こんにちは!株式会社スダチの採用チームです。
今回は、当社の社長である小川さんへインタビューを行いました!
- 起業までの道のり
- 創立してからの壁
- 失敗からの逆転
- 今後の展望
以下の話を軸に、社長のスダチにかける想いをお伝えします!
起業までの道のり
まずは自己紹介をお願いします。
はじめまして。株式会社スダチ代表の小川と申します。
スダチは、鳥の”巣立ち”に由来しています。私たちは教育事業をやっている会社です。教育を通して、”巣から飛び立つ鳥のように、誰もが社会という大空へ羽ばたけるように”という想いを込めています。
このインタビューを通して、小川という人間は何者なのか。どのような想いを持ってスダチを創立したのかをお伝えできればと思っています!
学生時代はどんな過ごし方をしていたのですか...?
私は1994年3月生まれの現在30歳です。出身は徳島県で、高校まで徳島で過ごしました。
小中時代は常に学級崩壊が起きていました。生徒が授業中にタバコを吸ってたり、廊下で花火をしてたり、先生と乱闘騒ぎなんかもありましたね。なんとか生き延びるため、ヤンキーの先輩方のパシリをしていたことも今ではいい思い出です。家庭も父親が引きこもりだったりして、とても良い環境で過ごしたとは言えなかったかなと思います。
高校は何とか自称進学校へ入学し、ヤンキーの方々にぶん殴られるような環境から抜け出すことができました。しかし、勉強をまともにしたことがなかったため、周りのレベルについていけずすぐに挫折してしまいました。部活はバスケ部に入ったのですが、県内ベスト4の強豪だったこともあり、試合に出れるはずもなくベンチウォーマーとして活躍していました。最終的には監督と揉めて退部することになります。
大学時代に転機が訪れたとお聞きしましたが...?
そうなんです。ただの焼肉屋ではありますが、アルバイトを始めたのです。
この焼き肉屋での経験が人生を大きく変えてくれました。学んだことは3つです。
①結果を出すためには努力が必要
当時の私はこんな当たり前のことも知りませんでした。というより腹落ちしてなかったという表現が正しいかもしれません。今までの話で分かると思いますが、これまでの人生で一度も努力したことがありませんでした。なので結果が出ないのは全て才能のせいだと思っていました。
しかし、アルバイトを通して初めて「結果は努力を積み重ねることでしか出ないものだ」と身をもって知ることができました。この経験は本当に大きかったです。この考えが身についたことで、どんなことにも努力を重ねることができるようになりました!
②仕事というのは楽しいもの
当時の私には「そもそも仕事というのは辛く、面白くないものだ」という固定観念がありました。これは今も多くの方が思っているかもしれません。日本全体に漂っている価値観ですよね。でもそんな固定観念をこのアルバイトを通して壊すことができました。
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・仕事とは誰かの役に立つことの対価としてお金を貰えるとても素敵なこと
・昨日できなかったことが今日できるようになると嬉しいし楽しい
・仕事ができるようになっていけば、周りの困っているメンバーを助けることもできる
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毎日働きながら「こんな最高なことがあるのか!」と思っていました。
③環境が人を作る
当時私が働いていたアルバイト先は俗に言う”ブラック”でした。開店から閉店まで気を休める時間が1分もないなんてことはザラにあり、忙し過ぎて人の入れ替わりも激しかったです。店長も厳しい方でミスをするとかなり強く詰められます。
でもそんな厳しい環境が自分を成長させてくれました。時給だけを考えるなら暇でゆるい感じのお店がいいかもしれません。でも自分のように怠惰な人間は厳しい環境だからこそ努力できたと思います。
ただの飲食店のアルバイトなので色んな方が働いています。もちろんピカピカな経歴の方なんていません。でもみんな総じて人として大きく成長していました。この時に「環境こそが人を作るんだな」と気付きました。いい環境に染まることができれば、人として大きく成長することができる。人には無限の可能性があると強く感じました。
このアルバイトを通して私には人生で初めて、「日本中の会社をこのバイト先みたいに楽しい職場にして、もっと世の中で幸せな人を増やしたい!」という夢ができました。
図1:焼肉屋でアルバイトをしていた小川さん
それでは、大学時代に起業をしたのですか?
