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起業家を目指す学生・若手社会人に必要なキャリアとは?

ステラアソシエの保木です。

先日、Fastgrowに取材いただき、先日記事が公開となりました!起業に興味がある方、将来は自分のサービスを作りたい方に向けて、地に足のついたキャリア観をお話ししました。

「20代は4年で起業家になれる」年間30件の事業創出を手がけるCEOに訊く、起業志望者のキャリア構築法

Fastgrowは、Goodfindを運営するスローガンさんのメディアです。

実は、私が大学4年生の時にRPAホールディングスで長期インターンを始めたのですが、それは他ならぬGoodfindからの紹介でした。その後、インターンから新卒入社することになります。

社員になってからは、人事を担当していましたので、信頼が厚いGoodfindさんからインターンを紹介してもらいました。過去に自分もユーザーとして利用していて、その質の高さは知っていたためです。毎年学生を10名ほどを採用していましたが、9割はGoodfind経由でした笑

そのぐらいGoodfindにお世話になってきた私が、逆に取材いただくという形になったことは少々不思議な気持ちです。

ステラアソシエは創業して1年なので、経営に必要な力をすべて把握できているとは到底思いません。何十年も経営している方からしたら、雲泥の差があると思います。しかし、社会人4年目というタイミングで起業をした今だからこそ、学生と若手社会人に向けて話せることがあると考え、この企画に至りました。


コンテンツは主に4つです。

・起業家を目指すためには、学生や若手社会人はどんな経験を積むべきか

・なぜ大手製造業がステラアソシエに新規事業を任せるのか、特徴的な手法は何か

・なぜステラアソシエは起業家輩出を目指すのか、それを実現する社内制度や経営方針はどんなものか

・保木自身が起業に至るまでの経歴(学生時代に遡って)

①弊社に興味を持っていて普段どんな仕事をしているか知りたい方、②起業家(もしくは、自分でサービスを作れる人)になるためのキャリアに関心がある方、③なぜ大手企業の新規事業を設立1年経たない会社に依頼してもらえるのか気になる方にとって参考になるコンテンツなので、ぜひご覧ください。

また、ステラアソシエに対して、せっかくいろんな角度から丁寧にインタビュー頂いたので、それぞれのコンテンツに対して解説しよう思います。全体的に「結論、起業家目指すならステラアソシエいいよ」というポジショントークになってますが、一番かはともかく、限りなくベストに近い環境だとは思っています。

Chapter1/5 起業家が行う「0→1」プロセスを、1年で15〜20回経験できる

弊社に入社した人は、「0→1」の新規事業コンサルティングを年間15~20プロジェクト経験できる、というお話です。「0→1」は事業の企画段階から、ユーザーが欲しいサービスを作り上げていくプロセスです。

起業家志望の方や、将来自分のサービスを作りたいと思っている学生・若手社会人はいると思いますが、そのほとんどが企業勤めもないままサービスを作るのではなく、そこに近づけるような経験を積めるファースト・セカンドキャリアを探されているはずです。

そういう会社で思い浮かびがちなのは、リクルートや外資コンサルといったところでしょう。しかし、そこに入社して任せられる日常業務は、事業が立ち上がったフェーズで行う仕事です。具体的には、事業が立ち上がった状態での営業や、経営戦略の策定などとなります。

それらと比較した弊社の特徴は、「日常業務が起業の0→1そのもの」ということです。

このFeedを見て頂いている方であれば、田所雅之著の「起業の科学」を読んだことがある方もいらっしゃるかと思いますが、あの本に書いてある仕事が弊社の日常業務です(ユーザー目線の課題仮説をとことん考える、リーンキャンバスを作成する、MVPを使ってユーザーインタビューをする、カスタマージャーニーを作成する、PMFしなければピボットする等)。つまり、自分で起業しなくても同じ経験ができるのです。

これが、どこにも真似できない弊社特有の成長環境だと思っています。同じ経験をするとしたら、自分で起業をするしかないですから。


また、個人がプロジェクトで携われる業界の幅に関しては、どのコンサルティング業界の中でもトップクラスに広いです。総合電機、化粧品、SIer、化学等、製造業を中心に、成長市場やテクノロジーに精通することができます。

よくあるコンサルティング業界の志望動機は、以下のようなことをよく聞きます。

「様々な業界に携わることができるので、ビジネスに対して幅広い視野を持てるので、コンサルティング業界を志望しています」

これは正直言って間違っています。なぜなら、様々な業界に携わっているのはファーム全体であって、コンサルタント個人ではないからです。

どういうことかというと、大きなファームであればあるほど一つのプロジェクトにのみアサインされ、かつ半年から1年以上の長期となります。また、常駐型が多い(弊社は常駐ないです)。

例えば、自動車部品メーカーの経営戦略立案プロジェクトにアサインされれば、愛知にある自動車部品メーカーのもとで毎日働くことになります。半年後にプロジェクトが終わったとして、その次のプロジェクトが他の業界になるかは分かりませんし、自動車部品の経験があるなら自動車関連にアサインされる可能性が高まるでしょう。これで、本当に色々な業界の視野が見につくでしょうか?

