なにをやっているのか
年に数回東京ビッグサイトなどで行われる展示会に参加しています
私たち七福タオル株式会社は国内最大規模のタオル産地、愛媛県今治市にある1959年創業のタオルメーカーで、今年・2023年は創業65年目になる年です。タオルハンカチやバスタオルなどのタオル製品はもちろん、タオル生地を使ったベビー商品やサウナグッズまで幅広く手掛けています。
【事業内容】
◆タオルアイテムの受託開発/製造(OEM)
オリジナルのタオルアイテムを製造したいお客様と商品の企画とデザインを行い、製造します。特に「今治タオル」に対するお客様の期待値はかなり高いので、それに応えられるような高品質なタオルアイテムの提案を心がけています。
◆七福タオルオリジナル商品の製造/販売
OEMとは別に自社のオリジナル商品の製造、販売もおこなっています。風合いもデザインも隅々までこだわったメーカーオリジナルならではのタオルアイテムで、全国の百貨店やライフスタイルショップ、自社ECサイトなどで取り扱われています。
【強み/特徴】
意外と知られていないのですが「今治タオル」を製造する今治市のメーカーは現在約80社あり、それぞれが個性を出しながら切磋琢磨しています。その中でも七福タオルの強みは「デザイン力」「企画提案力」「こだわり力」の3つです。
◆デザイン力
無地モノが多い今治タオルですが、七福タオルは無地ではない柄モノのタオルをたくさん手掛けてきた実績があります。OEMでも自社商品でも、専任のタオルデザイナーがデザインを行います。スタンダードから少し離れた、個性のあるデザインタオルを作れることが、強みのひとつです。
◆企画提案力
特にOEMでは単純に受託をするだけでなく、お客様の先にいる実際にタオルを使うエンドユーザーのことまでを考えて、タオルアイテムを企画提案しています。生活者のタッチポイントを考えて提案される企画の数々は七福タオルの競争力の源泉になっています。
◆こだわり力
仕方のないことですが製造業では新しい商品を作るときにある程度の「ロット」が求められます。また、細部を少しこだわりたいがために製造にかかる手間が大きく変わることもあります。「細部までのこだわり」を込めた商品を「少量から」でも生産可能なオペレーション体制を整えていることが、七福タオルの弱みである反面、大きな強みにもなっています。
なぜやるのか
コーポレートサイトのトップページ。「温かみ」のあるデザインを採用しました。
「ヒトの気分を温める」これが七福タオルのミッションです。
このミッションに辿り着くまでに、「どんな人に使って欲しいのか」「どんな気持ちになって欲しいのか」「どんな瞬間を作りたいのか」をぐるぐるぐるぐる何度も考え、議論しました。
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タオルは、ギフトとして贈られることの多いものです。選ぶとき、贈る相手のことを想う温かなヒトの気持ちがそこにあります。
タオルは、ヒトの日々の生活に確実に溶け込んでいるものです。購入するとき、自分や家族の生活がちょっと良くなる期待感があります。
タオルは、ヒトの肌に直接触れるものです。いいタオルで身体を拭くとき、意識をしていなくても肌に触れるとふわっと温かな気持ちになります。
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実ははじめは「世界を変える」とか「感動体験を作る」みたいな、ある意味企業のミッションらしいイノベーティブなトーンのミッションに憧れていました。
けれど、創業以来65年間タオルを作り続けてきたメーカーが、改めて「タオル」に向き合い、行き着いたのは上記のような考えでした。
「世の中や社会を大きく動かす」とまではいかなくとも、「ヒトの気分をふわりと1℃温める」。これができることがタオルというプロダクトの可能性であり、素晴らしさであると改めて気がつきました。
「選ぶ」「買う」「贈る」「使う」などタオルを通じたあらゆる体験の中で「ヒトの気分を温める」こと。これが七福タオルがタオルを作り続けている理由です。
どうやっているのか
公式キャラクターの「ふくふく」は新卒1年目の社員によって生み出されました(Twitterで配信中)
Slackでの社内コミュニケーションでは「なかやまきんにくん」のスタンプが流行中
「ヒトの気分を温める」というミッションは、タオルを通したお客様の体験のみならず、メンバーの働き方の指針にもなっています。
・法人のお客様がワクワクするような提案をすること
・社員同士のコミュニケーションで相手のモチベーションアップをはかること
・取引先企業の担当者に感謝を伝えること
etc...
ミッションを改めて言語化・策定したのは最近ですが、思えば創業以来ヒトとヒトとの繋がりを大切にする文化は継承されています。そのお陰かこれまで七福タオルのお客様はほぼ100%インバウンド。他のお客様からの紹介やWebや電話での問い合わせから取引が始まったケースだけで売上を立てることができています。
・・・話がすこしそれました。
「ヒトの気分を温める」がミッションの七福タオルの行動指針は5つあり、これらに貢献できる人が七福タオルでは評価されます。
・Moodmake:雰囲気づくり
・+α for Team:自分の責任 + α
・Progress:進歩
・Craft:細部に職人魂
・Baton:未来の仲間に繋ぐ
それぞれの説明をしていくと長くなりすぎるので割愛しますが、例えば「Baton:未来の仲間に繋ぐ」にあるように、ベテランが若手の成長を支援する気風は強い方だと思います。また、若手の積極的な提案や行動は大きく奨励されています。
最近ではSNSの開設・運用、展示会の出展、社員による手売りイベントの実施などが、入社5年以内の若手によって提案実行されました。
そういった気風を評価されてか、織物業では全国初めての「ユースエール認定企業」として、厚生労働大臣から認定をいただきました。