株式会社Dropでは、社員のチャレンジを応援したいと思っていて、それをぜひとも共有したいと思っています。
その中の一つが、学校向けに無償提供している「中学・高等学校向けSDGs教材「iina」」を開発した、インターンシップから正社員となった齋藤さんに、イチからプロダクトを作り上げた開発秘話を伺いました。
・どういういプログラムですか?
「SDGsに詳しくない先生でも1時間程度の予習をすれば授業できる」というコンセプトの学校用のSDGs 教材です。
具体的にはSDGsを学校ですぐに指導ができるように先生向けの「指導案」、授業で使える「スライド教材」、生徒の学びを深める「ワークシート」の3点セットの教材資料を提供いたします。
対象は中学校・高等学校、また中学高校相当の生徒を指導する教育機関としています。
・どうしてこのプログラムを開発したのですか?
2020年度より学習指導要領が順次改定され、「SDGs 」の指導をすることが盛り込まれるようになりました。
しかし、学校現場はみなさんもご存知の通りで日々、生徒の教科指導や生活指導で忙しく、SDGsの広範で専門的な知識にまではどうしても手が回らない、という声をこれまでに多くいただいていました。
一方で、今の10代は多くのメディアや著名人の発信でSDGs について既に知っていたり、興味を持っており、「SDGs ネイティブ」と呼ばれる世代です。最近では入試での出題も増えているためSDGsに関する知識を持っていることが、必要不可欠になっているという状況にあります。
学校の先生と中高生のギャップが激しいこと、また、このままではSDGs教育の浸透が遅れてしまうことに課題感を感じていました。
そこで、弊社の持つ知見をうまく活用して学校の先生の力になれないかな、と開発したのがこのiinaです。
・このプログラムをどうして無償提供?
SDGsは2030年までに達成すべき国際目標です。
2021年現在、今の中高生は2030年には、22歳〜27歳になっています。社会を支え経済を動かすこの世代が、学校で十分にSDGsを学び、1人でも多くの人が地球の未来をジブンゴトとして考えて課題を見つけ、行動していくことが、持続可能な社会を作る土台になるはずです。
また、実際にSDGs を学ぶと自分と社会とのつながりを知ることができます。その上で、自分は何がしたいのか、自分には何ができるのか、考えることは10代にとって等身大の自分で進路を描く機会となるでしょう。
だからこそ、まずはSDGs を学べる機会を多くの人に届けるために一部無償で提供することを決めました。
・齋藤さんのこのプロダクトに対する想いを聞かせてください。
10代の子たちが、進路を考えるとき「身近なもの、触れたことのあるもの、知っているもの」から職業や進学先を選ぶと思います。
事実、いま小学生のなりたい職業ランキング1位はyoutuber。10年前には身近になかった職業です。
でも、10代の「身近なもの、触れたことのあるもの、知っているもの」って限られていると思うんです。
私自身、高校を卒業する時、当時自分が持っている、見据えられる最大限で「ウエディングプランナーになる」ことを決めて専門学校に進学しました。
でも、岐阜から名古屋に出て一人暮らしをして、アルバイトをして、たくさんの人やモノに触れる中で、子どものときから知っている「先生、医者、美容師」みたいな職業は世の中にある仕事のほんの一部であったことを知りました。
社会を支えている仕事はもっとたくさんあって、働き方も、働く目的も多様であることに気づいたとき、「19歳でウエディングプランナーになると決めてしまっていいのかな」と漠然とした不安に襲われたことを覚えています。
しかし、そうやってモヤモヤを感じたとしても、一度決めた進路を変えたり、選び直すことは決して簡単ではありません。
私は、その後、専門を退学して大学に入り直すことを決め、1から受験勉強をして大学に入学していますが、待っていた道のりは険しかったです。
最近はあちこちで「SDGs」という言葉を耳にすると思うので、ちょっとした「流行」みたいにも感じられるかもしれません。
実際、iinaもその波に乗ったサービスの1つです。
でもSDGsを学ぶと17目標の枠組みから、世の中にあるさまざまな分野について知ることができます。また複雑な課題を知ることで、世の中には自分とは異なる状況にある人を想像することができるようになります。
これらの知識を身に着けた上で、自分はどんな課題に心が動いて、何を学びたいか、なんのために働きたいか、を考えられると、より自分らしく未来を見据えた進路選択ができると思うのです。
iinaを通して10代の進路選択を応援できたらという想いを込めてiinaを開発しました。
・この先の展望について
まずは、全国15,000校ある、中学校・高等学校に無償配布の資料を提供することです。
SDGsの指導について困っている先生たちの力になれたらと思っています。
また、個人的にはiinaの拡大とSDGs事業部で多くのことを学ばせてもらいながら、10代の進路選択や人生をジブンゴト化することに関わって仕事をしていきたいなと思います。
また、ゆくゆくはディレクターとしてDropで活躍できたらと思っています。
彼女を見ていると、どんなキャリアからでも、本人の気持ち次第でできることはたくさんあるなぁと思います。
株式会社Dropでは、キャリアの年数にかかわらず、チャレンジする人を応援しています。
自分自身でやりたいことがある!という方にとって実現しやすい職場環境ですので、興味のある方はぜひ一度お話を聞きにお越しください。