いえ、そういう訳ではなく、私も周りの大学生同様就活をしていました!
ありがたいことにいくつかの会社から内定をいただき、最終的には第一志望だったアビームコンサルティングというコンサルティング会社を選びました。コンサルティング会社を選んだ理由は、会社へのコンサルティングを通して「働いていたバイト先のような素敵な会社を増やしたい」という想いからです。
入社後は140名の優秀な同期との競争が始まりました。同期が皆優秀だったために私は完全に落ちこぼれで、みんなの足を引っ張る存在でした。でも挫折することはありませんでした。なぜなら「結果を出すためには努力が必要」と知っていたからです。また「環境が人を作る」と知っていたので、厳しい環境も自分を成長させるために必要だと思っていました。こんな環境でも「仕事は楽しいもの」と感じることができていました。
バイト先で培ったマインドがあったからこそ、努力を続けることができ、自分の成長を楽しむことができました。結果、多くの仕事を任せてもらうことができるようになりました。
そこからどのように起業への道へ舵を切ったのですか?
夢中で仕事をして3年目になった時、ふと現状を振り返る瞬間があり、「あれ?俺って何でこの仕事始めたんだっけ」と思い返しました。がむしゃらに働いてきた3年間、ありがたいことにいい役割も与えてもらい、評価もいただいていました。しかし、正直このまま今の職業を続けていても、自分の夢を叶えるのは難しいのではと思ってしまいました。
そしてもう一つ気付いたのは「同じ会社で働いてても楽しそうにしている人もいれば、毎日辛くてうつ病になってしまう人もいる。もっと根本的なところを変えないとダメなのでは」ということです。この時に「人間の考えの根幹を作っているのは教育。そこを変えないと世の中は変えられない」と自分の中で結論を出しました。1人ずつ説得してたら時間はいくらあっても足りない。だけど教育を通してなら日本中、いや世界中だって変えられるかもしれない。「教育を通して世界を変えることに人生をかけよう」と自分に誓いました。
その後平成最後の年である2018年の5月に起業を決意しました。「来年ちょうど令和に変わる良いタイミングだ。その日を会社の設立記念日にしよう」と決めました。
そして3年間働かせていただいたアビームを卒業し、2019年5月7日に会社を創業しました。
図2:登記が完了した時の記念写真
創立してからの壁 ~生徒0の学校~
具体的に、どのような事業を立ち上げたのですか?
まずは前職の経験を活かしてコンサルティング業を始めました。会社員時代にがむしゃらに働いた経験のおかげで、すぐに仕事は見つかりました。「これでとりあえずご飯を食べていける…」ととてもホッとした記憶があります。
そこから教育事業のアイデアを考えるため、まずは教育の現状を知ろうと色んな情報をインプットしました。そこで今の日本で不登校が大変大きな問題になっていることを知りました。この時率直に思ったのは「日本の学校ってダメなところだらけだもんな。そりゃ不登校増えちゃうよな」という気持ちでした。
詰め込み型で暗記中心の学習、偏った偏差値教育、個性を潰す集団教育、社会で何の役に立つか分からないような内容。とても時代に合っている教育とは思えません。
この時私が出した結論は「教育を変えるためには学校を変えるしか無い。学校を変えるためには国が動く必要がある。でも国を変えるのは難しい。だったら自分が理想の学校を作ってやる!」でした。そこで立ち上げたのが通信制サポート校「逸(いち)高等学院」です。
通信制サポート校とは、通信制高校に通うお子さんが通学する学校になります。通信制の場合、基本通学がないため家庭で学習しますが、家で一人だと学習が難しい子もいるため、そのようなお子さんが学習するための場所として通信制サポート校があります。通信制高校と通信制サポート校は全く別物なんです。
通信制高校は学校法人のため教員免許が必要ですが、サポート校は塾なので教員免許も必要なく、誰でも設立が可能です。また、単位を認定する訳でもないので自由な教育ができます。「これは自分がやりたい教育ができるとてもいい仕組みだ!」と思いました。
逸高でやりたかったことは、「子ども達が人生をかけて夢中になれるものを見つけるサポート」でした。
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「自分が何をしている時が幸せかが分かっていないんじゃないか?」
「自分がやりたいことを見つけ、そこに熱中することが本当の幸せではないか?」
「学校の勉強ができても社会で活躍できるとは限らない。自分がやりたいことを突き詰めるべきでは?」
「例え不登校でもやりたいことを見つけ、突き詰めることができれば幸せに生きていけるのでは?」
「不登校の子どもは今の学校が嫌なだけ。好きなことができる学校なら行けるのでは?」
「むしろ不登校の子どもの方が無限の可能性があるのでは?」
「自ら主体的にやりたいと思ったことは頑張れるんじゃないか?」
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と、色々な事を考え、これらの理想を叶える学校を作りたいと思いました。
どのように学校開校へと漕ぎ着けたのですか?
