- [正]Wabunka編集長
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大学卒業後、複数の企業で営業職を中心にキャリアを積んできた川野朱里さん。「Otonami」を通して、日本の文化や地域の観光に光を当てたい」という思いを胸に、2022年3月にJ-CATにジョイン。現在は事業開発部のアシスタントマネージャーとしての顔を持ちつつ、プレイヤーとしてクライアントの元へと奔走する日々。様々な環境・スタイルでの営業を経験した川野さんの目に、J-CATはどう映るのか。入社後川野さんが感じた醍醐味や魅力を聞きました。
J-CATなら、日本の文化や観光に光を当てられる
「営業はビジネスの基本であり、生きていくうえで一番活きる」。そんな思いから、大学卒業以来、様々な企業で「営業職」として働く力を磨いてきました。クーポンマガジンの営業時代は、飲食店への飛び込みがメインでハードでしたが、絶えず多くの打席に立ちながらクライアントの課題を解決する喜びに触れることができました。そんなある時、クライアントからちらほら聞こえてきたのが「インバウンド」に対応した商品へのご要望。時期を同じくして、直属の上司がインバウンド向けの体験型商品を扱うネットサービス企業に転職するという話を耳にしました。詳しく話を聞かせてもらったところ、知るほどに心惹かれ、ワクワクが抑えられなくなってしまって…。私もその企業への転職を決意しました。
新たな職場で待っていたのは、行政からの公募案件に対して企画書を提出し、コンペで勝ち取ったプロジェクトを遂行する企画営業の日々。これまで取り組んできた既存商品を売り込む営業とは異なり、自治体が提示する要件や予算、課題に対して、体験企画や広告宣伝プランなどを提案する必要があり、「0から1」を生み出す毎日はとても刺激あふれるものでした。
少し話は変わりますが、私の祖母は山口県で茶道の先生をしています。私自身幼い頃から茶道に触れ、大学でも茶道サークルに入るなど、日本の文化が身近にありました。しかし一方で、そこになかなか光が当たりにくい現実も実感していたんです。仕事でインバウンド向けの体験型商品を数多く提案するなかで芽生えたのは、この方法なら自分のルーツでもある山口や茶道にも光を当てられるのではという思いでした。ところが、当時の社内では「国内ユーザーにとって、外国人が好むような高付加価値体験の需要はほとんどない」との見立てが常識。そんな時、とあるきっかけで再会したのが、かつての直属の上司であり、現在はJ-CATの最高営業責任者(CSO)を務める牧野でした。
実は牧野は、当時の職場に転職する私を面接し、メンターをしてもらった間柄。牧野がJ-CATに籍を移していたことは知らなかったのですが、私は公募案件の体験企画を練る際、J-CATが手がける「Wabunka(「Otonami」の前身)」を参考にしていたんです。良質な体験の内容を一気通貫した世界観で伝えている点が素晴らしいと感じていました。
そこで、「あのWabunkaに関わっているなら、ぜひ話を聞かせてほしい」と牧野に頼み込んだんです。
すると、「国内にも体験型商品への需要が確かにある」と言います。あれだけの素晴らしい世界観を提供できるJ-CATなら、観光や日本の文化に光が当てられる。その確信とともに、J-CATへのジョインを決めました。これまで育んできた経験や思いがすべてつながった瞬間でしたね。
「Otonami」の上質な世界観を貫くために
現在は、事業者様に向けて「Otonami」への掲載を営業し、サイトに掲載する感動体験の企画に携わっています。入社して驚いたのが、営業から掲載に至るまでの徹底したクオリティコントロール。まずは営業の対象候補となる事業者様をみんなでリストアップしますが、現在5,000以上あるリストはすべて「Otonamiにふさわしいかどうか」を独自の基準で審査しています。さらに、私たちからのご説明を前向きに受け止めてくださり掲載へとお話が進む事業者様とは、具体的な体験プランを詰めていくわけですが、掲載前にはさらに企画審査が待っています。Otonamiは「日本の魅力を感動体験として届ける」プラットフォーム。単に「受注」や「売り上げ」といった目先の利益を取りにいくのではなく、「日本の魅力」と「感動体験」に徹底的にこだわる、揺るぎない姿勢を感じました。
徹底した交渉と調整で、妥協ない企画へと磨き上げる
スタートアップならではのスピード感の中で、入社まもなくから営業現場に立ち、現在は日々体験企画に携わっています。体験プランを作り上げるうえで私が大切にしているのは、Otonamiの世界観にふさわしい「格式」はもちろん、「伝統×センス×新しさ」を兼ね備えた体験であること。さらには体験の内容そのものだけでなく、ユーザーの方が足を運び、非日常的なひとときを過ごし、家路につく――。そのすべてが満足感に満たされた時間になるようにすることです。またOtonamiへの掲載に向けては、体験価格に見合う付加価値を事業者様と共に練り上げていくということに力を入れています。私たち営業が直接お話するのは事業者様なので、ともするとそちら側の目線に寄り添ってしまいがちです。事業者様の負担になることや言いにくいことを避けてしまえば、楽に仕事は進むかもしれません。けれど、私は徹底して事業者様・ユーザー・J-CATの「三方よし」を目指したい。そのために、個人的な手間や苦労にとらわれず、細かな交渉も妥協なく重ねていくように心がけています。