様々な業界の知見が身につく環境というは、文字通り「電機・化粧品・SIer業界など、全く畑違いの案件に多く携わること」だと思います。


そして、こう思う人もいるかもしれません。

「短期だと色々携われるけど、コミットメントが浅いプロジェクトが多くなって、知見とはいっても大したものが見につかないんじゃないか?」

これには新規事業の性質が関係していて、新規事業を作るなら、仮説構築や検証に半年・1年もかけていたら他社が先に初めて手遅れになるかもしれません。そのため、3ヵ月スパンで仮説検証とピボットを実施し、事業化するのか判断をするようにしています。スタートアップで、1年以上かけて仮説検証している会社はいないですよね。

また、失敗する確率の方が高いため、一つだけを推進するのではなくいくつもの新規事業を並行して進め、EXITを目指す必要があります。経営戦略は会社に一つ、事業戦略は事業部に一つですが、新規事業テーマは会社全体で大量にあるということです。

上記のような要因があり、多業界かつ深いコミットメントを実現しています。

Chapter2でも言及しますが、大手企業には「新規事業のプロ」がいません。プロは愚か、新規事業を経験した人すら非常に少ない。1つの新規事業でもやったことがあれば、レアです。

つまり、1年で15~20プロジェクトを積めば、大手企業の新規事業をリーダーとして率いることができるようになります。年齢や役職ではなく、切った張ったの場数を踏むことでしか事業を作る能力は身につかないからです。その数の新規事業を経験している人材は非常に希少で、市場価値が高いとも言えます。

Chapter2/5 飲食店向けロボットから、あらゆるウイルスを検出する画期的ガーゼまで

プロジェクト事例として、総合電機メーカーと化学メーカーのプロジェクトを紹介しています。

また、大手企業様との親和性について以下のように話しています。

大手企業で新規事業に携わる方は、新卒で理系ならビジネスから切り離された研究、文系ならルート営業をしてきた人がほとんどです。ですから、次の事業を生む「研究」とパッケージ化された「商品営業」の間にある、事業開発のプロが育つ環境にない。
一方でステラアソシエには、化学素材のような難解な技術を理解でき、かつ「0→1」経験が豊富なメンバーが多いので、技術を事業に繋ぐ橋渡しを行えるんです。

弊社のメンバーは文系が多く、私も文系なので、再生医療やカーボンナノチューブと言われても、技術的な理解は研究者の方に及びません。しかし、新規事業に重要なのはテーマの学術的理解ではなく、ビジネスとして捉える力。もっと言うと、「そのサービスが消費者にもたらす価値は何なのか」ということです。

このユーザー目線で価値を定義することは、どんなビジネスを作るにも重要なスキルです。一朝一夕にできることではないですが、場数を踏めばどんな難しいテーマでも理解でき、ワークを始めることができます。

よく、「大学の専攻が違うから」といって自分の可能性を自ら狭めてしまう人がいますが、もったいないです。その分野の研究員として働くならともかく、ビジネスサイドで仕事をするなら働いてからキャッチアップすればほとんどの分野で通用します。

そして、仕事という逃げ場のない状況の勉強は学習効率が非常に高いです。例えるなら、英語を本当に身につけたいなら、英語しか使えない環境に行くのが何よりもいいと言われますよね。

これは成長においてとても重要なことだと考えてまして、日本では大学生以降からは自分が身を置く環境かなり自由に選ぶことができると思います。ぬるい環境に身を置けば、楽に仕事をすることもできますし、その逆もしかりです。今の自分では太刀打ちできない(と思いこむほどの)業務環境に身を置くと、自分の血肉になる力が身につきます。

Chapter3/5 インターンも経営会議に参加。自社の経営にも携わり「事業のプロ」になれる

弊社は月次で経営会議を開いており、経営層だけではなく新卒1年目やインターンまでも参加してもらっています。会社の売上とコストを開示し、年間目標に対する達成度や、今後の施策について包み隠さず経営状況を伝えています。

なぜこんなことをしているかというと、①経営の透明性確保、②会社経営を本気で考えてほしい、という2点です。

①は私事情ですが、数字を隠すことで経営層が会社を私物化し、従業員が不利な労働環境に追い込まれないようにするためです。

私は、性善説も性悪説もあまり信じておらず、「環境こそが人を良くも悪くもする」と考えています。私も自分自身を悪いことをする人だとは思いたくないですが、会社の数字を自分だけが把握する状況になると、「自分の役員報酬は月200万、従業員はどんなにパフォーマンスが高くても25万にしよう」ということができてしまいます。

これはもともと悪い人だったかどうかではなく、悪いことをできてしまう環境がそうさせているので、経営状況をすべて開示することで、私も含め誰も悪いことをしにくい状態に保っています。

②は従業員全員が、経営者目線を持てるようにするためです。これは、起業前に読んだNetflixの人事施策に影響されています。Netflixは社員数十名の時期から、役職・職種問わず経営会議に参加していたそうで、それが今の成長に一番寄与したと創業メンバーが発言しています。

