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デジタルデバイドの障害者をなくして、障害の有無に関わらず、誰もが諦めなくてよい社会を創りたい。

written by:https://salesbox-inc.com/

増本裕司氏プロフィール…大学卒業後、マンションデベロッパー、情報通信広告代理店の営業マンとして従事。その後ベンチャー会社を経て、某大手通信会社の事業企画としてさまざまな業務の企画立案~実行までを手掛ける。2009年9月 就業中、脳出血で倒れる。意識不明2週間、言葉もしゃべれず、車椅子からリハビリをし、身体障害者(2級)になる。2015年アクティベートラボを創業。障害の部位ごとに自分の情報を登録できる「ブイくん」というマッチングエンジンを開発し、ブイくんを利用して、同じ障害を持つ人とつながれるOpenGateというポータルサイトを開設。「ビジコンなかの」最優秀賞、「かわさき起業家オーディション」優秀賞、「アントレプレナー大賞」ソーシャルビジネス部門賞、三菱総合研究所主催「INCF ビジネス・アクセラレーション・プログラム 2019」で最優秀賞など様々な賞を受賞。

バリバリのビジネスマン。脳出血で突然倒れ、2週間昏睡状態に。目が覚めたら重度の身体障害者に。そして起業。

——会社員時代に、健常者から障害者になるという大変なご経験をされていますが、起業のきっかけについて教えてください。

(増本) まず僕が、大学を卒業してからアクティベートラボの起業まで何をやってきたかを話しましょう。まず実家は長崎なんです。NTT勤めの父親への反発心もあって家を出て山梨の大学に行きました。そして就職活動経て、大手マンションデベロッパーの営業になりました。

1年目で新卒で営業1位に、全国でも千数百人のうち3位ぐらいになり、その後リクルートに転職して、 中古車情報誌カーセンサーの営業をやりました。

——まだカーセンサーは紙だけの時代ですよね?

(増本) そうですね。まだ紙の月刊カーセンサーでした。その後隔週になり、そして週刊雑誌になるという、非常に伸びている時代を経験させてもらいました。分譲マンションの営業から比べると、なんて素晴らしい環境なんだろうと思い(笑)、朝から深夜まで一生懸命働きました。

その甲斐もあり、社内の新人賞や優秀賞などもいただき、割と順風満帆に過ごしていました。ところがインターネットが普及し始めて、ちょうど Yahoo JAPAN などのサービスが盛り上がりを始めたぐらいのタイミングだと思うのですが、自分はその大変革の時代について行けているのかなと少し不安に感じるようになりました。 またちょうどその頃カーセンサーも週刊化され、このペースで働いていることに若干の疑問も感じるようになりました。

——さすがに仕事が楽しくても、時間が足りなくなったというわけですね(笑)

(増本) まさにそうなんです(笑)。それで転職活動をして、インターネットのデジタルマーケティングを行なうベンチャー企業やネットインフラを扱うベンチャー企業を経験したのちに、その出資会社でもあったUSENに入社しました。USENでは経営者の宇野康秀さん(現取締役会長)を見て育ち、様々な仕事に本当に楽しくかつハードに従事していました。

ところが2009年に9月14日月曜日の朝10時、勤務先だった東京ミッドタウンにて脳出血で倒れたんです。

——勤務中に突然倒れたということですか?

(増本) はい。業務上のトラブルがあったんですね。それで朝にちょっとイライラして喫煙室でタバコを吸ってから自席に戻り、そのトラブルの相手に電話をかけようとした瞬間に頭に血が上って倒れて、そして意識不明。そのまま病院に運ばれ、その後、混濁した意識のなかで2週間、生死を彷徨いました。

意識が戻った直後は自分が何者かもわからず、そして、自分が全く話せない事、全く起き上がれないことに気づき絶望しました。

余談ですが、月曜日の朝10時。9月、そしてタバコ…これは脳卒中の典型的なパターンらしいです。加えてトラブルでの怒り(笑)。働き盛りの方は気を付けた方がいいですよ。



——そこからは社会復帰まで、かなりの時間がかかったんでしょうか?