一人で学校は作れないので、まずは高校時代から親友だった友達に声をかけました。
当時彼はTOTOという大企業でトップセールスとして活躍し、数々の賞を総なめしていました。そんな彼に、「このまま一生便器を売り続けるか、俺と共に世界を変えるかを選べ」と言い放ちました。かの有名なスティーブ・ジョブズの名言のオマージュですね笑
結果、彼は仕事を辞め、広島から上京してくれることになりました。今思えば本当に頭おかしいと思います笑 こんな意味のわからない状況で意を決してくれた彼には本当に感謝です。校長は彼に任命しました。
準備も整い、晴れて2020年4月に逸高等学院は開校することができました。そして、これは見事なまでの大失敗に終わります。結果、生徒が集まることはなく、生徒0人で教師だけの学校が出来上がりました(笑)。
今振り返ると失敗した理由は明確だなと思います。
それは「顧客の声を聞かず、誰も欲しくないものを作ってしまった」からです。
そもそも学校のお客さんは子どもではなく、親御さんです。親御さん目線で考えると、子どもの人生を預けるとても重要な場所です。慎重に選ぶのは当たり前です。選ぶにあたって大事なのは”信頼”です。教育方針に対する信頼、そして先生への信頼も必須です。
教育方針は既存の教育と真逆で尖っているし、先生は教員免許もない素人の若造2人がいるだけです。教育方針、先生、どちらも信頼を得るには不十分でした。
起業後初めての事業、逸高等学院は大失敗で幕を閉じました。
創立してからの壁 ~不登校のボランティアでの後悔~
サポート校の立ち上げ準備をしている最中、実は個人的な活動として不登校のボランティアを始めていました。実際に、不登校の現場を自分の目で見て学びたいという想いからです。
ボランティアの内容は、メンタルフレンドというものでした。メンタルフレンドとは、不登校のお子さんの家に訪問し、一緒に遊んだり話をすることで心の支えを担うというボランティアです。
私は通信制高校の1年生だったお子さん(A君)の担当になりました。A君は小学5年生から5年間不登校でした。小学5年の頃、友人関係が原因で不登校になってしまったそうです。それからはゲーム漬けの生活で昼夜逆転にもなっていました。
初めてA君と会った日のことは鮮明に覚えています。A君は外出もほとんどしていないため、髪や爪も伸び切っており、体格も小さめでした。でも話してみるととても素直で良い子でした。私の話をよく聞いてくれ、質問にもしっかり答えてくれて、頭の回転も早いなーと感じました。話をしている限りは、他の高校生と全然変わらない印象でした。
初日は楽しく会話を終えることができました。A君もとても楽しんでくれていたと親御さんからありがたいご報告をいただきました。私の中でも「このまま続けていけば、良い方向に導けるかもしれない」と手応えを感じていました。
その後も何回か訪問する中で、私は自分の人生観についてよく話すようになりました。
「自分も高校時代までは全くダメダメな人間だった。だけどそこから色んな経験を乗り越えて今がある。人生に遅すぎることなんてない。A君だって今から頑張ればきっと大丈夫。まだまだ人生は長い。今がどんな状況だとしても未来はここから変えられる。誰が何と言おうと僕はA君のことを信じている。」と何度も熱く語りかけていました。
その結果、A君は私と会うことを拒否するようになってしまいます。