よく、働いていると「自分の仕事がどれほど貢献しているのか分からない」とか「会社の向かっている方向性が分からない」という人は多いと思います。従業員がこんなことを考え出すと、間違いなくエンゲージメントが落ちます。

弊社の状況としては、インターンや若手社員でも経営層が唸るような意見をバンバン出してくれてます

「女性の採用を進めたいと言っていますが、具体的にどうやってリーチするんですか?」「X月から始まるプロジェクトの案件が少ないですが、売り上げ目標達成できる施策やリソース確保の方法は考えていますか?」「業務中プライベートの話をする機会が少ないので、月1で会社補助のランチやりませんか?」

どれもインターンや若手社員から出た質問です。このやり取りを続けていけば、役職・職種を問わず、従業員全員が経営目線を持つ集団を実現できると考えます。

Chapter4/5 起業家になるための近道は、会社のケイパビリティに頼れない環境に身を置くこと

成長を求める方が選ぶべき環境として重要だと考える、ケイパビリティの話です。

会社自体のケイパビリティ(ブランドやノウハウなど会社が持つ資産)に頼らない働き方ができる環境に身を置くのが一番。企業や商材のブランド力ではなく、自らの力量によってのみビジネスを進めていかざるを得ない50名以下のベンチャー企業がおすすめです。会社としての余白が大きく、任せてもらえる業務の幅も広いですから。

シンプルな話ですが、売上の大小に対して、必要な人間はほぼ比例します。大企業のように、売上が大きいほど、既存事業を回す人が必要になってきます。売上が1兆あれば、1兆の事業を滞りなく動かすために最適化された業務プロセスがあり、細かく分業化された一部に入ることになります。

これはメガベンチャーも同様で、いくらベンチャー気質があるといっても、既存事業が大きければ、そこに配置される人が大半を占めます。

そういった環境は、アントレプレナーシップは重要ではなく、いかにオペレーションを正確にやるかが重要です。「僕はこんなイノベーションを起こしたいんです」といっても、「それはわかるけど、まず(1兆の)目の前にある事業を回してください」というのが本音だからです。

上記を踏まえると、オペレーションが出来上がっていない環境に飛び込むべき。具体的には50名以下で、成長要素がある企業がいいのではないかという提案でした。

Chapter5/5 現代日本には、起業家によるイノベーション創出が不可欠

最後に、「そもそもなぜ、『起業家輩出』にこだわるのか?」と尋ねると、保木氏が抱いている2つの課題意識を教えてくれた。
1つは、現在の延長にある改善ではなく、イノベーションを多く興していかないと日本人の生活が成り立たなくなる点。2つ目は、大企業が内部の人材だけでイノベーションを起こすことは困難な点。これらの問題を解決するうえでは、「起業家によるイノベーション創出が不可欠だ」と保木氏は語る。

ステラアソシエは、我々自身の新規事業や、弊社を介して卒業していった起業家(もしくは弊社に入らないまでも、インスパイアされた若者)によるエコシステムを創造し、日本中でイノベーションを起こすことを目的に設立されました。

それは、先に挙げた2つの課題に対して、一企業がインパクトを出す手段を考えた結果です。

大きな目標ではありますが、取り組む価値のある課題だと確信しています。既にあるビジネスのスモール版で小銭を稼ぐのではなく、あくまでイノベーションにこだわっていきたいと考えています。

アイデアソンイベントの告知

また、この記事に即したイベントを 2/21(火)19時より開催します。

起業家に必要なのは、0→1の経験。新規事業のプロと考える、0→1アイデアソン

内容は2部構成となっており、①本記事を読んでもっと詳しく聞きたいと思った方、②ステラアソシエに興味があって思想や業務内容を知りたい方、③実践的なデザイン思考を学びたい方にオススメです。

1部:起業家になるためのキャリアプラン

当該記事に記載している起業家のキャリア観について、より詳しい話をします。起業に限らず、サービスを作りたい人であれば参考になる話です。

「外資コンサルやリクルートと比較して、起業に繋がるの?」といったきわどい疑問に対してもコンテンツを用意しています。

2部:起業の実務体験(アイデアソン)

起業、つまりサービスを作るプロセスの1パートと実践します。内容としては、デザイン思考を用いたブレーンストーミングです。

このアイデアソンの特徴は、この企画のためのテーマではなく、弊社が実際にプロジェクトを実施したテーマ、つまりリアルビジネスの課題に取り組むという点です。それを、コンサルティング会社御用達のロジカルシンキングではなく、昨今注目されているデザイン思考で実践していきます。

弊社は、デザイン思考を普段から道具として使っていますので、お勉強ではない本当のデザイン思考を学べる貴重な機会だと思います。

ぜひ奮ってご参加ください!


【その他情報】

場所:スローガン社のイベントルーム(最寄り青山一丁目駅)

対象者:学生、および社会人3年目未満の方限定



長文読んでいただき、ありがとうございました。

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