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まちづくりや立地計画に向けた人流シミュレーション 〜6/25セミナーレポート〜【GEOTRA最新情報#4】


はじめに

こんにちは!
本記事では、6月25日に行われたまちづくり立地計画に向けた人流シミュレーション・予測の取り組みに関するセミナーの内容をご紹介します。


昨今、公共領域の課題解決に向けて人流データなどの新たなデータを活用する取り組みが広がっています。
本セミナーでは、GEOTRAが進めてきた、人流データと街の特徴の関係性のモデル化やシナリオ別の行動シミュレーションについてご紹介しました。
そのセミナーの内容をたっぷりとお伝えします!

アーカイブ動画はこちらからご覧ください!

GEOTRA事業概要

GEOTRAは、位置情報ビッグデータを活用するプロフェッショナルとして、お客様の事業課題の解決に向けて一気通貫で貢献してきました。
事業の内容として、独自の個人情報保護技術により、人々の動きや行動目的などが高粒度に可視化された人流データ、GEOTRA Activity Data(GAD)を提供しています。
更に人流データの提供に留まらず位置情報データ全般に関するアナリティクス・コンサルティング、データ分析基盤構築など、データの利活用促進のためのご支援を行っています。

図1:当社事業概要、当社作成

予測モデルの構築・シミュレーション

また、GEOTRAでは、人流データ決済データ等の位置情報ビッグデータと、機械学習モデルを掛け合わせることで、シミュレーション・予測モデルを構築しています。
モデルの構築により、お客様の業務効率化事業価値向上、また意思決定の高度化のご支援をしています。
 
位置情報×機械学習という領域は特に米国や中国で盛んに研究され、多くの論文が発表されています。
今後、日本においても、位置情報×機械学習の領域が発展していくことが見込まれており、GEOTRAは同領域に注目しています。

図2:機械学習と位置情報を用いた都市課題解決に関する研究論文の分布
出典:Ylenia Casaliによる、Machine learning for spatial analyses in urban areas: a scoping reviewより引用

GEOTRAが取り組むシミュレーションのユースケースは、街づくりから防災まで多岐に渡ります。

図3:シミュレーションのユースケース、当社作成

こうした人流データを用いたシミュレーションを行う際、大きく2つのシミュレーションが考えられます。
移動経路に関するシミュレーションである「経路選択シミュレーション」と、人々の実世界での需要を反映したシミュレーションである「人の移動需要シミュレーション」です。
本セミナーでは、後者の人の移動需要の予測についてご紹介しました。

図4:シミュレーションのパターン、当社作成

人の移動需要シミュレーションについて

人々の「需要」を予測するシミュレーションを用いることで、再開発大規模施設の開業イベントの実施といった特定の事象による人の移動需要そのものの変化を学習・予測することが可能となりました。

例えば、大規模病院やアリーナ等の大規模施設を新設する際のインパクトを推計することで、どこに新設すれば人々の需要に見合う効率的な供給ができるかなどを検討できるようになります。

図5:具体的なモデルの構築イメージ、当社作成

本セミナーでは、図5の通り、大規模な病院の設置によって街の人流がどのように変わるのか、というGEOTRAが過去のプロジェクトで取り組んだ事例をご紹介しました。

図5の左側の通り、病院の新設による影響を考えるにあたり、既存の日本全国の同規模の病院への人流データを集め、また、来訪者数や商圏範囲のデータ等の正解データと、病院毎の延床面積や診療科目数、周辺バス停の数や周辺人口といった特徴的なデータを可能な限り集めます。
これらの正解データと特徴的なデータを機械学習で掛け合わせることで、人は何を基準にどの病院に行くかどれくらいの延床面積・診療科目数にすると、どの程度の需要が見込めそうか、といったことをシミュレーションし、事前に把握することができます。

ただ、機械学習においてよく問われる課題として、「シミュレーション結果がどのようにして導き出されたか」については、ブラックボックス化しがちです。
例えば、病院の事例では、ある場所に大規模病院を作り5,000人の人が来るとシミュレーションで結論付けられた場合に、どうして5,000人と言えるのか、といった疑問が残ることがあります。

その際、機械学習の結果をなるべく解釈しやすくするためのフレームワークとしてSHAP(SHapley Additive exPlanations)値を用いることができます。

SHAPは機械学習を用いたモデリングの中で各特徴量が予測にどのように貢献しているかを示すものです。
SHAP値はまちづくり領域や公共的な施策において相性が良いと考えられています。

図6:SHAP値のご紹介、当社作成

例えば図6では、ボストンの住宅価格の予測値がどのようにして導かれるか、理由付けを行っています。
現在ボストンにどれくらいの人が住んでいるのかといった情報や犯罪率といった要素がどの程度貢献しているのか、正の寄与・負の寄与といった形で確認できるようになっています。
 
こういったシミュレーションをGEOTRAで行うのはもちろん、お客様がご自身でご希望に沿った予測やシミュレーションを行えるよう、シミュレーションのアプリ化にも取り組んでいます。
また、GEOTRAでは多様なシミュレーションを構築可能とする基盤を整備しています。

図7:GEOTRAのシミュレーション基盤、当社作成

さいごに

ここまでご覧いただきありがとうございました。
本セミナーでは、GEOTRAが力を入れている、人流データと機械学習による予測モデルの構築・シミュレーションとその活用についてご紹介しました。

アーカイブ動画はこちらからご覧ください!

GEOTRAでは、独自の個人情報保護技術により、人々の動きや行動目的などが高粒度に可視化された人流データ、GEOTRA Activity Dataをご提供しています。
更に人流データのご提供に留まらず位置情報データ全般に関する利活用促進のためのご支援を行っております。

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