「小川さんはキラキラしたことばかり言うからもう会いたくない」とのことでした。この報告を聞いた時、私自身本当にショックを受けました。しかしそれよりもずっとA君、そして親御さんに本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。自分がもっとちゃんとしていればA君を救うことができたかもしれないと。今でもあのショックは癒えていません。この経験を通して学んだことは大きく2つあります。
①明確な軸がないまま支援をしても上手くいかない
私自身周りから相談を受けることが多く、誰かにアドバイスすることには自信がありました。そのため、正直メンタルフレンドの仕事も上手くできるだろうと思っていました。しかし、これが全くダメでした。
「自分の中で明確な軸がないままノリでやってしまっていたのです。登校のお子さんに対してどのような気持ちで向き合い、どういった声掛けをすべきかといった軸を持っていませんでした。これでは上手くいく訳がありません。
②本人を対面で支援することの難しさ
本人を対面で支援する場合、お子さんが拒否反応を示すと、強制的に支援が終了してしまう難しさがあると感じました。もちろん支援が上手くいかなかったのは、私の実力不足が主な原因だと思います。しかし、本人を対面で支援するとなると「もしこの子が自分と会いたくないと言ってしまったら支援は終了してしまう…」という考えが浮かぶのは仕方ないです。その考えを持ちながら、お子さんの懐にどこまで踏み込むかの判断はとても難しいと感じました。
後日、他のメンタルフレンドの方々とも集まって支援の状況について話し合う機会がありました。メンタルフレンドの方々は、みなさんお子さんと本気で向き合い、色んな角度からアプローチされていました。みなさん学業や仕事がある中で時間の合間をぬって、不登校の子ども達のために動かれている素敵な方ばかりです。全員が少しでもお子さんが前に進むきっかけを掴めるようにと真剣に考えています。それでも、子どもが学校に行くようになったという話や、社会に出て働くようになったという話はありませんでした。中には長年に渡って支援されている方も多く、どうにも動かない状況に頭を抱えられていました。それほど不登校とは根深く、難しい問題だと強く感じました。
私自身も何とか打開策がないかと不登校関連の本をたくさん読み、ネットの記事も大量に目を通しました。でもそこに解決策はありませんでした。そこにあったのは......
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「学校が全てではない」
「親が不登校を受け入れる気持ちが大事」
「不登校は子どものエネルギー不足」
「親が不登校を受け入れ、見守り続ければいつか学校へ気持ちが向く日が来る」
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という内容ばかりでした。
これらの情報とボランティアの経験を通して「本当に不登校を解決する方法なんてなくて、どうにもならない問題なのかな…」という気持ちが強くなっていました。
失敗からの逆転~株式会社スダチ設立の背景~
この失敗を糧に、スダチの設立までどのように過ごしてきたのですか?
実は大きな転機がありました。それは、「3週間で不登校を解決するメソッド」を用いて不登校支援をしているNPOの代表との出会いでした。初めて聞いた時は....
