新卒2年目にして全社を巻き込んだプロジェクト推進を担う星野いずみ。
大きな責任を背負い、関係各所を巻き込みながら進んできました。
先が見えない怖さも、周りに助けられながら進むありがたさも経験しました。
今だからこそ思う仕事を進めるうえでの大切な考え方とは。
詳しくお話し伺ってきました。
星野 いずみ/メディアソリューション本部/データマーケティングチーム。
2019年度新卒入社。入社当初は運用部に配属され、SNS媒体運用、プランニングを経験。2019年10月に現在の部署へ異動し、自社プロダクトであるART DMPの新機能開発、運営やデータ活用ディレクションに取り組む。
最近は、iOS14アップデート対応のプロジェクトリーダーとして、
錯綜する各情報の取りまとめや全社方針の策定、オウンドメディア記事の執筆を行う。
<インタビュワー:常世田>
できるまでやめない。めげずに挑戦し続けた学生時代。
常:緊張してる?笑
星:緊張してますね笑
恥ずかしいです、自分の中身を話すっていうのが。あんまり自分のことを話す方ではないですし、自己分析って結構嫌なところばっかり見ちゃうので。
常:ポジティブな部分を引き出せるようにする!笑
では早速!学生時代は落ちこぼれ部員だったけどなぜか部長になったと聞きました。(なぜか)
星:私、運動音痴なんですよ、すごく。
小学校の頃から体育が出来なさすぎて、引け目を感じていて輪に入れないタイプでした。
中学校では何か頑張りたいと思って、初心者が多くて自分でもできそうなソフトボール部に入ったんです。でも、やっぱり運動音痴なので全然できなくて、顧問にもすごく怒られてたんですけど、なぜか星野は信頼できるから部長をやってほしいって言われて。「えー。全然できない部長ってどうなの??」って思いながらやってました笑
常:マンガでよくありそうなパターン笑
星:マンガの主人公は大体エースとかになるじゃないですか?
私は、運動音痴が頑張れる限界までしか伸びませんでした笑
頑張ってもできない気持ちも理解できるし、ただ部長としてチームをまとめてどう勝っていくかも考えなきゃいけないという両極端な立場で悩んだりしたので、その経験はその後でも活かされてる感覚はあります。
常:リーダーあるある笑
部長に選ばれたのはなぜだったと思いますか?
星:多分なのですが、運動音痴でできなくてもめげずにずっと真面目にやってきたので、「こいつなら部長も最後までやり遂げてくれるかもしれない」と他の部員や顧問からも認めてもらえていたんじゃないかと思います。
常:元々めげない性格?
星:いやめげますけど笑
めげるけど、逃げることはしないと思います。
立ち上がりが遅くても、そこから「もうやめます」とかは今までの人生でしたことはないですね。
負けず嫌いなのかもしれないです。決めたことをやりきらないのがすごい嫌なんです。元々上手に出来なくて自分自身への不満が積もるのに、途中でやめたらもっと自分のことを嫌いになってしまう。もう後がないじゃないですか笑
自分のプライドもありますが、正直周りの目も気にしてますね。
常:かっこいいねぇ。
大学や高校に入ってもリーダーポジションにつくこと多かったの?
星:そうですね、大学生の時は野球サークルのマネージャーの長(おさ)をやってました笑
常:マネージャーのオサ笑
星:代表をやっていて笑
運動音痴は関係ないんですけど、今まで輪に入れないっていう経験も、リーダーのような立ち回りも両方経験してきたので、例えば、新入生歓迎会とかで1人になっている子とかも自分だからこそ気づいて輪に入れようと出来たんじゃないかなっていうのは振り返ると思いますね。両極端の経験はだいぶ活かされてるなと。
常:なるほど。だからこそ今、広告業界でも働けているのかなと感じたのですが。
星:どんな仕事でも結局人と関わっていくとは思うんですけど、色々なモノや人と関われて、両極端が活かせるのはどこだろう?って考えた時に、色々な業種やサービスを扱う広告業界かPRだなって。なので就活する時はそこの2択で考えてました。
常:色々な業種の知識を知らないといけないし、その業界で働いている人たちのタイプもそれぞれ異なってくる中で、自分を柔軟に変えながら接しなきゃいけないっていうハードワークさってあると思います。そこに挑戦したい、それを仕事にしたいって思うのはなぜですか?
