株式会社Luupについて
“街じゅうを「駅前化」するインフラをつくる”をミッションに掲げ、電動・小型・一人乗りのマイクロモビリティのシェアリングサービス「LUUP(ループ)」を提供。交通インフラの提供を通し、従来の公共交通機関によるアクセスにとらわれない街全体の活性化を目指している。
会社HP:https://luup.sc/
smartroundページ:https://www.smartround.com/public/startups/52e205ea-b218-47ce-86a6-30b09bc0daae
大津 幸司さんプロフィール
経営企画部マネージャー。新卒で現デリカフーズホールディングス株式会社に入社。IPO準備時にプロジェクトに参加。証券対応などの実務を経験。その後ベンチャー企業合計3社でIPOを実務者として経験。2021年2月より株式会社Luupに参画。
金川 聖也さんプロフィール
北海道大学経済学部経営学科卒業。2018年4月に新卒でM&A専業投資銀行のGCA株式会社(現フーリハン・ローキー株式会社)に入社し、アナリストとして大小様々なM&A案件においてアドバイザリー業務に従事。会社の研修で渡米した際に出会った電動キックボード・シェアサービスの楽しさ・利便性に衝撃を受けたことをきっかけに電動キックボードの大ファンとなり、その後、好きが高じて2021年12月にLuupへ転職。Luupでは資金調達活動全般および事業計画の策定、予実管理、各種リサーチ、知的財産管理等の企画系コーポレート業務を担当。
サマリー
・株主総会smartroundの活用で、回答集計の負担を大幅に削減。システム化による脱属人化にも成功。
・事前承諾機能で株主とのやりとりを効率化。株主総会smartroundに近いスキームで株主・担当者双方の導入もスムーズに
・入力代行サービスの活用で、スイッチングコストを削減
駅前の便利さを、街のどの場所でも可能にする一小型モビリティから挑む、新しいインフラ構築
ーー早速ですが、事業内容やミッションについてお聞かせください。
金川 聖也さん(以下、金川):電動キックボードのシェアリングサービスとして認知いただいていることが多いのですが、交通インフラを提供し、街や不動産の価値を上げることをミッションにしています。電動キックボードや電動アシスト自転車を置けるポートを増やし、駅から遠いという理由で不動産価値の低い場所の価値を上げたり、というアプローチを検討しています。
ーー組織体制について教えてください。
大津 幸司さん(以下、大津):私たちは経営企画部に所属し、採用、人事を除いた経理、法務などのコーポレート全般に対応しています。約80名の社員に対し、少数精鋭のチームで対応しております。
コーポレートと言うと守りのイメージを持たれるかもしれませんが、弊社は電動キックボードや電動アシスト自転車等の「モビリティ」という、現物や土地が必要な事業の性質上、資金調達の必要性が高く、ファイナンスも含め、攻めの姿勢で取り組んでいます。
経営企画部の大津さんと金川さん。
株主の回答集計もシステム化。転記ミスがなくなり、心理的な負担も軽減
ーー導入のきっかけについて教えてください。
大津:もともとはsmartroundのアカウント登録だけをしていた状態で前任から引き継いだのですが、その際に「さらに楽になるといいな」と思い、他の機能も調べ、株主総会smartroundを使い始めました。
以前は、他の電子署名サービスを使って委任状に署名いただき、集計はExcelで行っていました。ですが、電子署名サービスはあくまで契約のためのツールであり、株主総会に対し包括的な対応ができるわけではないので、運用をより効率化できないかと考えていたタイミングでもありました。
金川:既存ツールからの移行は、初期のハードルが高いのが常ですが、smartroundには入力代行サービスがあるので、それを使って株主のデータを入力いただいていたことも導入の決め手の一つでした。
ーー導入前後の変化について、お聞かせください。
大津:圧倒的に集計作業が楽になりましたね。業務フロー自体は変更なく、2週間前から準備し、1週間前に株主に招集通知を送付する形ですが、smartroundで返ってきた回答が自動集計されるようになりました。
弊社は株主も多いため、これまでは、返信メールの見落としや、回答の転記ミスが発生しないよう、非常に神経を使って確認作業を行っていました。そのため、この負荷軽減は精神的にも時間的にもかなり効果的でした。
