「CHANGE FOR THE BLUE」カードゲーム | 株式会社プロジェクトデザイン
海洋ゴミ問題を学ぶためのゲーム型アクティブラーニング学習教材「CHANGE FOR THE BLUE」カードゲームの公式サイトです。
https://www.projectdesign.co.jp/cfb/
プロジェクトデザインは、人と組織の変革(トランスフォーメーション)を支援する会社です。
私たちは、ビジネスゲームというテクノロジーを活用した人と組織の変革支援のプロジェクトを通じて、自走型の人材やチームへと変わっていくプロセスを伴走します。
2010年の創業以来、私たちが開発してきたビジネスゲームは200種類を超え、私たちのビジネスゲームを活用した研修やワークショップは、企業・官公庁・学校などの様々な組織で実施されています(20カ国・30万人以上がビジネスゲームを体験しています)。
今回は、取締役 兼 事務局のマネージャーを務める竹田さんのインタビュー内容をお届けします。
それではどうぞ!
竹田 法信(たけだ のりのぶ)
富山県立富山中部高等学校卒業、筑波大学第三学群社会工学類卒業。大学卒業後は自動車メーカー・株式会社SUBARUに就職し、販売促進や営業を経験。その後、海外留学などを経て、地元・富山県にUターンを決意。富山市役所の職員として、福祉、法務、内閣府派遣、フィリピン駐在、SDGs推進担当を歴任。SDGsの推進にあたり、カードゲーム「2030SDGs」のファシリテーションを通して、体感型の研修コンテンツの可能性に魅せられ、プロジェクトデザインへの転職を決意。ファシリテーターの養成、ノウハウの高度化などを通して社会課題の解決を目指す。富山県滑川市在住。
前職は富山市役所に勤務していまして、「SDGs未来都市」という富山市のサステナビリティ推進のプロジェクトを担当していました。
SDGsを推進する仕事をしていたわけなのですが、「これが自分のやりたいことだな」という感覚が強くあって、プライベートでもSDGsに関する活動をしていました。そんな中、 「2030SDGs」というカードゲームを知り、それを制作しているのが、プロジェクトデザインという会社なのだと知りました。
プロジェクトデザインではゲームを制作するだけではなくて、ゲームを活用するファシリテーターを養成することにも取り組んでいます。私も、すぐに「2030SDGs」や「SDGs de 地方創生」のファシリテーターになり、富山市役所の肩書を使いながら、プライベートでゲームのワークショップを開催するようになりました。
地方公務員だからこそプライベートの活動でも地域から信頼してもらえていたのですが、活動範囲が広がっていく中で、公務員の肩書を外すことで活動を更に拡げていけると思い至り、プロジェクトデザインに入社しました。
ポイント2つあって、1つは、社員同士の関係性が温かい会社だと思った点ですね。
富山市の職員だった頃に、プロジェクトデザインの全社会義に招いてもらったことがあるのですが、その時に、プロジェクトデザインのメンバー同士の関係性が本当にとても良くて、温かかったですね。率直に良い会社だなと思いました。
もう1つは、やりたいことやっていい会社だと思えた点です。
やりたいことを明確に定義・言語化してオープンに発信することの大切さや価値が組織全体で共有されている。これが、僕がこれまでに所属してきた組織では無かったことだったので新鮮でした。
実際にやりたいことを実現するためには、通常、自分の資金を投資しないといけないこともあると思うんです。でも、それが会社のお金でできちゃう感覚ですね。
事務局とは、簡単に言ってしまうと、「世の中を『こんな風に良くしていきたい』と言葉で語れるプロジェクトはなんでもやりましょう」という部署です。プロジェクトデザインの強みはゲームを使ったワークショップにあるので、誰かの「社会の課題を解決したい」思いをゲームで実現するためのプロジェクトを立ち上げることが事務局の仕事になります。
例えば、「CHANGE FOR THE BLUE」カードゲームは、海のごみや汚れを減らす行動のシミュレーションを通して海洋ごみ問題について考えるきっかけとしてもらえるように「CHANGE FOR THE BLUE in富山実行委員会」と株式会社プロジェクトデザインが協業で開発したゲームですね。
他にも、カードゲーム「moritomirai(モリトミライ)」は、産学官民が手を携え、SDGsに関わる様々なアクションを実行する「やまなしSDGsプロジェクト」の活動の一環として企画され、プロジェクトデザインが開発したゲームです。
これらは、他社との協働プロジェクトになりますが、中には、プロジェクトデザインの中の人が主体となって立ち上げるプロジェクトもあります。私自身も、カードゲーム「2050カーボンニュートラル」のプロジェクトを立ち上げて、このゲームを広める活動をしています。
<参考情報>
結構、自由ですね。
自分がやりたいことを言葉にして社内に伝えることもあれば、クライアントさんからご相談が来た時に「私が担当したいです!」と名乗りを上げる形で始まることもあります。いずれにしても、プロジェクトを立ち上げる流れというのが明確にあるわけではありません。