「こんなにも大きな社会問題になっていて、未だ誰も解決方法が見つかっていないのに」
「そんな魔法みたいなことができるならもっと広がっているはずでは」
と思いました。
その方の存在を知ってすぐ、お話しを伺う機会をいただきました。受講料を支払えば、メソッドの内容を使って各自自由に支援をしてもらって構わないという話でした。受講料は安くない金額でしたが、「どうせ他に選択肢は無いし、例え騙されたとしても勉強代だと考えよう」とお支払いしました。
しかし、その内容はまさに目から鱗でした。今までの不登校の常識を全てひっくり返すような内容でした。全ての内容が論理的で、かつ実践的で、成功するビジョンが目に浮かびました。そのメソッドには、以下の特徴がありました。
①原因を追求する必要がない
これまでの私の認識では、不登校の原因が本人の気質(発達障害やHSC、うつ病など)の場合は諦めるしか無いと思っていました。むしろ無理やり登校なんてさせたら危険なのではと考えていました。他にも学校でのいじめや人間関係、これも本人だけではどうにもならない問題で解決方法なんてないと思っていました。
しかし、このメソッドの特徴は原因を追求しないということでした。どんな原因であれ、家庭の環境を整え、親御さんの接し方次第で再登校できるのです。当時は信じ難い気持ちでしたが、後ほどそれらが現実になるのを目の当たりにします。
②お子さんと会う必要がなく、親御さんとやり取りするだけ
今まで見てきた支援はどれもお子さんを直接支援するものばかりでした。私がやっていたメンタルフレンドも同じ形でしたが、上手くできなかった経験から難しさを感じていました。
そんな自分にとってお子さんと会わないというのは、とても納得感がありました。例えお子さんが拒否したとしても、親御さんとであればやり取りすることができますよね。
もちろん私たちもお子さんを対面で支援することを全否定している訳ではありません。(実際に私たちも一時期お子さんへ直接支援を行っていたことがあります)
お子さんを直接支援したことによって改善したケースも多くあると思います。これは選択肢の話で、直接の支援が合うケースもあれば、間接的な支援が良いケースもあると思っています。それぞれの選択肢を見て、各ご家庭に合うものを選べる状態がいいと考えています。
③3週間という短期間で再登校まで導く
それまでの私は「不登校は改善まで多くの時間が必要で、長期的に付き合っていくもの」と認識していました。”3週間で解決”なんてとても信じられませんでした。しかし、その後見事に3週間で再登校できる事実を数多く目の当たりにします。
もしこれが仮に事実だとしたら「日本の不登校の現状を大きく変えることができるかもしれない」と思いました。
私はすぐさまこのメソッドを社内に持ち帰り、体系化を進めました。そして、今まで学んできた多くの知見も混ぜ合わせ、独自のメソッドを完成させました。また、オンラインでの面談やWebでの集客も活用し、全国の方へ支援ができる状況を整えました。以下、すぐに決定した事です。
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(1)無料セミナー・無料相談というステップの設定
(2)料金設定とその方法個別に伝える方針立て
→”サポート内容、私たちが届けられる価値を知った上でご判断いただきたい”という想いから
(3)サービス名を「逸高等学院」に
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これだけスムーズに進んできていますが、小川さんは実際に不登校支援をしたことはあるのですか?
実は、私は一度も支援をしたことがありません。初めから支援については、逸高等学院の校長であった彼に一任していました。私が支援しなかった理由としては「経営者であり会社の代表である私が現場に立ってしまうと、組織の拡大を止めてしまう」と思ったからです。これは経営について勉強する中で得た知識でした。
そうだったんですね!意外です...!!
因みに、不登校支援をするにあたって小川さんは不登校だった経験や子育ての経験はあるのですか...?
これもよく聞かれることですが、私自身不登校だった経験はありません。でも私たちとしては、不登校の経験がないことは逆に強みにもなると思っています。
不登校の経験があると、お子さんの気持ちや痛みに強く共感することができます。この点は不登校経験がある方の強みだと思います。逆に捉えると、共感が強くなるあまりお子さんに寄り添いすぎてしまう可能性もあり得ます。寄り添いが強いと、どうしてもお子さんへ踏み込んで向き合うことが難しくなってしまいます。私は不登校の経験がないので、共感の強さは経験のある方に勝てないかもしれません。でもその代わりに、お子さんへ踏み込んで向き合うことができていると感じます。どちらにも強み弱みはあると考えています。
また子育てに関しても未経験で、結婚もしていません。なんなら彼女もいません(起業して約5年、彼女が一人もできない悲しい現実と向き合っています)...。
これも不登校の経験がない理由と同じですが、もし自分に子育て経験があるとしたらもっと親御さんに寄り添う気持ちが強くなると思います。寄り添う気持ちが強いと、どうしても親御さんに踏み込むことも難しくなると感じています。
しかし、今後組織を拡大し、より多くの方々にメッセージを届けるためには共感が大事になると考えています。これからはもっと不登校のお子さん、親御さんと寄り添えるようになる必要があるとは思っています(そして現在絶賛婚活中です)...!!