先日は、メディアで多く取り上げられる某有名和食店の体験プランを企画しました。もともと予約も取りにくい人気店ですから、ご担当者も「反応があって当たり前」という状況でしたが、実際にOtonamiで体験募集を開始したところ、そんな先方でさえ驚くスピードで完売したんです。期待値が高い事業者様にそれを上回る驚きを与えた経験は、私にとって大きな喜びになりました。そういった点では、入社直後に企画したプランを今あらためて見返すことで、詰めの甘さに気づく部分もあります。本当に妥協のない状態まで練り上げた企画をお届けするべく、自分の仕事の進め方を見直しました。こうした仕事の進め方も、すべて個人に一任されています。変化の速いスタートアップという環境で確実に成長を実感でき、自分が心から納得できる方法を選び取ることができていて、非常に恵まれていると思います。
自信を持って営業できるのは、全担当者が細部までこだわりぬいたサービスだから
J-CATで感動体験を生み出す中での大きな喜びは、日常生活ではなかなか触れる機会のない素晴らしい技術や文化、それに携わる方々に出会えること。さらに、それらに付加価値を与えつつ、ユーザーのみなさまに魅力的な見せ方でお届けできることです。
J-CATへの入社前も体験プランを扱う現場にいましたが、多くの場合、すでに用意された出来合いのプランを大衆向けのサイトに掲載するという、ある意味では“作業”に近いものでした。どれだけ心躍るプランであっても、ユーザーの手にはそのままの魅力がなかなか届かないことを、本当に歯がゆく思っていたんです。
それに対してJ-CATには、先ほどお話した首尾一貫した企画へのこだわりに加えて、事業者様やプランの魅力をとことん伝えられるOtonamiというサイトがあります。もはや“作品”と表現してもいいくらい、担当一人ひとりが真摯に向き合って作り上げる、徹底した世界観が貫かれています。
すべての体験プランに対してカメラマンやライターという専門家を交えた取材を行った後、編集担当が言葉の一つひとつや1ミリ単位の写真のトリミングまで、きめ細かい調整を徹底的に行っています。それらが活きるのは、デザイナーやエンジニアによる機能性と見せ方を両立したサイトのUI・UXデザインがあってこそ。「それぞれのプランに込められたストーリーや空気感まで余すことなく伝えきる!」という情熱に満ちた現場を、みなさんにご覧いただきたいほどです。嘘偽りなく自信を持って紹介できる自社サービスであることは、とても貴重だと思います。
また、体験商品を扱う大手プラットフォームでは、プラン掲載数が数万件もあるのに対し、Otonamiは一つずつ丁寧に作り上げたオリジナルプランを数百件掲載しています。たとえ知名度自体は高くない事業者様であっても、実力や魅力を埋もれさせることなくそれぞれに光を当てながらご紹介できるというのも、J-CATの営業の大きな醍醐味です
質の高いプランニングで、Otonamiを全国に
Otonamiは現在、主に関東・関西地区を中心に展開しています。今後はさらに広く全国各地の体験プランをご紹介することで、観光や文化に一層の光を当てていきたいですね。そのために事業開発の立場として今できることは、価格と内容に納得感のあるプランを生み出す精度を磨き、Otonamiのファンを増やすことだと考えています。ファンの方々が旅行でのアクティビティを検討する際、自然とOtonamiに手が伸びる。そんな下地を作ることができれば、事業として全国展開へのハードルもより低くなるはずです。
J-CATは、Otonamiをはじめとした自社事業を、心から大切に思う人々の集まりです。だからこそ、無駄なしがらみや忖度に振り回されることなく、本質的な目的に向かって健全な意見交換ができます。互いに刺激を受けながら高いモチベーションを保って仕事に集中できる環境だと、胸を張って言えます。人間関係や環境という面で、ここまでストレスなく働ける職場ははじめてです。
もうひとつ、IT企業にありがちな「ロジカル」や「最先端」といった面に振り切りすぎていないのもJ-CATの魅力です。伝統文化や職人の世界へのリスペクトを軸に置きながら、「今どき」と「昔ながら」がバランスよく交わることで生まれる化学変化は、J-CATにいるからこそ味わえると感じます。
新旧が混在する多様性を面白がることができる。Otonamiを見ていると思わず心躍る。そんな方と一緒に、新たな感動体験を創出できたらうれしいです。