星:逆に言ったら、私は頑張ってきたと自信を持って言えることはそれしかないと思ってました。ハードワークということはわかってたんですけど、働くからには自分が得意なことで頑張っていこうっていうのは強く考えてましたね。
小さな成功体験を積み重ね気づいた、大切にしたい想い
常:いま社会人になって2年目だと思うのですが、大変だったこと。何かありますか?
星:一度部署異動しているのですが、そこからが全部大変でした笑
いま所属しているデータマーケティングチームでは、クライアントのアプリ内データを扱ってクライアントのプロモーションやアプリ改善に貢献していく部署で、ぐっと深い専門領域になりました。
「ここまで考えなきゃいけないんだ」とか「ここの仕様までわかってこそ、やっとサポートできるんだ」というのを知ったときに、勉強しなきゃいけないことがいっぱいで…
大変なところに足を踏み入れてしまったと思いました笑
常:踏み入れてしまった笑
星:でも何かサポートをしたときに相手からいい反応をもらえると、それが嬉しいしやりがいだし、成功体験になることで乗り越えてきました。
データマーケティングチームしかわからないことを聞いてくれて、答えて、間接的だけどクライアントとの信頼関係が少しでも良くなったと聞くと、100%、120%で応えられるようにしたい思いが芽生えてきました。だから乗り越えられたんだと思います。
常:なるほど。小さな成功体験の積み重ねがあって、さらに動けるようになったと。
星:1つでも成功体験がなかったらどんどん気分が落ちていたと思います。運もあるんですけど、そこで頑張れたのもあいまって成功体験を作れたのは大きかったなーって。
常:それは自分の責任領域に対して「めげちゃだめだ」、「負けちゃだめだ」という思いが根幹にあるからこそ頑張れたみたいな形ですか?
星:そうですね…、特殊なチームかつ業務内容なので、自分がやらなければ誰がやるんだ、という責任感もあります。
常:先輩や同僚の方との関わっていく中で、乗り越えられたシーンなどありますか?どういう言葉をかけられたとかこんな風に励まされたとか!
星:今思うと大したことではないんですけど、1年前に業務量が多くていっぱいいっぱいだった時、頑張れない状態になっていて。
当時のトレーナーに相談した際に、「一緒に解決しようね」って声をかけてもらったんです。
あっ…思い出して泣けてくる…
常:(ちょっと焦る)
星:それと人事の方との面談で「一つ一つ分解して整理していけば、思ったより大したことないんじゃない?」って言われた時に確かに目の前のことに落ち込んでただけだなって気づきました。
メンタル的にも助けられ、目の前のことでいっぱいいっぱいになった時の解決策を知れたので、その2つに助けられて今があると思っています。
あとは裏でマネジャーが業務調整など動いてくださったのも後々聞いて…
自分が落ち込んだ時、どこかで誰かが絶対に動いてくれることがわかったので、壁にぶちあたってもどうにかなると思えるようになったかもしれないです。
常:いいエピソード…!でも本当に大変だったんだね。
今思い出してもグっとくるというか、そういうシーンが思い浮かぶのって。
星:今思い返すと内容としては大したことないんですけど、そこに至るまでの情景が色々思い浮かぶと涙腺が…笑
仕事を進めるうえでの考え方と手段を学んだきっかけでもあったと思いますし、自分は周りに助けられて仕事ができてるんだということを実感しました…。
Win-Winな関係がプロジェクト進行のカギを握る
常:それができるようになって以降で、どういう変化や影響がありましたか?
星:ゴールまでが長いプロジェクト進行の中でその経験が活きているなと思います。
自分が整理して進めていかないと、プロジェクトメンバーが何から手をつければ良いかわからなくなってしまう。あの時の私みたくなってしまうので。
しっかり全体進行のロードマップをしいて、それをミーティングなどで定期的にプロジェクトメンバーにも伝えるということは意識してやっています。
結果、去年の3月に自社プロダクトのART DMPの改修に成功して新しい機能を世に出せたのは成功体験として言えるんじゃないかなとは思います。
(ART DMPの特設ページはこちら:https://www.d2cr.co.jp/artdmp)
常:その経験もあり、少しずつ自分の仕事スタイルが確立されていったと思います。それまでの経験を踏まえてどういうことを意識しながら仕事をしているのかも教えてください。
星:そうですね。お互いWin-Winになることでしょうか。
誰もボランティアにならないような働き方や協力してもらう際の依頼方法もすごく気を付けてやっています。
常:どんな背景からそれを意識するようになった?
