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【社員インタビュー】派手さはなくとも信用を重ね、日常を支えたい。

皆さん、こんにちは!
川上鉄工所 採用担当です。
私たちは鍛造(たんぞう)という工法を用いて、90年ものづくりを続けている会社です。
今回は川上社長にインタビューして、仕事の実態を探っていきたいと思います!

川上社長のプロフィール

高校、大学とサッカー部でサイドバックを務め、体力自慢。現在も岡山マラソンなどに積極的に出場しており、フルマラソンで 4 時間 30 分の記録を誇る。スポー ツを通じて諦めない気持ち、根性を学び、その姿勢は仕事にも生かされているそうです。

創業から90年を迎える熱間鍛造専門メーカー

主に自動車部品の重要保安部品を製造してきた実績を持ち、一般的に使われる鋼やステンレス、チタンを対象に型打ち鍛造とフリー鍛造の両方に対応しています。

—『株式会社川上鉄工所』の事業内容について教えてください。

元々、大阪で創業し戦後に岡山へ移転して、90 年近く熱間鍛造専門メーカーとしてやってきました。
自動車部品や農業機械、建設機械に使われるシャフトやギアを得意としており、一般的な鉄鋼材料から非鉄金属まで幅広く対応しております。

—「熱間鍛造」はどういった技術なのですか?

金属を赤くなるほど加熱し柔らかい状態にした上で、ハンマー(またはプレス機)によって圧力をかけて成形する加工法を指します。
鍛造加工のメリットは、耐久性が高いことやコストが抑えられ効率がよくなること、それでいて後加工不要な精度も確保できることなどがあげられます。

—どのような鍛造を行っているのでしょうか。

鍛造には型を用いずに金敷とハンマーで自由に材料を成形する『フリー鍛造』と、ダイスと呼ばれる金型を使う『型打ち鍛造』の 2種類があります。
『フリー鍛造』は、昔ながらの鍛造法で職人の技量が製品の精度に直結する手法でしたが、現代では機械ハ ンマーを取り入れブレが少なくなりました。
つぶす・曲げる・伸ばすと基本的にすべて手作業 のため初期投資があまりかからず、複雑な形状の多品種少量生産や大型鍛造品にも対応可能です。
『型打ち鍛造』は、同形状の製品をたくさん作るのにぴったりの生産効率が高いやり方です。

—シャフトやギアなどの部品を中心に製造されているそうですが、機械にとってはどのような役割を持つのでしょうか。

分かりやすく人間に例えると、心臓にあたるのがエネルギーを発するエンジンとすると、エネルギーを動力に換えるトランスミッションが筋肉です。そして、その力をタイヤに伝えるための役割を担うのがギアやシャフトです。

—納入先の対象にはどういった業種があるのですか。

昔は、大手中心に自動車メーカーがほとんどを占めていましたが、今は農業機械や工作機械などのシェアが4 割ほどに増えました。
リーマンショックや自動車業界の不況を経験し、安定性を高めるために対象業界を広げシフトしていきました。

—御社の強みはどういった部分にありますか。

自社で金型を製作しているので、短納期の設計変更や突発注文にも対応できる点です。
予備成形によって業界でも屈指の歩留まりを達成し、コストダウンしながら環境にもやさしいのが特徴です。
経済産業省の支援事業に採択され、その事業で新技術『スマート鍛造プロセス』を開発しました。
自分たちの技術と知識をこれからも高め続けています。

弊社には、"熱処理技能士"や"機械加工技能士"のほか、国家資格である鍛造技能士を取得した"ハンマーマン"が 8名在籍しています。

資格の取得は会社がサポートしますし、もちろん評価にも反映されます。
責任あるポジションを任せることは社員のモチベーションにもつながりますね。

—どんな方に入社してもらいたいとお考えですか。

経験問わず、単純にものづくりが好きな方がいいですね。
在籍している転職組の社員も製造業から来た人が多いので、みんなものづくりが好きなんだと思います。
車やバイク、釣りにキャンプ、マラソンなど様々な好きが集まっている会社ですね。

—ものづくりや鍛造の魅力ってどんなところにありますか。

作るプロセス、完成したものが目に見えることだと思います。
鍛造なら、ただの鉄が加熱と叩きによってだんだん変化していく、それを自分の手と体でできるのは面白いと思います。
しかも弊社では、鉄のブロックから納品の状態になるまで携わることができるので、そのやりがいもあると思います。

—仕事の魅力に加え、この会社ならではのいいところを教えてください。

社員一人ひとりの個性を尊重し、適性を見極めて伸ばすことを大事にしています。
仕事は鍛造だけではなく、溶接や加工、熱処理と幅広いので、きっと自分に合った仕事を見つけられると思います。

弊社は 3 年前の西日本豪雨災害で被災しました。
2メートルくらい浸水し、隣の工場は大爆発...。
9カ月もの期間にわたり操業がストップしてしまいました。
復活を果たせたのはひとえに、辞めずに頑張ってくれた社員たちのおかげです。

また、ボランティアで助けてくれたお客さんたちに感謝しています。
私たちの仕事は表には見えないので、本当に必要とされているのかが分からなくなってしまいがちです。
被災をきっかけ に、誰かの役に立って喜んでもらっている存在価値を再認識できました。

すべて『当たり前の日常』を支えるために 90 年近く積み重ねてきた信用があったからこそだと痛感しています。
これからもそれを真摯に続けていく企業でありたいですね。

—川上社長、ありがとうございました。御社のさらなる発展を、心よりお祈り申し上げており ます。

さいごに

熱間鍛造というワードにはなじみがなくとも、人間でいうところの「筋肉」の一部にあたるパーツを作っていると聞けばイメージしやすいかもしれません。
川上社長のお話からは、表舞台を支える黒子のようにただ誠実にものづくりをしてきた誇りを感じます。

平成30年西日本豪雨災害を受けてなお復活を果たせたのも、今日までの日々を積み重ねてきたからこそだと思います。
技術力の高さとともに、信用の厚さもひしひしと伝わってきました。


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