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【エンジニア歴10年以上】いちエンジニアから執行役員になった福田の考え方を紐解く

エンジニアとして10年後、自分がどのような姿になっているのか描けていますか?今回は現場開発者及び上流エンジニアとして業界に10年以上身をおいている、シスナビの事業部長福田さんに、これまでの歩みと大切にしてきたことなどを伺いました。若手エンジニアにとって、身近に感じられる取り組みがたくさんあるはずですので、参考になれば幸いです!

【登場人物紹介】
福田武志:株式会社シスナビ / 執行役員 SI事業本部2G部長。2021年7月入社。企業のバックエンド、サーバー領域を中心に10年以上の開発歴がある。

現場ですごくできるエンジニアに教えてもらってから、プログラミングが楽しくなった

-福田さんがエンジニアになったきっかけを教えてください

元々私は千葉出身でバンドをやるために上京したんです。親との約束が「25歳になったら将来のことを考えて仕事に就くこと」で、いざ25歳になって何をしようかと。そこでWe制作をやっている会社に入社しました。今から10年前くらいですね。バンドをやっていたときにホームページを私が作っていて、Webをいじるのが好きだと感じていたのが理由です。

その会社はホームページ制作やSEO対策がメイン事業だったんですが、当時の社長が目をかけてくれて「本気でプログラマーを目指すなら先生をつけてあげる」と言ってくださいました。それがきっかけで、プログラミングの勉強を始めました。2013年当時は今みたいにサーバーサイドとかフロントとかの切り分けがなくて、勉強するにしても目の前にあるものをやっていく感じだったので、体系だって知識を積み上げるのが私にとってはなかなか難しかったです。

それでエンジニア1年目はとにかくフリーズしまくり。「これやって」と振られても、完全に手が止まってしまうことが多く、本当にやっていけるのか常に不安でした。転機が訪れたのは1年目も終わる時に現場でものすごく頭の良い中国人の男子と一緒の現場になったこと。彼がすごく親切で色々教えてくれたおかげで、「こう書けば自分が表現したいことができる」というのが完全につながったんです。

そこから自学をするのも楽しくなって、自分の時間を使ってコードを書いて動かしてみるというのをたくさんやるようになりました。

天才開発者にはなれないけど、上流エンジニアとしてなら戦える

-前職では最終的に副社長も務められてますし、現在シスナビでは事業部長として活躍されてます。技術以外にマネジメントにも興味があったのでしょうか。

正直最初は興味なかったです。それこそ幼少期は静かに一人で過ごすことが多い子供で、あまり人と積極的に関わる方でもありませんでした。

ただ、エンジニアとして10年間、開発現場でいろんな技術者と一緒になる中で、とんでもなくレベルが高い、いわば天才みたいな飛び抜け方をした人と何人も出会ったんです。「自分がどんなに頑張っても、技術や知識でこの人たちに追いつくのも勝つのも無理だ」ということを悟りました。

ただ一方、現場で働いていて感じたのは、彼らに勝てはしないけど話はわかるし会話はできるぞと。さらに、技術をうまくコミュニケーションを取りながら開発に落とし込む能力というのは、また技術とは別の領域だなともわかりました。コミュニケーション能力だったら自分でも鍛えれば強くなれるんじゃないかと思い、コミュニケーション能力を活かせるマネジメントや上流を目指すことに決めました。

-どのようにコミュニケーション能力を鍛えたのでしょう

とにかく人と話す機会を増やそうと決めました。シスナビ創業前の藤田社長と知り合ったのもこの頃です。藤田社長は当時SES営業として活躍しており、アグレッシブにいろんな場所に飛び込んでいくのを見ていたので、お願いしていろんなパーティーや交流会、飲み会のようなものに連れて行ってもらいました。そこで初対面の人たちととにかく話すことを繰り返し、だんだんと自分のコミュニケーションに自信を持てるようになっていきました。

-福田さんがシスナビに入社したのは2021年の秋ですよね。ちょうどコロナ禍で大変な時期でもありますが、なぜ転職を決めたのでしょうか。

まず、前職では副社長という重責と給与のバランスが正直あまりにも悪かったというのが一つ。さらに、当時コロナ禍もありフリーランスのエンジニアがすごく増えつつあって、自分もフリーランスになろうかと思ったのがあります。

ただ、前職で担当した採用業務がすごく楽しくて、これは今後もやりたいと思っていました。せっかく鍛えたコミュニケーション能力を面接等でフルに活かせる領域だったのもありますし、フリーランスになったら採用業務はないですよね。

と、こんな感じの思いを藤田社長と飲んだ時に相談したら、「うちに来れば」と誘っていただいて入社することに決めました。

学んだことが全て繋がる瞬間が気持ち良い!

