人が気軽に農業を楽しめるシェア畑として活用したいと考えています。
今後の展望として専業農家になるつもりはありませんが、半農半Xのスタイルで、農業と他の仕事を両立させたいと考えています。
協力隊の活動を通じて感じたことは?
ー大館市の協力隊は非常に自由度が高く、自分の裁量で多くのことにチャレンジできると感じています。例えば、私は前職のスキルを活かし協力隊の採用に携わりたいと考えていたので、採用戦略からペルソナ設定、媒体の選定まで提案し、コンテンツ作成も任されています。実はこのWantedlyも、私の提案を採用いただいて導入に至りました。着任したばかりの協力隊の提案を採用してもらえるなんて、凄く寛大ですよね。
もちろん全ての提案が通るわけではなく、当然、提案力や推進力などのビジネススキルが求められます。そういう意味では、これまで培ったスキルの力試しの場としても協力隊は面白いと感じていますね。
地域おこし協力隊に応募しようと思っている方にメッセージをお願いします。
ー主体的に手と頭を動かしながら裁量を持ってチャレンジしたい人に、大館市の協力隊は絶好の場だと思います。私も新しい仲間を全力でサポートします。思い切って飛び込んでみてください。きっとあなたのキャリアが最高に面白いものになると思います。