「人よりも考えている方だと思う。」
そう語るのは運用部 第一運用チーム エキスパート 斉藤 裕貴。
私自身、斉藤と一緒に仕事をしていた期間が長いですが常に考えている印象を受けています。
考えるようになったきっかけは?それが今どのように活かされてる?
詳しくお話し伺ってきました。
斉藤 裕貴/メディアソリューション本部/運用部 エキスパート
2016年、中途でD2C Rに入社。メディア本部 運用部に配属。SNS、ADNWの広告運用と自チーム運営を経験した後、新規事業部に配属。
約1年間の単身で事業運営をした後、運用部へ帰還。運用部全体の組織改革に奮闘中。ミスチルとフットサルが好き。
<インタビュワー:常世田>
自分に合った働き方を探していた学生時代。
常:こう改めてインタビューするの新鮮ですよね。
斉藤:新鮮?
常:だって、一緒のチームで仕事してたじゃないですか。
(実は人事の前、運用チーム所属でした)
斉:そうだね、確かに!
インタビューされるって思ってもみなかった。インタビューというか雑談みたいな感覚だけどね。
常:全然それで大丈夫です笑
導入はそんなところで、今社会人何年目なんでしたっけ?
斉:6年目かね。6年目かー!
常:6年目って聞くともう中堅ですね!
前職はインターンからの入社だったんですよね。きっかけは何だったのでしょうか?
斉:当時、会社や働く事に対してのイメージがなぜかすごい悪くて、自分でお金を稼ごうと思ってたんです。その時にアフィリエイトという手段を見つけて。自分でサイトを作ったり分析したりして、気づいたら朝の5時になっているくらい没頭してました。これって仕事にしたら案外いけるんじゃない?と思えた事がきっかけでした。
その後、インターンという社会人になる前に働ける仕組みを知り、前職であるECサイト運営のインターン募集があってそこに応募したのが最初かなぁ。
常:安易な言葉ですが「楽して稼ごう」という…
斉:楽して稼ごうというよりは、仕事をする上でも誰かに従いたくないみたいな尖り方をしてた笑
元々デジタルな分野が得意だったし、従わずに自分で稼げるものといったら何かを考えた時にアフィリエイトが一番良かった。
常:就活はしなかったんですか?
斉:就活してないです。尖ってたから笑
行きたくない会社もあるだろうに、何でそこに嘘ついてまで入ろうとしなきゃいけないんだろうと純粋に疑問を持ってた。ひねくれてたから就活の制度自体が理解できなくて。50社も受けてる人もいてほとんど行きたい会社でもやりたい事でもないだろうみたいな笑
だから就活は当時の自分なりに考えてしないって決めて、自分の信念を貫いてた。
今思えば、危険な橋をよく渡ったなと思う。
常:尖ってますね笑
斉:お恥ずかしながら笑
就活に時間割くらいなら少しでもインターン先で仕事してた方が実力も付くし有意義だなと。
常:自分の想像していた働き方と全く違う働き方を見つけたのがインターンだと思うのですが、今まで想像していた働き方はどういう働き方だったのでしょう?
斉:昔のドラマのようなね笑 上司に罵倒されて、言われた仕事を否応なく全部やらされて、仕事=我慢して働くイメージが強かった。やりたくないことの毎日みたいな…。
常:それはだいぶ悪いイメージ…笑
一緒に働いていた人たちはイメージと違いましたか?
斉:全然違った。色んな世代の人と距離が近くて、社長とも社員の方とも公私共にお世話になったし、みんなで一致団結して会社を成長させていくぞという勢いがあってもちろん大変な事もあったけどすごく充実してた。十数人しかいなかったのもあると思うけど。それがすごく嬉しかったし、楽しかった。
常:全員で作っていこうというフェーズは楽しいですよね!
やりがいはどんなところにありましたか?
斉:ECショップの店長時代は実際にお客さんから「ありがとう」って言ってもらったりとかかな~。
あとは、小さい会社で役務領域が広かったから商品のコピーを編集したりLP作ったり商品開発もやったり。お客さんを喜ばせる点と売り上げが立つかという点を両立させるために好きなように考えてやらせてもらってました。自分のアイディアを全部に活かせるので、それはめちゃくちゃ楽しかった。
常:インターンでその裁量はすごいですね!何年間働かれたのですか?
斉:インターン含めると3年ちょっとかな。
常:そこからの転職ですよね。とてもやりがいがあった仕事だったと思うのですが、転職のきっかけを教えてください!
斉:もっと大きな会社でチャレンジしてみたいなと思ったのがきっかけかな。
また、Webサイトを運用して改善していっても、そもそもユーザーが見てくれなかったら問い合わせも増えない。Webサイトの運営代行の仕事をしている中で“集客”の方法ってまだまだ自分の中でも未知だなぁと。良い商品・サービスがあっても知られてない事がもどかしかったね。
サービスや商品をスケールさせようと思っても“知らない人に知ってもらう“スキルが全然足りないなって思ってて。広告だと主たる目的が集客だと思うので、広告代理店をいくつか選考受けましたね。
常:その中でD2C Rに決めたと思いますが、決め手は何でしたでしょうか?