-入社後は、未経験や経験が浅いエンジニアの内部研修も担当されていらっしゃいます。どんなことに留意して教えていますか

私の教え方は人によっては回りくどく感じるかもしれません。一つ一つ手を動かしながら進んでもらうんだけど、今やっているこれは何のためのものなのか見えにくい。

ただ、あえてそうしている面があって、あるポイントにくるとそれまでやったことが円になって全部繋がる瞬間があります。途中までモヤモヤすると思うんですが、最後はものすごくスッキリ気持ち良くなると。これは、僕が中国人の男子に教えてもらった時に感じたことで、そこからプログラミングが楽しくなったので、それをみんなにも体験してほしいと思ってやってます。

-採用に関しては福田さんが入社してからと現在とでどう変化したと感じますか

私が入った頃は採用に関するコンセプトも人数目標も定められておらず、とにかく人を増やそうという採用活動でした。でも、採用活動において大事なのは会社の人を増やしてどうなりたいのか、どういうふうに人を成長させたいのかという根っこの部分ですよね。だから入社後はそこをひたすら模索しました。

私が入社してから2年以上経って、採用の根っこに関してはだいぶ定まってきたかなと。価値観を共有できる仲間が揃ってきているのを感じます。

1→100を作り出すエンジニアを育てたい

-福田さんとしては今後どのようなエンジニアを育てていきたいとお考えですか

エンジニアのニーズには大きく2種類あって、0→1を作り出すエンジニアと、1→100を作り出すエンジニア、それぞれが求められていると思います。

0→1は技術基盤に関わったり新しい技術を作り出すエンジニアで、これは前述したような飛び抜けたエンジニアが活躍していることが多い領域です。一方、1→100を作り出すエンジニアはすでに世の中にあるツールや技術、環境を組み合わせて、必要とされるものを形作る能力が求められます。どちらが欠けても世の中に価値あるプロダクトやソリューションは提供できません。私としては、1→100を作り出すエンジニアをシスナビで育成したいと考えています。

1→100を作り出すためには、顧客としっかりコミュニケーションを取れて何を求めているのか引き出すことや、自分が活用できるツールや言語、パッケージなどの武器をたくさん持っておくことが必要です。コミュニケーション能力や情報収集力などのソフトスキルを鍛えることは欠かせません。また、まさに私が通ってきた道であるので、経験や考えをシェアすることでシスナビのエンジニアのみんなの成長に寄与できればと考えています。

ただ、私一人の経験や考えだと選択肢が少ないので、できるだけたくさんの有識者の話を聞いてほしいなと。そこで、社外のPM/PL経験者を社員会に招き、ご自身の経験をお話ししてもらうことを計画しています。まだ具体的ではないのですが、この記事を読んでいらっしゃる方で、ご自身の経験をシェアしたい、他社のエンジニアと交流をしたいPM/PL経験者がいらっしゃれば、ぜひご連絡いただければ幸いです!

まずはニーズの多い言語に取り組むのが成長の近道

-若手の経験が浅いエンジニアに向けて、今後のキャリアのためにどう自己成長に取り組めばよいか、アドバイスはありますか

やはり、まずはニーズの多い言語に取り組むことが、仕事も多く現場経験も踏めるのでおすすめです。耳にすることが多いPHPやJava、Javascrip等は、やはり案件自体が相当多く、今後もそう簡単に廃れないでしょう。若い方だとオンラインのプログラミングスクールを受講したり検討されている方も多いと思いますが、そういったスクールでもやはりPHPやJavaの講座は多く講師募集も頻繁に見かけるため、ニーズが多いのがわかります。

もちろんPythonやGOのような先端系の言語に最初から取り組むのも素晴らしいと思いますが、仕事自体が多いのはPHPやJava、Javascripなど昔からよく名前を聞く言語です。だから最初のステップとしてはこの辺りに取り組んで現場経験も積みながら、扱える言語を増やしていくのが良いのかなと思います。

あと、勉強にあたってオンラインスクールのようなものに通う場合、よくカリキュラムをチェックすることが大切です。具体的には、実際に手を動かす時間が多いスクールを選ぶようにしましょう。一見内容が充実しているように見えても、授業の中で受け身で講義を視聴している時間がほとんどのスクールも存在するので、それだと技術的な成長ができません。

やはりエンジニアは手を動かすこと、手を動かして理解して身につけていくことが大切です。シスナビはエンジニアの技術力を根幹に置いているSES会社ですので、これから入社する皆さんにも是非手を動かして作ってみるという過程にチャレンジしてほしいと思います。

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