Vol.4 事業が軌道に乗るまで(2017年1月~2019年7月)
皆さんこんにちは、このシリーズでは、ムスびが今までどの様な沿革を経て今に至るのかを、代表の水口に質問形式で当時の事を振り返って頂き、なぜその答えで進んだのか。なぜそう考えたのか。等々思いや考え方について余す事なく皆さんにお伝えしていければと考えています。
コンセプトは「どうせ働くならもっと有意義に、楽しく、充実感を持って働きたい。」です!
このシリーズを通して、少しでも弊社を気になったり、質問したいなと思って頂ければ嬉しく思います。
という事で、本日はVol.4 事業が軌道に乗るまでについて質問していきたいと思います。
2017年1月、前回お聞きした事務所から更に引っ越しをされていますね。半年ほどで倍の大きさの事務所に更に移転しています。この頃に始めて従業員の雇用もされましたが、創業から2年経過しなぜこのタイミングで大幅な家賃の増額、人件費増の雇用に踏み切られましたか?
このころ、誰かを雇い入れる余裕は正直ありませんでした。
前回のVol.3で紹介したアメリカのバイヤー様もコンスタントに発注を頂けているタイミングではなく、私と弟が暮らしていける程度の利益しか出ていませんでした。
しかし、二人ではこれ以上事業を拡大する、もっと多く営業し、もっと多く受注を取ってくる余裕はなく、さらに人手が必要な時期でした。
グズグズとしばらく考え、このままギリギリの状態で営業していてはいつかどこかで仕事がなくなる可能性がある。何かあった時の備えを、そして余裕を持って会社を経営していく為にはもっと多くの受注が必要であると考え、アメリカのお客様から別の大きな仕事がもらえるかも、と言うタイミングもあり、二人従業員を雇用しようと決意しました。
その際、当時の一戸建て1階部分だけでは荷物が入る余裕は当然なく、大きな50坪ほどの倉庫兼事務所を賃貸で契約することになりました。
※この頃には6畳一間でやっていた頃からは考えられない量の貨物を取り扱う様に
※少しずつ会社として必要なものが揃っていくムスび
初めての雇用。雇う上で何に期待し、何が大変でしたか?率直に失敗したな。と感じた部分も教えて欲しいです。
期待していたところはやはり私自信に不足していたスキル、語学スキルでしょうか。
当時は語学担当=採用!でした。正直たった二人の自宅のようなオフィスで面接し、そこに働きに来てくれる、というだけで大変ありがたく思っておりました。
実は私、面接の経験は前職でありました。
非常に特殊な職種なのでここでは触れません(入社頂いた際に私に直接聞いてください。多分凄くおもしろくって興味が湧く話です)が、そこで当時25歳程の若造が偉そうに面接しておりました。
しかし、結論から申し上げるとその当時の面接の経験は全く活きませんでした。
まず第一に今ほど沢山の人を見てきていない私、求職者の皆様の言葉を全て鵜呑みにしておりました。
おそらくほとんどの会社様が面接時に気になる3大項目
・前職を退職した理由
・今後の展望
・なぜ弊社なのか。なぜこの業界なのか。
この3つの項目、面接する側にとって聞こえの良い言葉を皆様探されると思います。
そして、本来の自分の言葉ではない言葉でご回答頂く方もいらっしゃるかと思います。
「前職を退職した理由」
皆様退職には様々な理由がある事と思います。
この理由は自分勝手かもしれないな。この理由は聞こえが悪いかもしれないな。
そんなことはありません。
退職=悪ではありません。
退職は次のステップに進む為の大切な一歩です。
どのような理由であれ、私はその大切な一歩を尊重します。
少し話がそれましたが、当初語学スキルのみで採用したのですが、今の当社にとって一番大切な、重要視している、「やる気と向上心」を全く見ておらず、正直に申し上げると、その部分が一番後悔したと思うところです。
※人を雇用し、拡大していく事業
この頃が事業を軌道に乗せる為の重要な転換期だったと思われますが、どこに一番注力していましたか?
とにかく「お客様が儲かれば我々も儲かる」の精神で経営しておりました。
目先の利益に捕らわれず、もっと先を、5年10年先を見る。そしてその見る先は自社よりも、我々のお客様の未来を見る。と考えています。
これは当時だけでなく、今も弊社の経営方針です。
我々のお客様、それは海外の小さな小売店様がほとんどを占めます。
大きな輸入商社様、大手小売店様はすでに現在日本の大手商社様との太いパイプがございます。
ここを切り崩すのは至難の業。
そしてそこを切り崩すようなビジネス、価格で勝負し間を割って入るような商売は私は長くは続かないと思っております。また同じように他社に取られてしまう可能性が高いと。
そのような商売方法ではなく、まだ今は小さな小売店だけど、ともに成長し、大きくなって頂く。
そうすれば結果的に、5年10年後に大きな得意先となる。と信じておりました。だから今は多少損をしても、無理をしても、沢山ある海外の小さな小売店とともに成長して行こうと考え、行動していました。
この頃から現在まで約5年、大きく成長された海外小売店様は多数いらっしゃいます。
同じように苦楽を共にした遠く離れた地で頑張る、元は小さな企業のお互いは、大変深い絆となり、互いの多少のミスや他社との価格の差では埋められない大きな絆となり現在に至っております。
●最後に●
長い文章をお読みいただきありがとうございました。
次回は事業が軌道に乗るまでをお伝えしていきます。
では次回も楽しみにお待ち頂ければと思います!
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※おまけ 台風接近に備え万全の装いで仕事に取り組む部長の水口