斉:ほぼ直感というか、面接の雰囲気で決めましたね。
面接の時に取締役、運用部の部長、人事がいて。部屋に入る前にすごい楽しそうに話してて、そのラフな空気がいいなーと思ってました。
常:何となくその場面思い浮かびます笑
即決でしたか?
斉:いや、悩んだは悩んだけど。
もう1社受けてて、そこの会社の雰囲気とすごく差があって、入るんだったらD2C Rだなって思ってました。前の会社の雰囲気にも似ていたので笑
どれだけ動いても結果に繋がらないと意味がない。ビジネスの厳しさを痛感した新規事業。
常:D2C Rでは新規事業にもチャレンジされてましたよね。
斉:そう。急に取締役から呼ばれて「適任者はお前だと思ってる」と伝えられました。
内容はアプリのアフィリエイトサイト。
経験として広告だけじゃなくてWebサイトの運営代行もやってたし、自分でアフィリエイトもやってたのでそれを加味して声をかけて頂いたのかなと。
結果としては、想定よりも売りが立たずで撤退しました。
常:どんな点が難しかったですか?
斉:どんなにアクションをとっても目標値にもう一歩達成しない点が一番難しかった。つまり数字を出すことの厳しさだね。数字1つとってもいろんな要素が関わってくるじゃん?そもそもビジネスモデル自体がよくないのか、LPがよくないのか広告がよくないのかを一つ一つ丁寧に分析して仮説を立ててアクションして、アクションしても最終ユーザーがCVしてくれないと意味がないので当たり前の事だけど、その当たり前を事業責任者として責任をもって毎日肌で感じるのでは訳が違った。
常:結果を出すってシンプルですけど、本当に難しい点ですよね。
斉:難しいよね。
まずは結果以前に、土台を作ることから難しかったからね。ビジネスとしてのスタートラインを整えて、成果に繋げる動き方も全て自分でやらなきゃいけない。毎日考えながら人を巻き込んでいって。クリエイティブも、サイト制作もいろんな人に助けてもらった。
最終的に形になって全員で考えられるすごく良いチームにもなったけど目標まであともう少し・・・みたいな。
常:働き方の観点で言うと。前職に近しかったんじゃないですか?
斉:前職と似たようなことやってるなっていうのは途中思ったかもしれない。
やりがいも同じくらい感じることが出来たけど。
常:前職との比較をした時に、仕事上での考え方や進め方で何か変化ありましたか?
斉:広告運用の経験をしたので、前職の時よりも広告領域はめちゃくちゃ詳しい状態で臨めました。昔だったらLPの改善しか策はなかったけど、集客するためには?呼びたい人を呼ぶためにどういうメディアがあるか、どういうターゲティングをすればそのターゲットに届くのかがわかってるだけでの改善幅は相当広がっていたと思う。
常:やれることが増えたという感じですよね。
全然想像できないですけど、なんか頭パンクしそうになりますね笑
斉:そうだね。でも、パンクしても誰かが助けてくれる訳じゃないしそんなことは言ってられなかったよね。会社のお金も使ってるし本当毎日サバイバルだよね笑
常:すごい成長できるいい経験なのではと思うんですけど、その経験をした上での変化はありましたか?
斉:「本当に数値や結果に変化があったか?」をベースで全て考えるようになったかな。色々施策を動かしても、結果目の前の数値含む何かが変わらなきゃ意味がないという思考はより強くなった気がする。
今運用部に改めて参画して、取り組んでいるチーム作り、文化形成もそうだし、そこに対する危機感とかスピード感はめちゃくちゃ上がった。
課題を抽出して解決までのプロセスを考えるフローは恐らく新規事業の経験前より相当早くなったんじゃないかなと。前は色々な選択肢を持って1個1個試行錯誤していく進め方だったけど、アイディアが湧いて一番インパクトがある方法とすぐ出来そうな事に真っ先に目がいって、実行して、実行後もワークしてるか?結果が変わったのかなど、事実ベースで考える精度が上がったかな~。
こんな回答でいいですか!!!
常:は、はい…!大丈夫です…!(その勢いなに…)
相手と同じ目線に立つことから始める。教える上での心構え。
常:チーム作りの観点でもお話したいのですが、今までトレーナーとして後輩を教えた回数多いですよね。
斉:今のトレーニーで8人目かな?
常:8人教えてきた経験ってなかなかできないと思います。
一人一人性格も違うし気を付けるべきポイントを挙げたらキリがないと思うのですが、その中でも特に気を付けていたポイントってありますか?
斉:やっぱり相手と同じ目線で話すことじゃない?
