当社はリフォーム会社です。家屋が抱えた問題を解決するための知識、豊富な経験と実績、この事はお客様が安心して工事を依頼できる会社を目指す上で避けられない重要事項です。
⭐︎ では、なぜ業界未経験、営業経験なしのメンバーが活躍できるのか?
リフォーム工事の受注プロセスを大きな段階別に表示すると
1、出会い〜2、問題把握(聞き取り)〜3、調査〜4、解決方法の立案〜5、見積り提示〜6、契約
営業職として工事を受注するまでには、この様に多くのステップがあり、仮に未経験の方に入社いただいても契約締結まで到達できるスキルを身につけるまでにかなりの時間を要すことが現状で、当社でも新人育成における課題でもありました。
⭐︎ 取り組み、未経験者の育成期間を短縮できるか?
冒頭で結論を言うと、無理でした。
多くのことを求めるとすべてが中途半端、結果としてお客様の信頼を失う始末。
受注がなければ工事はできない。工事が終了し、お客様に満足いただけなければ代金の受領が完了しない。
これは、会社にとっても、成功報酬をボーナスのように考える従業員にとってもかなりのジレンマとなったのです。
⭐︎ 取り組み、未経験者に十分な育成期間を設ける。その上で、受注を増やすことかつ新人でも納得の成功報酬を獲得できる方法はあるか?
現在、当社が取り組むチーム営業の原点となった課題です。
先に挙げた、リフォーム工事の受注プロセスを1人で行うのではなく、チームで行うプロジェクトとして捉える。
結果、チーム内のメンバーにおけるスキル別に、各プロセスを分割して担当します。
例えば、新人は1、出会い〜2、問題把握(聞き取りまで)を担当し、先輩へトス。
トスを受けた先輩は、3、調査〜4、解決方法の立案までを担当し、ベテラン社員へトス。
最終的に、家屋が抱えた問題を解決するための知識、豊富な経験と実績をもつベテランが
5、見積り提示〜6、契約(同時に、1、出会い〜2、問題把握〜3、調査〜4、解決方法の立案についても再確認)を行う。
1件1件のリフォーム工事をプロジェクトとして捉え、チーム全員の受注実績とすれば新人にも実績を付与する事が出来、対価を得る事ができる。プロジェクトとして実績を上げたチーム全員が同様の報酬を得られるのであれば、未経験者であっても成果獲得をあせる必要がなく、じっくりと成長に取り組むことができる。つまり育成期間を無視できるのです。
⭐︎ チーム体制が生み出すメリット
プロジェクトにおける担当セクションを個人スキルに合わせ調整できる。
経験でしか得られないスキルアップについて、収入を得ながら時間をかけて習得できる。
チームメンバー間の連帯感が生まれ、助け合いながら成長することにつながっている。
⭐︎ 解決方法による副産物
報道などで、リフォーム詐欺と言われる不必要な工事、不要な器具取り付けなどの問題が多く取り上げられています。時代の影響もあり、お客様の警戒心が異常なレベルに引き上げられていると言っても過言ではないと思います。
このことが、当社においてお客様の満足度向上、リピーターとして末長くお家のメンテナンスに関わらせていただく事に注力することになった要因の一つでもあります。しかし、経営拡大においては新規客の獲得も絶対に必要です。
新たにお付き合いを始めさせていただく場合において、何よりも信頼を得ることがスタートなのですが、そのためには受注プロセスにおける、1、出会い〜2、問題把握(聞き取りまで)を乗り越え、3、調査を実施することがマストだと考えます。通常お客様との信頼関係はその後に大きくなっていく傾向があるから、導入部分で断られてしまう事は当社の良さも知っていただけない状態だという事なのです。
そして実は、ベテランになるとこの導入部分の部分の難易度が上がってしまう傾向が現れてくるのです。
これは、お客様側の用心が優っている状態。この人の説明を聞くと契約を避けられなくなるかも?という負の感情が影響していると考えています。
調査の結果、その修繕をどこに依頼するかはお客様の自由。
それを強要することを私たちは絶対にやりません。
しかし、例えば実際に雨漏れが発生し、早急な修繕が必要だと言える状態でも、原因の調査さえも受け入れてもらえず、とりあえず様子を見てからと断られてしまうことが実際にあります。
私たちは、このような場合を指して、“売りが出すぎた”と言うのです。
もちろん本音や下心という次元の話ではありません。
お客様に調査を依頼していただく前の時点、提案以前の状態で発生する現代特有の壁がベテランにとっての課題でした。
⭐︎ 実はこれを乗り越える天然のスキルが未経験だったのです。
お客様にとって、工事の契約を迫られるリスクを感じさせない会話しかできない事が、未経験者の特徴。しかしその状態には、調査の依頼を受けやすいという現象がはっきりと存在します。
未経験というスキルが私たちにとっても新規客獲得における大きな武器となってくれたことは、チーム営業を始めてから実感した副産物だと言えます。