(増本) 当時担当医からは「増本さん、違う人生を歩んでください」とさえ言われました。一晩中大泣きしたことも覚えています。ただそのあと、「やればできる」という言葉を記憶の中から探り当て、どうせこれからずっと暇なんだからせめてリハビリぐらい一生懸命にやろう!と思い直し、4年間しこたまリハビリに専念しました。それでも右半身マヒ、吃音、失語、高次機能障害が残り、現在は身体障害者2級です。

——座ってこうして話している限り、まったくそのようには思いません。

(増本) ありがとうございます。本当に暇だったので、一日数時間リハビリをやりまくったことも、こうして話ができている一因だと思っています。辛いこともあったのですが、「こんな経験、それこそ健常者にはわからないだろう?」というような強がりがモチベーションになっていたのかもしれません。

またそのリハビリ期間に、当然お金も無くなってきますので、これからの自分の暮らしや自分と同じ障害を持つ方の生活の様子、そして公的な書類の届け出など、様々な事柄をインターネットで調べたかったのですが・・・脳出血でリハビリ中の私が本当に欲しい情報に、なかなか辿り着けないのです。

先に話したようなキャリアの私ですので、ネットリテラシーも低い方ではないのですが、それでもどこを探しても脳出血の障害者である私が欲しい答えが見つからないのです。 そこでとんでもなくたくさんの時間と労力をかけて調べると、例えばブログの奥の奥の奥で見つかったりするのです。

これはまさにデジタルデバイドだと感じました。いろんな障害者がいるのに、その各々の方が本当に欲しい障害者向けの情報にたどり着けないことに、強い課題を感じるようになりました。

このリハビリの期間、私は障害者の世界を思いっきり見て回ろうと思い、様々な障害者にもお会いしました。外に行くのも苦労する、天気が悪いと外に出ることもできない障害者にとって、本来インターネットは強力な味方になるはずなんです。

障害者になると、自治体が非常に身近な存在になります。障害者として生活していく上で、こちらから進んで情報を取りに行かなければならなくなるわけです。ところが障害者の大部分はネットに慣れていない、そして行政側も慣れているとは言えない。

そのような中で、行政との申請などのやり取りを諦めちゃう障害者だっているわけです。操作がわからないからと、インターネットで情報を取るのを端から諦めている障害者もたくさんいるのです。そして実は、障害の種類によっても、デバイスの扱い方、検索内容、それらは全て違うのに、情報供給側もそれにはほとんど対応できていないのです。



——リハビリ期間中、自らでも調べて困り、さらにたくさんの障害者の世界を見て回ったことで、「それぞれの障害者が欲しい情報に簡単にアクセスするサイトがない」「障害者が必要な情報に辿り着けない」という障害者を取り巻くデジタルデバイドのリアルな課題が見えてきたわけですね。

(増本) まさにその通りです。4年間リハビリをしてなんとか自力で歩けるようになり、多少不自由はありますが、ほぼ普通に話せるまで回復しました。車も改造をして運転できるようになりました。

その後就社をするんですが、そこから起業に至るまで、私が体験した障害者を取り巻く環境はかなり厳しいものでした。

まず60社にエントリーしても返事が来たのは30社だけ。面接ではこちらが「頭はクリアーですから働けます!」と言っても、「通えますか?」「脳卒中ですね・・・」ということしか言われない。「通勤ラッシュの電車に乗るのは無理です」と言うと、これまでの経験も実績もスキルも聞かれることなく、そこで話は終わりでした。

ようやくアルバイトで採用された大手建設コンサルタントでは、仕事を与えられませんでした。スーツに障害者用の片手で着けられるネクタイをして1週間座っていても何も言われないので、何をしたらいいのか?と聞くと「ただ座っていればいい」と言われました。

これが障害者を取り巻く現実でした。ただこういう現実も、多くの障害者は発信もできないし、日本各所でこういうことが起こっても、悩みや困りごとを相談することができないことがわかってきたんです。

——そういった厳しいご経験をされて、そこで沸々とした思いが。起業へとつながるんですね。

(増本) そうです。自分の就社体験から、この障害者の雇用の現状について、何とかしたいという思いが湧いていました。さらに障害を持っている人の生活がいかに不便で、また、いかに情報からとり残されているかに気づきました。障害者を取りまく環境には、まだまだ足りないものが多すぎる。「いったい何が足りないのか、どうすれば障害者が暮らしやすくなるのか」…それを毎日のように考えていました。

身体障害者は、障害の重さによって1級から7級まで等級分けされます。私は2級ですが、車も改造ながらも運転できますし、人並み以上の営業もできますが、それでも「障害者」と一括りにされてしまいます。そして日本人特有なのかもしれませんが、慈しみのような「こういったお金のかかるインターネットサービスを紹介してもいいのだろうか・・・」のような気持ちが、さらに障害者をインターネットから遠ざける要因の一つにもなっているのです。

普通の経済活動が行われていない障害者マーケット、障害者自身も社会参画のハードルの高さに落胆し、やる気を喪失している人が多いことに強烈な問題意識を持ち、自分自身の力で少しでも良い状況にもっていこうと思い、2015年に自己資金と日本政策金融公庫からの融資をもとに起業しました。

障害の部位ごとに、必要な情報とマッチングできる新サービスの誕生

——想像を絶する厳しい状況、そしてその体験から見つけ出した課題があってこその起業だったわけですね。ここからはアクティベートラボの事業内容についてお伺いしたいのですが、まずは障害者情報共有SNS「OpenGate(オープンゲート)」と、全身の部位を細かく分類したイラスト「ブイくん」の誕生についてお話しいただけますか?

