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ハンドルを握るということ

自分がハンドルを握って車を運転しているときは、

道をしっかり覚えるのに

助手席に乗っていると覚えていないということ、

ないでしょうか。

 

私はあります。よく、あります。

 

「こんな道、通ったことある?」

「え? いつも通ってるよ」

 

自分が運転しないとなると、

途端にお客さま気分になり、全然見ていない(笑)。

なので、助手席に乗っていることが多いルートだと、

道がまったく頭に入っていない。

その後、運転しろと言われても、

どこをどう通ってきた? となります。

 

これと同じことが起こるのが駐車場。

自分が運転したときは、

「2階のAの23。写真も撮っておこう」

くらい覚える気があるのですが、

家族が運転しているときはちっとも見ていない。

意識してそうしているわけではないんですよ。

ですが、さっさと車から降りて、

買い物に行ってしまう(笑)。

こういうときに家族が駐車位置を忘れると悲惨です。

 

という話を先日友人にしたら、

「いや、私は心配なので助手席に乗っていても

しっかり見る」

と言っていたので、私の「突然お客さま感覚」は

極端なのかもしれませんが、たぶんこれは、

役割分担意識なのだろうと思います。

リーダーはだれなんだ、っていう。

 

こう書いていると、

全然協力体制ない人じゃん、私

と思えてきますが(笑)、

ここまで極端ではないとしても、

こういうことは仕事でもあると思うんです。

自分事として主体性を持って取り組んだときは、

視野が広がってさまざまなことを学べたのに、

やらされていると感じるときは学びが少なくて

成長実感がなかった、という経験。

皆さんにもあるのではないでしょうか。

 

ハーバード・ビジネスレビューの記事に

こんなことが書かれていました。

 

ビジネスでは、個人、組織の成長のために

「オーナーシップ(当事者意識・自分ごと化)」が

重要だと言われているが、その第一歩は

社員の心理的オーナーシップを高めることだ、と。

 

心理的オーナーシップというのは、

“アイデアやチームメンバーや製品が

「自分のもの・こと」だという感覚を抱くこと“

だと言います。

それを感じるためには、例えばアイデアを出したり、

何かの名前を決めたり、

オフィスのあるコーナーを

自分の考えで整えたりすることが必要だと。

わかりやすく言うと、

「自分がやった」「自分で決めた」

という感覚を抱くことなのだと思います。

 

記事には、心理的オーナーシップを強く感じると、

他者に対して協力的になるということが

いくつかの研究でわかった、ともありました。

 

なるほど、確かにそうですね。

これは自分とは関係がないと思っていると、

自分から動かず、指示を待つ。

でも、少しでも自分と関わりがあることだと感じれば、

主体的に関わるので、協力体制を築こうとする、

ということかもしれません。

 

ここからわかるのは、

いくら相手に「主体性」や「自律」を求めても、

その相手にとっては、

自分で何も決めていない状態、

つまり心理的オーナーシップがない状態では、

心理的には動きづらいということ。

 

なるほどなあ、といろいろなことを

振り返ってしまいました。

車の運転も含めて・・・

皆さんはどうでしょうか。

思い当たること、ありますか?

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