smartround上で回収状況がリアルタイムで可視化されるので、進捗が一目で確認できるところもいいですね。
株主総会の管理画面(※画面はデモ用のものです)。決議状況や株主毎の回答状況もリアルタイムで確認できる。
金川:Excelを使用していた時は、更新の重複を避けるため、1人の担当者に対応を集約しており、その方に任せきりの状態が続いていました。
smartround導入後はシステムが集計し、複数名でシステムから確認できる安心感もあります。これにより、業務の分散化と脱属人化を進めることができました。
事前承諾smartroundで承諾書の発送、回収を自動化。株主側もより簡単に返送可能に。
ーー事前承諾機能についても、リリース後、早速お使いいただいておりますがいかがでしょうか。
大津:今までは、事前承諾については、メールを送り、いただいた返信をひとつひとつ集計していました。事前承諾機能を使うと、株主総会smartroundと同じスキームで、承諾書の作成、発送、株主側からの返信状況の確認ができ、非常に使いやすいです。全体的に負担が軽くなりました。
株主に向けては、事前準備として、月一回の株主向け報告会で説明を行いました。株主総会smartroundで慣れていることもあり、戸惑ったというお声も無いため、問題無くご利用いただけていると思います。
株主側にとっても、メールで返送する場合は「承諾しました」という文言を入れて送るという工数がかかります。smartroundではボタンをクリックすれば返答できるため、負担を減らせる点もポイントではないでしょうか。
金川:送る側としても、株主総会と同じスキームでできるのは非常に分かりやすいですよね。
フォームから決まった形で送ることで、「この議題について承諾いただきたい」といった文面を都度考える手間が省けるようになったのでありがたいです。
大津:事前承諾の機能を初めて使用した後、スマートラウンドさんに細かいフィードバックをお伝えしました。議決権割合などは、早速改善に着手してくださっており、そのスピード感に驚いています。
事前承諾の作成画面(※画面はデモ用のものです)。成立条件を株主数ベース、議決権ベースで選択できる。リリース後、スタートアップ側の要望を受けて実装。
便利だからこそ、最初のハードルを飛び越えて欲しい
ーー全体として、改善して欲しい点はありますか。
大津:初めてsmartroundで株主総会を招集する時は、手厚くサポートいただけるとありがたいですね。相手が株主で、内容も決議に関するものですから、問題なく行えるかという不安は大きいものでした。
株主総会といったようなコーポレートの業務はミスが許されず、一度送付すると取り返しがつきません。一方、一度開催してしまえば、smartroundがどれほど便利かということは体感できますので、最初のプレッシャーを和らげることができれば、チャレンジしやすくなると思います。
私たちはスマートラウンドさんにお願いしてハンズオンでサポートいただきましたが、同じ形でなくても、例えば動画やデモ環境など、実際に影響がない形で試せるといいですね。
ーー今後、スマートラウンドに期待することをお聞かせください。
大津:smartroundが株主総会のスタンダードになることですね。株主側のシェアが伸びていれば、結果としてスタートアップ側の導入の手間も省けるようになるのでありがたいです。
金川:私は機能の拡張を期待しています。全てsmartroundに集約して管理できるようになれば便利ですよね。
ーー導入を考えているバックオフィスのみなさまに一言お願いします。
大津:一人で悩むより、関係者を巻き込んで、みんなで一緒に検討すると捗ると思います。バックオフィスは人数が少ないので、どうしても孤独な作業も出てきてしまいます。smartroundというシステムの力を借りつつ、みんなで確認できるような体制を作っていくと、属人化も防げますし、精神的な負担も軽くなるのでおすすめです。
金川:組織がある程度大きくなると移行も大変になってしまうので、気になったら早めに情報収集して動くのが良いと思います。それこそ、私たちのこの事例などを参考にしていただけると嬉しいですね(笑)。
ーー大津さん、金川さん、ありがとうございました!
株式会社Luupの会社情報は、下記ページからご覧いただけます!
※記載の状況は取材当時(2023年10月25日)のものです。