(増本) 身体障害者は全国に450万人います。それぞれ障害のある部位が異なり、必要なサポートも情報も異なります。僕自身、「僕のような人は一体どう過ごしているのだろう?」という思いがいつもありましたが、右半身麻痺という症状の人と出会う場はなかなかありませんでした。

 「だったら、自分で作ればいい!」そう考ました。

自分の障害の部位ごとに情報が検索できれば、同じ障害を持つ者同士で情報交換をしたり、必要なサービスやコミュニティが見つけやすくなるのではないかと考えました。

欲しい情報は生活情報や申請情報、就活情報だけではありません。ほんの一例ですが、ある場所へ行くのに、障害者は健常な方と同じルートで目的地にはたどり着けないことが多いのです。障害の部位、程度などによって障害者の間でもルートは変わります。

私のような片半身麻痺の人にとって、手すりが右にあるのか、左にあるのか・・・といったことだけでも、本当に知りたい重要な情報となります。しかし、障害者が普通の検索で接することのできる多くの情報サイトには、バリアフリーであるか、エレベーターがあるか、といった情報が画一的に載っているだけで、実際に行った人に聞いたりしないとわからないことが多かったのです。

また別の問題として、障害者を対象にする業界は、国の助成金や補助金目当てで、障害者のことを本当に考えている企業はごくわずかです。そのために、デジタルの苦手な障害者は、健常者と同じものを買いたくても、非常に値段の高い障害者用のものを買わざるを得ない場合が往々にしてあるんです。

——同じような操作をしても、健常者は得られる欲しい情報がたくさんあり、買い物も比較検討しながらできるのに、障害者はなかなか必要とする情報に辿り着けない。業界の構造もあって値段の高いものを買わなくてはならない場合もある・・・そういった健常者と障害者間のデジタルバイドが明らかに存在したというわけですね?

(増本) はい。その要因の一つには、医療の現場では疾患ごとに何科が診るか、というふうに患者を区分けするわけです。そこに部位によるグルーピングが必要なかったことなどが遠因になっていると思っています。

それはさておき、先に話した課題を持ちながら当時の友人とともに事業計画を考えていきました。一年近く、私が考えていることを喋り、友達に事業計画書にしてもらいました。

このブレスト期間が、現在のサービスの根幹になっています。障害者には4種類、身体・精神・知的・発達障害というのがあります。この区分けでも、デジタルデバイドの課題は全く変わってくるわけです。私は右半身麻痺ですので、まずは身体障害を考えることにしました。

これを見てください(増本さんの障害者手帳を見ながら)。障害者手帳の「障害部位の分類」は、「上半身」、「下半身」しかないんです。この区分けだと、私のような左手で年間3万キロも車を運転している右半身麻痺の人間でも、上半身も下半身も「重度」と社会には捉えられてしまうんです。

「それなら、どこに障害があるのか、イラストで示して指定させればいいじゃないか!」友人との話の中で、そう閃いたんです。全身の部位を細かく分類したイラストを作成し、「ブイくん」と名付けました。これで自分の障害を明確に伝えることができるようになりました。このブイ君は特許取得済みです。

「障害の可視化」と「部位ごとの症例を指定して登録」ができるブイくんを利用して、同じ障害を持つ人とつながれるSNS、OpenGateというポータルサイトを開設しました。

——同じ部位の障害を持つ人たちが繋がれるコミュニティの場所を、「障害の可視化」を可能にしたシステム、「ブイくん」とともに障害者の方たちに向けて提供したんですね。

(増本) はい。障害者になって分かったことは、自分を含め、障害を明らかにしたい人が多いということでした。ところが今までは医学用語が複雑すぎました。OpenGateを開設してブイくんをトップに設置して以来、多くに人たちがブイ君をクリックしていきました。

今ではOpenGateは、部位による本当に欲しい情報へのアクセスを簡単にし、働きたい障害者と、障害者を雇いたいという企業のマッチングサイトとしての役割をはじめ、障害に応じた製品、住まい、イベント情報など、さまざまなサービスを提供しています。OpenGateは、障害者にとって、単なる情報共有だけでなく、気持ちを盛り上げていく場、モチベーションを創造していく場になっていることを実感しています。

障害者デジタルデバイドの解消は、まず操作方法の標準化から

——障害者のデジタルデバイド問題について、今後優先的に解消していくべき部分、もしくは解消する上で必要な事を教えてください。

(増本) 障害者の人たちにとって、インターネットが上手に使えたら、それは本当に助けになります。 これは間違いのない事実です。健常者であっても高齢者には同じことが言えるでしょう。

本当に彼らにフィットするデバイスがあれば、不自由は大きく軽減されるはずです。

——本当にフィットするデバイスとはどういった意味でしょうか?

