こんにちは!G-gen の山崎です。
G-genでは、社員の成長と組織のイノベーションを促進するため、Googleが提供する「10X Innovation Culture Program」を2025年2月27日に実施しました。
普段はフルリモートで業務を行っている私たちですが、この日は東京・渋谷のGoogleオフィスに22名のメンバーが集結。活気あふれる一日となりました。
この記事では、プログラムの内容や当日の様子を通して、G-genのカルチャーや、社員の成長を支援する取り組みについてご紹介します。
10X Innovation Culture Program とは
10X Innovation Culture Program(以下、10X プログラム)とは、Google が提供している「イノベーションを生み出す組織環境づくりのためのリーダーシップ・プログラム」です。Google は、自分らしくイキイキと働く人と、そうしたメンバーで構成された組織、そしてカルチャーや仕組みこそがイノベーションを生み出す上で何よりも重要であると考えており、このプログラムを通じて、Google のカルチャーやよりよい組織づくりを目指すにあたって、役立つ知見を得ることができます。
このプログラムの名称でもある「10X」とは、「10 倍のスケールで考える」という考え方であり、Google のイノベーションを促進するカルチャーの一つとなります。
開催に至った背景
この記事の執筆者である山崎が、2024/8/1〜2で開催されていた Google Cloud Next Tokyo '24 で「10X Innovation Culture Program 体験ワークショップ」に参加したのがきっかけとなります。元々 Google の文化に対して強い関心を持っていたのですが、そのワークショップに参加した際に、「これは G-gen に是非とも持ち帰らねば!」と強く感じたことを今でも覚えています。その後、Googler の方からお声がけもいただき、22人で 10X プログラムを受ける運びとなりました。
事前準備
組織課題や現状を把握するためのアセスメントツール(いわゆるアンケートのようなもの)が Google より提供されます。今回、私が所属するプラットフォームエンジニアリング本部 59 名に依頼したところ、1 週間も待たずして全員から回答をいただけました。こういった物事に対して協力する姿勢が非常に高いところは、G-gen の魅力の一つだなと思います。
当日
いよいよ待ちに待った当日を迎えました!
22名のメンバーが東京渋谷の Google オフィスに集結しました。10X プログラムは全体で3時間弱のプログラムで以下の構成で進行しました。
- アセスメント結果の共有
- Google カルチャーの共有
- グループワークショップ
アセスメント結果の共有
初めに事前に回答していたアセスメントの結果を共有いただきました。
左側が経営層の回答、右側が一般社員の回答となっております。役職によっても見えている景色や感じている課題が異なるのが一目でわかり、非常に興味深いですね。
また、グラフから経営層、一般社員共に全領域において非常に高いスコアを有していることがわかります。一方、相対的に見て、「つながりとコラボレーション」が低い傾向にあり、改善余地があることが見て取れます。
Google カルチャーの共有
Google が長年の研究やリサーチを重ねて導き出した、イノベーションを創出する上で重要とされる以下の 6 つの要素について、Google の事例も交えながら説明いただきました。
- 多様性の尊重
- 多様な人材がいるチームの方が高い成果が創出されるという研究結果の元、DEI(Diversity、Equity、Inclusion(多様性、平等性、包括性))を取り入れ、各人の多様なバックグラウンドに合わせた環境作りを行う。
- ビジョン共有
- 社員と経営層が、企業の存在意義、将来の方向性、社会性をお互いに認識させ、イノベーションが向かうべき方向性を明確にする。
- 自主性
- 社員が自主的に自身の役割を定義し、自らの意思決定に基づいて行動することがイノベーションにつながる。社員がやることに介入せず、目標達成の最良の方法を自由に見つけられるようにしてあげることを重要視する。
- 内発的動機づけ
- 自分の内側から湧き出るような動機づけのことを内発的動機づけといい、モチベーションの源泉となる。仕事をする中で能力を発揮できているという感覚がある時や、自身で目的を定め、計画を立て実行している感覚がある時に、内発的動機を得やすい。
- リスクテイク
- 失敗を恐れることはイノベーションの停滞を生む。失敗を恐れず新しいアイディアを試せるようにするには、働く人たちが心理的安全性を感じられる環境が重要となる。
- つながりとコラボレーション
- 部署横断的なコラボレーションを促進することで、多様な経験や幅広い知見をメンバーに与え、そこから得たインスピレーションがイノベーションを創出する。有名な 20% ルール(業務時間の 20% を普段の業務とは異なる業務にあてることができる)も部署横断コラボレーションの一例となる。
Gmail や Google Map 等といった 10 億人規模で使用されている様々アプリを提供している Google だからこそ、「Think 10X(10倍良くしようと考える)」や大切にしているカルチャーについては、どれも説得力があり、沢山の気づきを得ることができました。
グループワークショップ
多様な人材同士で会話することで新しい発想が生まれるという Google のカルチャーをしっかり取り入れ、役職、部署がまんべんなく混ざるように 4 グループに分かれました。
Google の方に各グループのファシリテーターを務めていただき、より伸び代のある「つながりとコラボレーション」について、ディスカッションを行います。
人・組織・ツールという切り口で、現状の課題を挙げ、それらの問題を解決するために、始めること、止めること、続けることは何かという流れで具体的なアクションにまで落とし込みを行いました。
実際のディスカッションの様子はこちらです。
Google の方の素晴らしいファシリテーションも相まって、どのチームも闊達なグループディスカッションが行われ、当初の予定時間を大きく超える形で、各チームから発表を行いました。
グループディスカッション結果
各チームより様々なアイディアが提示され、G-genがより良い組織として活動していくための様々な視座を得ることができました!
こんな改善案が提案されました。例えば...
- 職種や部門をまたいだ交流の機会の創出
- なんと翌日には、ランダムでマッチングされる 1 on 1 アプリが開発され、社内で活用されるようになりました🎉(自社ながらスピード感がすごい
- 上司へのフィードバック機会の創出
- 相互に評価することで、理解を深めあう
- 部門間のつながりを奨励し実現するために「ピアボーナス」制度の導入
- Google が実施している制度で、社員が別の部門の社員の貢献を認めるために、小額の報酬を送り合う仕組みです。
これらのアイディアは、個人でできることは次の日から、組織として検討すべきことは、役員陣の検討テーマに追加され、より良い環境を生み出す取り組みができていると感じます。こういった風通しの良さやスピード感は G-gen の良さですね。
事後アンケート
10X プログラム終了後にアンケートを提出してもらったのですが、プログラムの満足度は、5点満点中、驚異の4.95!Googleさんのノウハウの共有&ファシリテーションと G-gen の各メンバーがもっと組織を良くしたいという熱量がこの満足度に結びついたと思っています。
また、以下のようなコメントもいただきました。
- 普段業務上関わらない人との会話を通じて、いろんな想いをもっていることを認識できた。
- 発信に対する視野を広げていきたい
- 相互評価の仕組みはとても良いと感じたため、組み込んでいけないか検討していきたい
- 否定ではなく良くするために意見をたくさん言うところは実践していきたい
- 10倍思考で一度考えてみるという機会を設けるべきだと感じた
- Steal with Pride の気持ちで他の方の良いところを受け入れていきたい
- プライドを持って自分のものにしようという Google でよく使われるフレーズの一つ
- ディスカッションした熱量を伝播したい
組織のカルチャーは1日で完成するものではなく、継続的に全員で取り組むべきものです。こうしたハレの場をうまく活用しながら、日常でも「視野を広げる発言、発信」「相互を思いやり、成長させる評価の仕組み」「熱量を高めること」を取り入れながら、継続的に良いカルチャーを作る取り組みを続けたいと思いました!