クリニックと患者さまをつなぐ、在宅医療支援サービス「ON CALL」。サービス開発の中心に現役医師が入り、在宅医療に携わっていた際に感じたさまざまな課題を解決するサービスとして、2022年4月にリリース。現在までに1,000件以上の対応実績があり、次世代の日本医療を担う在宅医療支援サービスとして注目されています!
今回は記念すべきストーリー第1弾!ということで、現役の医師として活動しながら、株式会社on callの代表取締役CEOを務める符(ふう)に、創業のキッカケや在宅医療に向ける思いについて聞いていきます!
【プロフィール】
符 毅欣(ふう たかよし)
2017年京都大学医学部卒。虎の門病院泌尿器科、長野市民病院泌尿器科、江戸川病院泌尿器科を経て現株式会社on call代表取締役CEO。虎の門病院での研修の課程、地域研修で在宅医療の必要性や可能性を知る。非常勤医師として夜間休日の在宅診療に従事。病院勤務の傍ら在宅医療に関わる中で、地域医療の課題やクリニックが慢性的に抱える負担を体感。構造的な課題をシステム的に解決・軽減することを目的として株式会社on callを設立。
ー本日はよろしくお願いします!まずは、株式会社on callを立ち上げたキッカケについて教えてください。
私が臨床医として働いていた時に、在宅医療の発展が今後必要だと感じたことをきっかけに、株式会社on callを立ち上げました。
実は、病気の多くは慢性疾患と呼ばれる「治らない病気」です。超高齢社会が進み、日本では多くの方が「治らない病気」と向き合い、うまく付き合っていきながら最期を迎えることになります。
患者さまにとって、どこで・誰と・どのような形で病気と向き合い、そして最期の時を迎えるかは非常に重要な問題です。自宅や介護施設など、病院以外の場所で過ごしたいという希望を持たれている方も多く、それを叶えるのが在宅医療なのです。
しかし、現状は、まだまだ病院で亡くなられる方がほとんど。
そもそも、在宅医療を受け付けていないクリニックも多く、クリニックが対応できないという理由で、在宅医療から病院に戻されてしまう患者さまもいます。これが、今の医療の現実なのです。このような状況を少しでも変えていきたい、という思いから、「ON CALL」はスタートしました。
ーーON CALLで採用している医師は、どのような方なのでしょうか?
ON CALLでは、日中は「急性期病院」と呼ばれる病院で働いている、若手の医師を中心に採用しています。これは医療業界全体の課題でもありますが、地域医療を担っていく医師がどうしても高齢化してしまっているという状況があります。そのような状況の中で、将来的に地域医療を支えていく医師を増やしていきたいという思いもあり、若手の医師を中心に採用しています。
ON CALLで対応している若手医師にとっても、急性期病院で自身が担当した患者さまが最終的に地域の開業医にどう引き継がれ、どのような医療が行われているか、患者さまの実態を知る上でとても良い機会だと感じています。将来的に彼らが、日本の高齢社会における地域医療を支える担い手となっていってほしいと考えています。
ーー今後はどのようなことを実現していきたいですか?
在宅医療を提供しているクリニックでは、特に休日や夜間の体制づくりに困っているケースが多く、地域医療にかかる負担は大きくなってしまっています。その部分を私たちのサービスであるON CALLがバックアップすることで、切れ目のない医療を提供することを目指していきたいと考えています。
患者さま本人がどのように亡くなり、どのような最期を過ごしたのかは、患者さまだけでなく、そのご家族の人生にも大きく影響すると考えています。私たちは【つながり、寄り添い、社会を支える】という経営理念を掲げていますが、すべての患者さまが “その人らしく” 最期を迎えられるよう、患者さまやご家族の気持ちに寄り添ってサポートする在宅医療サービスを提供していきたいですね。