(増本) 世の中の身体障害者は、色んな部位が欠損していたり、一部が動かなかったり、全身が動かなかったり、筋肉が固まってたり、筋肉が弱くなって行ったり・・・そういった方たちが大半なんです。そうなると、その障害に合ったデバイスがないとデジタルは使えないんですね。

つまり目でマウスや文字キーが動かせるとか、私のように右半身麻痺の人間でもマウスやテンキーが左手だけで使えるとか。 そういったフィットしたデバイス、そしてソフトウェアの動かし方を、それぞれ不自由なところ別に習熟していく必要があるのです。さらに加えるなら、どこか大きな組織が、その操作方法を標準化していかないと駄目だと思うのです。

——日本各地で自治体もデジタルデバイド解消に向けた様々な取り組みを行っておりますが、どうしてもハードかインフラの提供が中心のような気がしています。

(増本) 障害者を多く見てきた私の意見としては、優先すべきは「操作の仕方を会得させること」だと思うんです。障害者は操作の仕方を本当に知らないのです。先ほども言いましたがフィットするデバイスがない、そしてスタンダードのものがないというのが非常に大きな原因の一つになっていると思います。

インフラ整備も重要だとは思いますが、そこだけをいくら充実させても、障害者のデジタルデバイド解消にはなかなか寄与しないのです。それぞれの障害の部位にフィットする基準、スタンダードな操作やデバイスがない限り「やれよやれよ」と言っても障害者はやれないんですね。

 たとえその人にインターネットリテラシーがあっても、操作の仕方が分からないというのは、非常に多いケースなんです。 例えば Google の検索であったりFacebookであったり、Twitterでもいいのですが、何か基本的なプラットフォームの操作の方法をフィットするデバイスで親身になって教えてあげる環境があれば、今ある障害者デジタルデバイドの状況は大きく変わると思います。

 例えばもし僕が両手が使えなかったら、タッチペンを口に咥えてやるのか、もしくは座ったままで目の瞳孔に連動するマウスポインターで操作するのか・・・。

もしくは喋れるのなら Google のマイクに向かって「検索」と言ってみたり「クリック」と話しかけてみるのか・・・そういったことの中に、もし今でも可能なことはあったとしても、デジタルデバイドの障害者はそれを知らないのです。仔細な話になりますが、目で入力できる場合でも「ま」と打つ場合に「MA」と打つかひらがなの「ま」と打つかによっても作業負担が大きく違ってくるのですが、その基準も今はないのです。

スタンダードがない中では、例えば障害者が就職しても 、務めた企業が採用しているソフトウェアによって異なった入力操作をする必要が出てきたりしてしまうのです。非常に残念ながら、各企業が独自の視点で開発しているので、製品によって操作方法がまちまちなのです。

——障害者の方にとっては、最初に慣れたデバイスやソフトウェアのやり方でやり続けていくしかないということなのですね。

(増本) そうなんです。 さらに日本の場合は障害者の意見を聞かずに、企業が想像だけで作ってる場合が非常に多いのです。 私なんかはもっと直接障害者に聞けばいいのになぁと思うのですが、「根掘り葉掘り聞くのも申し訳ない」と思ってた…などと言われたりするんですね。それがまた、フィットしないデバイスやソフトウェアを世に生み出していくのです。問題点はそこにあるのです。

スタンダードな操作方法があり、それがクリアーにさえなっていれば、後は「こういったサイトにこういった情報がある」や、「こういったプラットフォームではこういったことができる」ということを、わかりやすい伝え方で親身に教えるだけでいいのです。 楽しむ楽しまないは、それは個人の問題だったりするからです。

デジタルデバイドは高齢か若いかで分けるものではないのです。特に身体障害者の場合は身体の能力が大きく影響します。できることのレベルで言えば私だってある部分健常者の高齢者より「高齢者」に区分けされてもおかしくない。例えば健常者の80歳であっても山登りできる人はたくさんいます。

