今年度からシステムソリューション部の係長に就任したUCさん。ひとりのエンジニアとしてVR/XR分野の研究開発に携わりながら、チーム全体のスキルアップにも積極的にコミットしています。UCさんのキャリアを振り返りながら、これからどんなチームづくりに取り組んでいきたいのか、お話しを伺いました。
システムソリューション部 係長 UC
VR/XRといった最先端技術にも携われる環境です
――まずはご経歴を教えてください。
大学では文系の学部に所属していたのですが、将来はものづくりに携わりたいと考えていました。ただ、たとえば建築のような専門的な資格が求められる業界で働くのは、難しいかなとも感じていました。それに比べると、ソフトウェアエンジニアリングの世界は文系・理系を問わず門戸が開かれていて、働きながらスキルを磨いていけるように感じたんです。そんな理由でアイテックを志望し、それ以来24年間、ずっとこの会社で働いています。
――入社後は、どのような仕事に携わってきたのでしょうか?
これまでは主にケータイやスマートフォン、自動車などに搭載されるカメラの、制御や画像処理に関するソフトウェアの開発に携わってきました。なかでも印象的だったのは入社6、7年目のときに、はじめてプロジェクトマネージャーを任された案件です。
やはりデジタルカメラの制御系ソフトの開発案件だったのですが、開発経験の浅いメンバーにどうやって仕事を教えればいいのか、思い悩んだ記憶があります。できるだけ実際に手を動かして学んでもらいたいと思う一方で、品質には妥協できないし、もちろん納期も守らなければなりません。どれくらい仕事を任せて、どのタイミングで自分がフォローするのか。そのバランスを見極めるのが、最初は難しかったですね。
――現在携わっているプロジェクトについても教えてください。
VR/ AR用のヘッドマウントディスプレイの研究開発プロジェクトで、市場調査を担当しています。既存の他社製品がどのようなアルゴリズムを用いているのか。求められるパフォーマンスを発揮するためにはどのような技術が必要になるのか。そういった観点から、調査・分析を重ねています。
画像処理のノウハウが生かせる部分もあるものの、市場調査は私にとっては初めてのチャレンジです。最先端の分野なので、必ずしも正解が存在するわけでもありません。そこが難しさでもあるのですが、新たな技術に触れられることにエンジニアとしての喜びも感じています。
「技術」に価値が宿る世界だからこそ、若手の育成に力を入れています
――今年度から、システムソリューション部で係長を務められていますが、管理職として意識していることはありますか?
若手メンバーをいかに育てるか、ということを今まで以上に意識するようになりました。私たちアイテックの一番の商品は、エンジニア一人ひとりのスキルや知識だと思うんです。だからこそ経験・未経験を問わず、早い段階からさまざまな経験を積んでほしい。そのためのバックアップは惜しまないつもりです。
もちろん私自身も管理者としてまだまだ未熟で、常に十全なアドバイスができるわけではありませんが、一人ひとりが目指す技術者像や思い描くキャリアプランなどにも寄り添いながら、メンバーの成長をサポートしていきたいですね。そのためにも、まず日々のコミュニケーションが大切なのかなと感じています。
――客先に常駐していて、普段はなかなか顔を合わせないメンバーも多いと思うのですが、コミュニケーションについて、工夫していることはありますか?
社内チャットなどを積極的に活用しています。あとは組織全体の工夫として、アイテックでは各部署内で6人程度の小チームが設けられているんです。このチームは、アサインされているプロジェクトとは関係なく、固定のメンバーで構成されています。そのため定期ミーティングの際には、ほかの現場で働いているメンバーともコミュニケーションできる。さまざまな現場で、今どのようなスキルが求められているかを知ることもできるので、いちエンジニアとしても非常に勉強になっています。
――会社全体として、社員のエンゲージメントを高める体制を整えてきたのですね。
そうですね。組織としての風通しの良さは、アイテックの大きな強みです。これは管理職になって改めて実感したことですが、経営陣も現場の声をきちんと尊重した上で、事業戦略を考えてくれています。「脱SES」という方向性は、まさにそのあらわれです。やっぱり、ただ言われたことをやるだけではなく、上流に近い環境で積極的に提案しながら仕事をする方が楽しいですからね。技術を磨きたいエンジニアにとっては、今までよりも刺激的な環境で働けると思います。
パーパスを実現するために、さらなるスピード感をもって成長していきたい
――これからのアイテックに必要なのは、どのような人材だと感じていますか?
私自身がそうだったように、入社時点で必ずしも高度なスキルが求められるわけではありません。技術や知識は働きながらでも身につけられるし、そのための資格取得制度なども整っています。それよりも大切なのは、クライアントやチームメンバーが何を求めているのか、それに応えるために自分が何をすればいいのかを、きちんと汲み取る力ではないでしょうか。あとは困難な課題にぶつかったときに、思い詰め過ぎないこと。長くエンジニアを続けるためには、オンとオフで上手に気持ちを切り替えることも大事だと感じています。
PMや管理職としての入社を志望されるのであれば、さらに一段階上のコミュニケーションスキルが備わっている方が好ましいですね。メンバー一人ひとりの声に耳を傾けつつも、チーム全体がうまく機能するよう調整できるマネジメント能力のある方であれば、すぐにでも活躍できると思います。
――最後に今後の目標や展望を教えてください。
会社として掲げている「一歩先の豊かさを、社会に実装する」というパーパスを実現するためには、現場の技術力のさらなる向上が必要不可欠です。私たちを信頼してくれるクライアントの期待を、一歩も二歩も超える成果を挙げていきたい。そのために私自身もチーム全体も、さらにスピード感を持って成長していきたいと感じています。