シード期のホリゾンタルSaaS顧客獲得戦略を大公開！

初めまして！Onebox株式会社奥村と申します。2020年3月創業のスタートアップで、複数人でのメール対応を効率化する「yaritori」というBtoB SaaSを提供しています。

前回、yaritoriが目指す世界を紹介したので、今回はビジネスサイドの取り組みとして、顧客獲得戦略をまとめてみました！絶賛試行錯誤をしているところなので、「こうしたらもっとよくなるよ」などご意見やアドバイスをいただけると大変嬉しいです。

また、当社では事業拡大に伴い採用を強化しています！「プロダクト開発の上流から関わりたい」「エンジニア組織を作っていきたい」などに興味がある方は、カジュアル面談からで構わないのでお気軽にご連絡ください！

yaritoriとは

「yaritori」は、複数人でのメール対応をかんたんにするクラウド型のメールサービスです。メールの対応状況（未対応・対応済みなど）をチーム内で可視化し、メール対応の効率化を実現することができます。

営業やカスタマーサポートなどお客さま対応をしている部署を中心に、さまざまな業界で利用されています。メール対応における対応漏れを防止し、業務の効率化を実現することが可能なサービスです。

大前提、yaritoriはプロダクト開発期

大前提、僕らはまだまだシード期のスタートアップのため、PMFを目指したプロダクト開発に注力しています。コアターゲットを定め、価格・ビジネスモデル・市場規模などを検証しています。

なので、現時点でいわゆる広告費を注ぎ込んだ急速な拡大は目指していないのですが、しっかりとアクセルを踏めるようにするための準備は進めています。売り上げはすべてを癒しますよね...

「ザ・モデル」のレベニューモデルを少しずつ改善していきながらビジネス全体を作っているイメージです。ここでは「リード獲得」の量を増やしていくため、何を考え、具体的に実施した施策を紹介します。

（「THE MODEL」より引用）

中長期的なGTM戦略を考える

まずは、中長期的な視点でどういったGTM戦略を目指すかを考えました。yaritoriのサービス特性（ターゲット属性・プロダクトの複雑性・デリバリーの難易度など）を考え、SLG型かSemi-SLG型か、PLG型かを検討しています。

*GTM戦略の型については、前田ヒロさんのブログなどを参考にしています。添付の参考画像もわかりやすいです

yaritoriは、さまざまな業界で利用されているホリゾンタルなサービスです。また、メールサービスという特性上、シンプルでかんたんに導入できることは重要だと考えています。加えて、業務効率化を深く実現していくためには、ワークフローを組んだり、自動化のための設定をカスタマーサクセス主導で提案していくことが重要になると考えています。

こうしたサービス特性から、yaritoriは「Semi-PLG」での成長を目指したいと思っています。お客さまがメール対応における課題を感じたときに、yariotoriを認知する仕組みを作り、サービスの利用開始から徐々に業務プロセスに深く組み込んでいくことが理想だと考えています。

（「Part 3: WTF is GTMF + PLG? Nine levers of Product-Led Growth」より引用）

ニーズ顕在層向けのSEO対策に注力

「Semi-PLG」における顧客獲得は、お客さまが”自然に”yaritoriに気づく仕組みを作っていくことが重要です。しかし、サービスの認知もないなかで、自然にyaritoriに気づいてくれることはまずありません。

そこで、既にメール対応における課題を感じている方に課題解決型の記事コンテンツを用意する「ニーズ顕在層向けのSEO対策」に注力しました。

例えば、「メールアドレスを複数人で共有したい」と思っているお客さまは「メールアドレス複数人共有」などと検索するはずです。それに対して、「メールアドレスを複数人で共有する方法 | Gmail・Outlookで無料で実現するやり方は？」などの記事を検索結果の上位に表示するように対策し、記事を読んでいくと「yaritoriというサービスを使えばもっと効率良く管理できるのか」と思ってもらえるようにしています。

SEO対策というと、一般的には長期的な施策と考えられがちですが、ニーズが健在化している層向けの対策から始めれば、既に課題を感じている方がターゲットとなるので比較的成果の出やすい施策だと考えています。

本格的に施策を開始してから1年少したっていますが、右肩上がりの安定的なリード獲得が実現できています。