私はまだ40代ですが山登りはできません。 身体の能力というのは人を洞察する際に非常に重要な要素です。だからこそデジタルデバイドは不自由な身体の要素に拘っていくべきだと思うのです。 体の不自由な部分にフィットする操作方法が分かるだけで、かなり多くの障害者がインターネットより使うことができ、情報格差はある部分解消されていくと思うのです。

障害者視点で雇用のダイバーシティ&インクルージョンの推進を行う

——最後に今後の抱負についてのお考えを教えてください。

(増本) 我々はベンチャー企業ですので、事業を大きくしていくにあたっては、きちんとした出資をいただかないとダメというのも理解しています。そのためOpenGateを開発した時も、何人このサイトに登録させたら様々な投資する方の興味を引くサイトになるか…ということを考えながら日々運営をしてきました。サイトのページビューや SEO の順位、会員の登録数やデータは、事業アピールの大きな裏付けになります。

ご存じのように、システムの開発には非常にお金がかかります。そこで1年半ほど前に、株式会社フジクラ様に株主になって頂きました。さらに IPO支援のAGS コンサルティング様にも株主になっていただきました。新型コロナが始まったのはそのあたりの時期です。そんなわけで、資金調達も理想通りには進んでいませんが、なんとかやってるというのが今の現状です。

これからは精神・知的・発達障害に関するキュレーションサイトやSNS事業にも乗り出していくつもりです。冒頭に話しましたが、私は4年間のリハビリ期間中に、この身体以外の障害者の皆様もたくさん見ることができました。その洞察はかなりできていると思っています。

 先ほど話にも出ましたが、今後のデジタルデバイド解消に向けては、何か爆発的なものがないと前に進まない気もしています。例えば Facebookがこの操作方法を身体障害者の方たちの様々なレギュレーションにしますよ~と言ってくれれば 、一斉に操作方法に起因するデジタルデバイドは緩和の方向に向くとも思います。

ただやはり、商業なメリットがないと企業はなかなか動きません。だから我々は、従来の障害者マーケットを変えていくだけではなく、障害者の新たなるマーケットを創造して、企業が触手を向けるような活動を行っていきたいと思っています。そしてそれは、障害者のニーズを理解している当社だからこそ、できることがあると思っています。

——事業を拡大していくための新しい試みなどもお考えでいらっしゃいますか?

(増本) まだニュースリリース前なのであまり詳しくは話せないのですが、近いうちに「障害者翻訳システム」を発表する予定です。これはいくつかの企業にも採用されることが決定済みです。言うなれば、企業の障害者採用の際の障害者能力書のようなものです。

私は創業当時から、障害者にとっての面接を”できないことのPR”の場ではなく、”できることのPRの場”にしたい・・・という思いがありました。そこで当社の事業として障害者の採用面接に同行し、自ら企業の面接に同席しながら、働くうえでの貢献できることを代弁するというサービスを行なっていました。

これをアクティベートラボでは「障害者翻訳」と呼んでいました。面接に来た障害者がどのような能力を持ち、どう組織に貢献できるのか。それを引き出し、障害者の能力の実際をご存じない雇う側に伝えていったのです。これを今度はPC、スマートホンで使えるシステムとして開発したのです。

——それは凄いですね。ぜひニュースリリースされるときを楽しみにしています。

(増本) それと障害者は世界中にいます。OpenGateのようなシステムは国際的にはなかったものらしく、国際特許も視野に入れて活動しています。とにかく私は、日本だけでなく世界においても、誰もが諦めなくてよい社会、みんなが活躍できる社会を創りたいと思っているのです。


アクティベートラボからアクティベートキャリアへ

株式会社アクティベートラボを立ち上げた増本さんだが、現在は株式会社アクティベートキャリアにて主席研究員としても活躍している。

アクティベートラボではITやAIを駆使して障害者のデジタルデバイドを解消、特に「働くこと」で社会参加する障害者を増やしていくために必要なことを準備。現在アクティベートキャリアにて代表取締役の大神田さんとともに、障害者雇用の発展に尽力している。

最後に

株式会社アクティベートキャリアは障害者の雇用を通じて障害の有無に関係なく誰もが活き活きと働ける環境を提供する会社です。

定着支援やセミナーの開催など障害者雇用に関する様々なサービスを提供し、企業およびそこで働く障害者のサポートをすることが私たちのミッションです。

この記事で新しくアクティベートキャリアに興味を持ってもらえたなら幸いです、また関心を持たれた方は、アクティベートキャリアにカジュアル面談や選考にぜひご応募ください!

引用元:https://digiwaka.jp/column/684/2

written by:https://salesbox-inc.com/


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