常:(それが難しいと思う…)
斉:その人の特徴とか性格に応じて目線を合わせるみたいなところ。
まぁ意識してるのかはわからないけど、相手の目線で今何が見えてるかみたいなところをちゃんと同じ視点に立って想像して教えるっていうのはやってる気がしますね。
常:なるほど。相手の経験値だったりとかバックボーンだったりを把握したうえで選んでるってことですね。(でもやっぱりそれ難しいよな…)
斉:そうだね。基本は聞くね。野球サークルのマネージャーやってた子には「その時って人を動かすの難しかったよね。それと同じように人を動かすときはエネルギーが必要で、ある程度メンバーの個性を理解した上で発信を工夫しないと伝わらない。それと同じようなものだよ。」みたいな例え話をしてあげるとか。
部活やスポーツを一生懸命取り組んで来た人には「基礎練を疎かにしてる優秀なプレイヤーって殆どいないと思うけど、この仕事はここでいう基礎練みたいなものだよ」とか。
1年目か3年目かもそうだし、相手から見えてるところからどういう情報を今与えてあげれば少しでも一歩前に進めるだろうかを考えながら話してます。
常:それって誰しもが初めからできるものじゃないと思っていて、(やっと聞ける)どう身に付けたんですか?
斉:自分だったらこう教えてもらった方がおもしろいなっていう気持ちで常にやってたからかな。自分のスタンスがそもそもそうなのかもしれない。自分自身がわからないことを教えてもらいながらも、自分なりに噛み砕いて、次誰かに教える時はこう伝えようなどは常に考えていますね。例え話も好きなので、サッカーでいうここかなとかアニメでいうとこのシーンと似てるなとか笑
考えるを癖付ける。
常:新規事業の話、トレーナーの話それぞれで「常に考える」ことができているんだなと感じているのですが、それが癖づくようになったきっかけってありますか?
斉:考えるきっかけか…。なんだったろうなー。
自分のアイデンティティみたいなのがまだよくわかってなかったから、俗にいう自分探しの旅みたいな意味合いでノートに書き始めたのはきっかけかもしれない、今思い出したら。
そしたら、学校生活でも自分って全然結果出せてないなってのがわかって。どうやったら現実を変えられるかというのを試行錯誤して、また結果をノートに書いて振り返って。というのを学生時代から繰り返してた。
その結果、少しずつ自分の行動次第で現実を変えられることがわかってきて、また考えてうまくいったりうまくいかなかったり、そのプロセスをすごい楽しんでた。その経験が今の「常に考える」という結果に繋がっているかもしれないな。
常:いわゆるPDCAみたいな…
斉:当時はその言葉を知らなかったけど、結果的にそうなってるね笑
変な奴だよね、今思えば。学歴社会とか就活とかなんなんだろうと疑問に思ってる中で、自分は何も持ってなくて文句言う資格無いなという事に気が付いてどうしたら社会と戦えるのか認められるのかという事を当時なりに考え続けてた気がする。
どう自分が周りと差をつけられるか考えた時に、周りがやってないことを自分がやり続ける事で差がつくという事を信じてそれを全部ノートにぶつけてた。
別に何か功績を残してたわけじゃないし、学もあったわけじゃないから自分の武器がわからなかったんだよね、ずっと。それでも、絶対負けたくねぇという気持ちがあった。
だから、何もなかった自分が社会と戦うため、自分の武器を身に付けるためにどうするかを、考え続けた。
その結果、自分でサイトをつくってアフィリエイトに手を出してみたり、今でこそインターンは一般的だけど就活しないで大学3年からWeb会社に飛び込んで先に働くという選択肢をとったんだと思う。当時は色んな紆余曲折もあって親も友達も心配してたんじゃないかな笑
常:今は個人にフォーカスをされる時代になってきましたし、結果それは正しかったんじゃないですか?
斉:正しかったかどうかはまだわからないけど、今思えばあの時の自分には感謝しています。あの時があったから、今の自分がいる。
結果的に良い上司や同僚、後輩達に恵まれて真剣に楽しく仕事が出来ているので、きっとあの時のPDCAは今に繋がってるんじゃないかな笑
当時はひねくれてて紆余曲折して周りに多大なご心配をおかけしたのですがこうして今楽しくやれているのでこの場を借りて改めて「ありがとう!」とお伝えしたいですね。
相変わらず今でも、「独特だね」とは言われますけど笑
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現実を捉え、咀嚼し、自分なりの答えを出す。
結果、世の中に流されることなく動いてきました。
一般的な就職活動をしてきた私からするととても勇気のある選択で、
難しい場面も多かったのではないかと思います。
でもそれを正解に近づけてきた思考と行動力が斉藤の一番の強みなのではないかと
お話しを伺って感じることが出来ました。
今となっては運用部の中心メンバーです。
彼を尊敬するメンバーも多いのではないでしょうか。独特だけどね。