社内で自分がやりたいことを明確にして、それを発信して、やれる人たちが集まって「これやりたいです。助けてください」と声を上げ続けると、なんとかリソースが集まってくるみたいな感覚ですね。
小学校6年生の頃に、母と交わした何気ない会話の中に原体験があります。
地元の富山のショッピングセンターから帰る途中に、母から「秋になると夏物の衣料品が安くなるんだよ」と言い聞かせられた際に、私は「なんで安くするの?お店も損しちゃうじゃん」と疑問をぶつけてみたら、母はこう答えたんです。
「洋服の在庫を抱えるのはお店も大変だし、売れ残ったら捨てることになるし、でも、安くしてくれたら私たち客としてはハッピーよね」と。
その瞬間は、確かに売り手も良いし、ラッキーだよねって思いつつも、なんだか腑に落ちなくて。その腑に落ちない理由を考えていく中で、自分の中に「地球を先食いしている感覚」があることに、当時の竹田少年は気付いたんです。
ただ、その感覚は一度スポーンと忘れて、大学では280馬力のガソリン車に乗って、峠でタイヤをキーキー言わせながら車を走らせていました。実に、環境に良くないですね。
そういった趣味の流れで、新卒入社したのは自動車メーカー。私がやっていた仕事はニュルブルクリンク(サーキット)やWRC(ラリー)で自分たちの車を走らせ、プロモーションしてターボ車を買ってもらうことでした。それはそれで楽しかったのですが、昔の「地球を先食いしている感覚」が蘇ってきて、「いつまでこんなことを続けるんだろうか」と思うようになっていったんですね。自分がカーボン(CO2)の排出量増加に加担して、地球を傷つけている感覚があって、途中で仕事が嫌になってしまいました。
そこで、地元の富山に帰ることを考え始めて、2008年の28歳の時に富山市役所の職員採用試験を受けました。その結果合格し、いろんな部署を経験しつつ、最終的には希望した環境の部門に行けて、SDGsの担当もして、「これが自分のやりたいことだな」という感覚を持つことができました。
その後は、冒頭でお伝えした通りですね。プライベートな活動からプロジェクトデザインと出会い、今に至ります。
プロジェクトデザインに入社してからは、「SDGs de 地方創生」のプロジェクトを担いながら、プロジェクトをマネジメントする経験を積み重ねた上で、満を持してカードゲーム「2050カーボンニュートラル」のプロジェクトを立ち上げました。
成功体験と言えば、やはり、カードゲーム「2050カーボンニュートラル」のプロジェクトです。
プロジェクトは事業のようなものですから、誰をターゲットにするのかというターゲティングを徹底的に行います。そもそも、どこの誰にこれから作るゲームを体験して欲しいのかを考えた結果、大手自動車メーカー、環境省、国立環境研究所の3つの組織をターゲットに置いたのですが、その全て(3つ)の組織でゲーム体験を実施することができたことは一つの成功体験だと思っています。
やりがいを感じた瞬間も、カードゲーム「2050カーボンニュートラル」のプロジェクトの中にあります。
それは、2023年12月13日に国立環境研究所の方々に実施したゲーム体験会での出来事です。その場に参加された、私がずっと憧れていたIPCCの評価報告書の執筆者である江守正多先生から「ゲームにおいてカーボンニュートラルが実現できて、不覚ながらも目頭が熱くなりました」という発言をいただきまして。
これが本当に嬉しかったですね。1番嬉しかった瞬間でした。
結論から言うと、私が担っているカードゲーム「2050カーボンニュートラル」のプロジェクトは早く終わらせたいです。なぜなら、このカーボンニュートラルのゲームが、社会にとって必要だと感じられている状態を終わらせたいからです。
ビジネス視点では、ゲームが不要になる=収益が減るということになりますが、社会課題があるほど儲かる状態は嫌なので、そこを目指しています。カーボンニュートラルのみならず、社会課題を無くしたいというのが、私のビジョンです。
和気あいあいな雰囲気もありつつ、やりたいことに向けて切磋琢磨している、楽しく汗をかきながらやっているように感じます。ただ、厳しさもあります。というのも、会社に対して「あれやこれをしてほしい」と思っても、あまりそれに応える会社ではないように思うからです。
例えば、当社には年間100万円の教育支援制度がありますが、これは「成長に対してお金は出すけれど、あなた自身が自らインプットしましょう」という自律性を求めるものでもあります。会社が何かをしてくれるという受け身な意識だと、働きづらさを感じるかもしれません。
もちろん、会社として様々な支援はするのですが、大前提として本人の自律性が求められると思います。
就職活動(企業にとっての採用活動)は、皆さんと企業が対等な関係のもとに、互いの重なりがどこにあるのかを探していく、尊くて楽しいプロセスだと思っています。ですので、プロジェクトデザインとの重なりがあるのかどうかを試してみたいと思える方は、ぜひ、ざっくばらんに話をしましょう!