星:新卒1年目の時、戦力になれていない私に対して、絶対忙しいのに手を止めて時間を作っていただいたり、本当にいろんな人に助けてもらったという経験をしたので、早く対等に恩を返せるような立場にならなきゃと思ったのが1つ目のきっかけです。
2つ目は今のチームに異動してプロジェクトを進めるにあたって他部署の方と関わることが多くなりました。その時、私は私がしたいことだけを伝えていて…
その際にマネジャーから「他のチームにはそのチームの目指す姿、目標があるから自分がしたいことだけを伝えるのはだめだよ」って教えていただき、確かにそこが抜けてたことに気づきました。
なので、プロジェクトで他部署と関わるようになってから強くWin-Winを意識するようになりました。
データマーケティングチームって特に他部署に依頼することが多いんです。
ただ、変に腰が低すぎても関係者が開発したプロダクトにも失礼だし…
かといってやりたい事だけを押し付けるのも違うと思うので、お互いの着地点を探すようにコミュニケーションをとるようになりました。
まだまだ、他部署の人と話す時にWin-Winにできていないなと気づくタイミングは結構ありますが…
常:でもWin-Winな関係って言葉では簡単だけど、割と難しいことじゃないかなと…
その関係を作っていくためにしていること、特に気を付けていることってありますか?
星:難しいですよね笑
今思うと、しっかり相手の課題を聞くことは気を付けていますかね。
営業がクライアントに提案したい内容で困っている事を聞いたうえで、最大限私が提供できる提案を共有したり、プロダクト機能の改善アンケートを行い実装するまで動いたり。
常々できているかは置いといてですが、そんな働きかけを心がけています。
常:それがあったからこそ達成できたことやうまくいった成功事例などはありますか?
星:正直、まだあまりないですね。
先程お話ししたプロダクト改修のプロジェクトでも、他部署の意見は取り入れたうえで改修完了はできたのですが、成果に繋げられているかで言うとまだまだで…
ここから実績は作らなきゃなって思います。そこが今焦ってるポイントです。
会社としての新しい武器となり、還元できるまで突き進む
常:少し話しが被るんだけど、恩を返すという表現でいうと還元はできている感覚はありますか?
星:ほんの少しずつは出来ているのかな、という感覚はあります。
iOS14のアップデート関連の取りまとめで全社規模の活動をして、今まで助けていただいた方たちに「ありがとう」と言ってもらえてきているので。
ただ、まだまだ道半ばなので、恩返しのための下準備のようなものをしています。
常:恩を返すための下準備…。大事…。具体的には?
星:Googleが提供しているアナリティクスプロダクトがあるのですが、それを使用した広告配信のメニュー化を推進しています。
まだD2C Rも他代理店も知見がなく深く踏み込めていなくて、その知見を集めて実際に提案するスキーム設計を今進めています。
そのプロダクトのアルゴリズムがとても優秀なので、うまく使いこなせたら新しいD2C Rの武器になるなと思ってます。
常:また新しいところに足を踏み入れた笑
星:踏み入れちゃいましたね笑
常:答えがない仕事に対して解を導き出す挑戦が多く、その繰り返しで今まで社会人生活を過ごしてきてるんだと思いますが、それに対して感じているやりがいってどういうところにありますか?
星:やりがいかあ。
やっぱりいい反応をもらえることに対してすごい大きなやりがいは感じていて、自分が提供したことに対しての感謝やクライアントからフィードバックなどをもらえるとだいぶ嬉しいですね。
まだまだ、経験が少なすぎるので何か課題に対する打ち手を考えるときも引き出しも少ない。そこは全然力を出し切れていなくて、提案の質はまだまだ上げれるんだろうなーっていうのは感じています。
でも、がむしゃらにやりたいなとは思います。そこは失敗だとしても、それも含めて経験。もっと経験を積まなきゃいけないなとは思っていますね。
新卒1年目のころから面談を通じて会話をすることも多かったですが、
素直にアドバイスを吸収し、実業務に反映できる印象があります。
慢心しない。向上心の塊。
彼女の強さはそこにあります。
だからこそ、今や全社横断で進行しているプロジェクトリーダーになっているのだと。
そう思います。