スダチで活動していて、何か印象的な事はありますか...?
一番初めに支援したご家族のことはとても印象に残っています。小学4年生で「給食が怖い(特にイカフライが)」という理由で不登校になったお子さんでした。不登校期間は2ヶ月ほどでした。初めての支援で右も左も分からずとても不安な中、事業部長の彼はやり切ってくれました。本当にすごいと思います。
結果、こちらのお子さんはサポート開始22日目で無事再登校することができたのです。再登校できたという報告をいただいた時は、感動と驚き、そしてホッとした気持ちが混じった不思議な感情だったことを覚えております。2020年の7月でした。
それからも多くの親御さんからご相談をいただき、累計では900名以上のお子さんの再登校を支援してきました。
今では支援をしているサポーターも増え、組織として拡大を進めることができてきました。まだまだ大きな組織とは言えませんが、今後さらなる拡大を目指していきたいと思っています。
再登校※までに要した期間も、平均3週間弱となっています。
※再登校の定義=「朝から放課後まで2日連続でクラスに登校できること」
≠保健室登校や午後からの登校
もちろん上手くいくことばかりではありません。現在支援を受けていただいた方々が期間内に再登校できた率は90%となっています。それでも私たちが自信を持っているのは、再登校できなかった10%の方々もみなさん支援前より状況が良くなっているということです。10%の中には、五月雨登校まで行けた方、保健室登校までは行けた方、午後からの登校までは行けた方なども含まれています。家庭環境や親子関係が改善することによって、みなさん明るく元気になっていきます。再登校までたどり着けなかった親御さんから感謝の声をいただくことも多いです。
スダチのサービスの目的=再登校と思われがちですが...?
私たちは正直、学校に行くことが全てだとは思っていません。学校に行くことが目的ではなく「挑戦できる子どもに育つような環境を整えること」が本当の目的です。
そして、目指すべきゴールは、子ども達、そしてご家族が幸せな人生を生きていけることです。そういう意味で、再登校どうこうに関わらず、みなさんに良いサービスをお届けできていると心から自信を持っています。
累計900名以上のお子さんを見てきて思うのは、一つといって同じケースはないということです。みなさん色んな経緯で不登校になられています。お子さんそれぞれの特徴も異なれば、家庭環境、家族構成、学校の状況、うつ病などの精神疾患や発達障害の有無など、色んな要素が絡み合っています。しかし、私たちはどんな状況で、どんな原因があったとしても諦めませんでした。
いじめ問題も、発達障害も、起立性調節障害も、自殺未遂を繰り返している子も。親に包丁を突きつけるような子であっても、社内のメンバーで徹底的に話し合い、そのご家族にとってベストな方法が何かを考え続けてきました。なぜなら「子ども達の無限の可能性、そして親御さんがお子さんと本気で向き合った時のとてつもないパワーを知っているから」です。今までも数多くの奇跡を見てきました。
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・病院で起立性調節障害と診断されて「2年位は治らない」と言われていた子 →短期間で症状が改善し再登校できた
・自殺未遂を繰り返していた子が元気になり、再登校できた
・発達障害で家族のコミュニケーションもままならなかった子が再登校できた
・うつ病の診断を受けて薬を飲み続けていた子が元気になり、薬から抜け出して再登校できた
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例を挙げるとキリがありません。
正直私もこれらの奇跡を見て、未だに毎日驚きの連続です。
なので、今この文章を読んでくださっている方が信じられないという気持ちになるのは痛いほど分かります。そりゃそう思いますよね。でも実際に支援を受けて再登校を果たされた900名以上の方は、実際に奇跡を目の当たりにされています。できるだけ信憑性を高めるために、その方々から直筆のアンケートをいただきHPに掲載させていただいています。
スダチのサービスを全ての親御さんが知って欲しい事がある
もう1つ私たちのサービスでお伝えしたいことがあります。それは、「不登校どうこうに関わらず、全ての親御さんに知って欲しい内容になっている」ということです。
今の日本は不登校だけでなく多くの問題があります。
自殺問題、うつ病などの精神疾患、発達障害、HSP、起立性調節障害、無気力、暴言・暴力、若者の犯罪…など。これらの問題も、私たちのメソッドを通して同時に改善できるのではないかと考えています。
なぜなら、「実際にそのような症状が改善するケースをたくさん見てきたから」です。
こう言うと「親が悪いということですか?」と批判が来るかもしれません。それに対して私たちは、「親御さんが悪いなんて全く思っていません!」とお伝えしたいです。悪いのは親御さんではなく「子育てを学ぶ機会がない日本の教育」だと思っています。「人を憎まず、仕組みを憎む」というのが私の考えです。私たちのもとには毎日親御さんから相談がありますが、みなさんお子さんのことを愛していますし、お子さんのことを思っていない人なんて一人もいません。そんなことは私たちが一番良くわかっています。
だからこそ伝えたいんです。親御さん方が悪いわけでは全くなく「ただ必要な方々に情報が届いていないだけ」だという事を。
今後の展望
今後の目標と展望を教えてください!
