「自分たちのサービスで世界を変える」　初のエンジニア採用で開発内製化！

初のエンジニア採用で開発内製化！「自分たちのサービスで世界を変える」という気概を

野村ホールディングス株式会社のデジタル・カンパニーでは、野村グループのデジタル化を進めています。プロジェクト開発の内製化を目指し、現在、デジタル・カンパニー初のエンジニアを募集しています。ITPM（ITプロジェクトマネージャー）としてデジタルサービス開発に携わっている古礒一樹（下の写真左）と三井広海（下の写真右）に、デジタル化の意義や課題、これからエンジニアと一緒に担っていきたいミッションについて聞きました。

対面・非対面は百貨店とファストファッションの関係

――証券会社がデジタル化を進める意義をどう考えていますか。

古礒：野村證券は有意義なアセットをグループで保持していると自負していますが、それが十分にお客様に届いていないのではないか、と感じることがあります。野村證券の営業担当者と対面でやり取りしていたことが、スマートフォンを使ってちょっとした隙間時間にもできるようになると、お客様にとってより身近なサービスになりますよね。新規のお客様はもちろん、既存のお客様に対しても、デジタルを通してメリットのある取り組みを増やしていくのが私たちのミッションだと感じています。

三井：大きい流れとしては、フィンテック（金融と技術を組み合わせた造語）という言葉が出てきた時から、野村證券として何ができるかを思案し、その次の流れとして、DX（デジタルトランスフォーメーション、デジタル変革）という言葉が広く浸透するようになったと理解しています。ただ、お客様に深く向き合える対面の良さはもちろんありますし、全てをデジタルに変えていくよりは、お客様が好きな方を選べるという環境を作っていくことが大事だと考えています。

――実際に野村證券のあらゆるサービスがデジタルになった場合、どんなことが起きると期待していますか。

古礒：街中に野村證券の看板を見かけても扉を開けるのは勇気がいるのかもしれませんし、オンラインで口座を開けますとただ伝えるだけではなかなか行動に移せないですよね。野村證券にいる人間として、自信を持って付加価値の高いサービスを届けていると言えますし、お客様に体験していただく営業力は業界一だろうなとも思っています。今まで我々が言語化できなかったことをデジタルにしていくことで、若年層も含めてより幅広い年代の方にサービスを届けていけたらと考えています。

三井：証券業界の中で野村證券は対面型販売に強みがある分、サービス品質が高くてコストも高い会社、いわゆる富裕層に特化したビジネスだと認識されていると思います。ですが、デジタル化を進めることでもっと気軽に、一人ひとりに合ったサービスを受けられるようになれば、より多くのお客様に野村證券のサービスを体験していただけるようになるでしょう。私の頭の中のイメージを話すと、証券会社の対面・非対面の話は百貨店とファストファッションの対比に近いと思います。すでにほしいものが決まっているなら、ファストファッションの方が早くて安いかもしれませんが、百貨店ではアドバイスを受けられ、選択肢が広がり、価値観を膨らませることにもつながるでしょう。そうした百貨店のようなサービスがデジタルを通してできるようになるといいな、と思っています。

アセットがデジタル化していく過程が好き

――デジタル・カンパニーでサービスを生み出す現場にいる人間として、どんなことにやりがいを感じていますか。

三井：私自身は、自分たちが築いてきたアセットがデジタル化していく過程が好きなんです。デジタルにしたものにもう少し人間らしさを加えるなど、リアルとデジタルの境目を体験できることは貴重だと思っています。もちろんすぐには結果が出ず、制度や法令などの壁もあり、トライアンドエラーを繰り返しながらになりますが、誰かがやらなければいけないことを自分が率先して進めていくことの面白さがあります。

古礒：個人的な話をすると、三井も私もキャリア採用で入社した一人で、野村證券に入社する前は、大企業にありがちな縦割りの印象を持っていました。ですが、デジタル・カンパニーはフラットで、やりたいと思ったことに挑戦できる環境が整っています。大手だから、金融機関だから、みたいな先入観を捨て、お客様にとってよりよいサービスとは何なのかを考え、突き詰め、挑戦できることにやりがいを感じています。

プロジェクトにエンジニアのひらめきを

――デジタル・カンパニーで新しいデジタルサービスの開発を進める中で、どんなところに課題を感じていますか。

古礒：開発プロジェクトは内容に合ったITベンダーを探すことから始まり、弊社が抱える課題やプロジェクトの説明、契約締結などという作業が発生します。もっとスピードを上げて開発を進めたいですし、そのためにも、エンジニアを採用して開発の内製化ができたらと考えています。内製化することで社内にノウハウを蓄積できますし、クリエイティビティを高めることにもつながると思っています。デジタルサービスはある種、エンジニアのひらめきが重要ですし、私たちITPMもそこに期待をしています。

三井：スピード感は大切ですよね。例えば私はITPMとして資産管理アプリ「OneStock」を開発しましたが、開発したら終わりではなく、お客様のニーズに合わせて新機能を加えたり、デザイン修正を反映したりしています。その都度、私の方で機能的な要件をまとめ、ITベンダーに発注していますが、もう少しスピードを上げて開発ができたら……、という思いはありました。一概にITベンダーへの発注が悪いというわけではないです。私もITベンダーから新しい発見や学びがあり、一緒にプロジェクトを進めることに面白みを感じています。ITベンダーに発注ができて、更に内製化もできることで、ムラがない成果、サービス提供をできるようになるのが一番大きいメリットではないでしょうか。

――これからデジタル・カンパニーに加わるエンジニアにどんなことを期待していますか。

古礒：純粋にインターネットというものを好きな人に加わっていただけるといいなと思っています。広い意味で私たちがやっていることはインターネットサービスの一つであり、インターネットはまだ始まって数十年という世界です。そんな世界で何か一つでも潮流を起こせたらかっこいいなと思いませんか？　全てのインターネットサービスを作る人はそうあってほしいな、と私は思っています。「自分たちのサービスで世界を変えるんだ」という気概のような。もう一つ挙げると、開発スキルはもちろんですが、開発メンバーと一緒にイメージを作り、コミュニケーションをとることが重要だと感じています。サービスはコミュニケーションの中から生まれるものですから。

三井：要件定義から開発、実装試験までトータルで関われる、プロジェクトに責任もって遂行できるエンジニアがいると心強いですよね。ITベンダーに発注するプロジェクトに対しても、何か欠けていることがあれば柔軟に補っていただきたいです。もう一つ、ある種のクイックレスポンス体制をとる中で、内省ができる方だと、簡単な要件の整理から実装までの作業をぎゅっと詰めていただけるでしょうし、サービスの具現化がスピーディーになると思います。それが内製化に期待することですから、一緒にプロジェクトを盛り上げていけたらと思っています。