昔から思っていることは変わらず、手段は変わっても「より多くの人を幸せにするために世界を変えたい」という想いが常に根底にあります。これだけは人生を通してブレたことがないと思います。そして、これからもブラすつもりはありません。そのためにも「教育を通して世界を変えること」に全身全霊を注ぎたいと思います。
スダチのビジョンは「誰もが巣立ちゆける世界を」です。教育を通して、誰もが自立して人生という大空へ羽ばたいて行って欲しいという願いを込めています。今は不登校の支援がメイン事業ですが、それ以外にも多くの事業展開を考えています。
①ニート・引きこもりの方への支援
国内には100万人の引きこもりがいると言われています。不登校解決のメソッドを転用することで、引きこもりという大きな社会問題の解決にも挑戦したいと考えています。
②うつ病などの精神疾患に対する新しいアプローチ
これまで私たちが支援してきたお子さんも、うつ病などの精神疾患を抱えている子が多くいました。そのようなお子さんも症状が改善し、元気に登校できるようになっていきました。この経験を活かし、うつ病などで悩むお子さんへ薬とは別の新たなアプローチをしたいと考えております。
③子育てで悩む全ての人に”子育ての教科書”を届ける
今の日本では、誰も正しい子育てのやり方を教えてくれません。これは大きな社会問題だと思っています。私たちはこれまでの経験から、子育てにおいてより良いアプローチがあることを知っています。この経験を活かし、全ての親御さんに“子育ての教科書”を届けたいと思っています。
④国、自治体との提携
最終的に教育を司っているのは国であり地方自治体です。より多くのご家庭に教育を届けるためには国、自治体との連携は欠かせないと考えています。実は既に自治体には何度もアプローチしているのですが、思うように話は進んでいません。まだまだ私たちの知名度、実績、信頼ともに小さいことが理由だと感じています。完全に実力不足です。より多くの方に私たちの存在を知ってもらえるよう精進しなければと感じます。
今後は事業、組織共にさらなる拡大を目指し、会社の上場も見据えています。社会の公器となるため、より多くの方々の信頼を得るためにも上場は欠かせないと考えています。悪徳ビジネスではないという証明にもなると思いますので笑
また日本の教育だけでなく、グローバルで教育事業に挑戦したい想いもあります。このままで終わるつもりは全くありません。これからも人生をかけてビジョン実現のために全力を尽くします。
小川さん、ありがとうございました!
担当編集の感想
今回のインタビューを通して、これほどの想いを持ってスダチという会社を立ち上げ、経営していることを改めて知り、感銘を受けました。また、常に「より多くの人を幸せにするために世界を変えたい」というブレない芯がある事が会社が成長している所以なのではないかと思いました。
今後も、自分自身も「誰もが巣立ちゆける世界を」目指して、そのための支援や仕事全てに一生懸命励みたいと思います!!
現在スダチでは、再登校したお子さんへの勉強のサポートを行う「オンライン塾の責任者」を募集しています...!!さらにお子さんが幸せに暮らしていける事を目標として事業を拡大しています。社長の想いに共感できる方、そして現在の日本の教育に対して何かしらの想いを持ってる方、大歓迎です!!
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