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英語フレーズにご用心

Photo by ActionVance on Unsplash

私程度の英語力で、英語の話をするのは僭越なのですが、
言葉に関わる者として、なんだかなーと思うことを今日は書こうと思います。

きかっけは8月15日の終戦記念日でした。
「"No More Hiroshima!(ノーモア・ヒロシマ)"というスローガンは、
"広島なんかいらない"という意味になるのに、
わざわざアルファベットで書いて、それを世界にアピールするのは謎…」
というようなツイッター(あ、今はXですね)を見かけました。
「これ、重要!」と思ったので、改めて調べてみました。

「No More Hiroshimas!」と複数形にしたら、
広島の惨劇は繰り返すなと伝わるようですね。
たとえば「No more Hitlers」だと
「ヒットラーのような独裁者は2度と出すな」という意味になる。
たかが「s」1つですが、つまらないことで揚げ足を取られないためにも、
国際社会へのメッセージとして、この「s」は入っていたら良かったと思います。


中高生が習うレベルの英語でも、
おかしいと気づくことはたくさんあります。
「Go to トラベル」もそのひとつ。
(残念ながら、私は「Go to トラベル」の恩恵をまったく被りませんでしたが笑)
「Go to eat」(toは不定詞)は良いとして、
「Go to events」(toは前置詞)も良いとして、
「Go to travel」の「to」は「?」と思いますよね。
「Go traveling」「Go on a trip」などの方がしっくりきます。
でも、きっと「to」で統一したかったんだろうな~ お察しします。

実際、この「Go to travel」の表現に対しては国民からの指摘も多かったらしく、
政府は「Goもtoもtravelも、大半の日本人が知っている英単語。
(文法より)伝わりやすさを重視した結果です」と説明したようですね。
個人的意見としては、言い訳説明ならNGだけど、
ちゃんと検討してそう選択したなら良いと思います。


さて、おかしいことを承知で意図して使った例の中で、
おもしろいと思ったのは、アップルの「Think different」です。

「違った考え方をしよう」という意味だとはわかりますが、
「different」は形容詞だし、文法的には間違っているんじゃないか…
と多くの人は違和感を感じたと思います。
正しくは「Think differently」なのではないか、と。

以下はネットからの拾い物なので、原典までは確認していませんが、
アルク社の「ENGLISH JOURNAL」によると、

2011年にウォルター・アイザックソンが書いたSteve Jobsというタイトルの伝記に、

They debated the grammatical issue : If “ different ” was supposed to modify the verb
“think,” it should be an adverb , as in “think differently.” But Jobs insisted
that he wanted “ different ” ... ‘Think differently’ wouldn’t hit the meaning for me.”
彼らは文法的な問題について議論した。“think”という動詞と共に使うなら
“different”は変えるべきじゃないか、“think differently”として使うべきではないか、
と。しかしジョブズは different がいいんだと 主張 した・・・
「“Think differently”じゃ僕にとっては意味がないんだ。」

とあるそうです。意図的に文法破りをやったわけですね。
文法的におかしい「Think different」だからこそ、
人々に対して「あれ、何か変な表現だ、おかしいんじゃないか?」と
思わせることができる。
だとしたら、なるほどジョブズらしいと思います。


一方、無自覚に公表したと思われる英語フレーズ例を調べてみました。
ある美容脱毛サロンの広告で、こんなコピーが使われたようです。
「Enjoy the girl!」
普通に考えて、「その女の子を楽しめ!」という意味ですから、
うーん、企業としてはリリースしてはいけないコピーだったと思います。
英語を安直に使う恐ろしさを再認識する必要がありますね。


日本では、英語の意味を無視して「飾り」として使う慣習もあるようです。
主には「デザインの世界」でです。
アルファベットをあしらいとして使いたがるデザイナーさんはかなり多く、
指示になくても言葉を入れてくるデザイナーさんもいます。
多分、アルファベットが入るとデザイン的にカッコがつく/まとまる
という認識なのでしょう。
でも、デザイナーにとっては飾りなのかもしれませんが、
やっぱり言葉には意味があるのですから、
飾りの意識で使ってはいけないと思います。


さて、私の友人であり、当社パートナーでもあるJ-BRANDINGの竹内春海さんが、
海外へのローンチ問題への解決策として新しいサービスを始めました。
英語での商品名やサービス名の開発と、
そのロゴタイプや商標登録までをワンセットで提供します。
チームの強みは「グローバル事情への精通」です。
https://ilinkpat.jp/lp/syouhyou-eigonaming/
ご興味がありましたら、上記URLから直接お問い合わせいただいて結構ですし、
このメールに返信いただいても構いません。私がおつなぎします。
日本企業の世界市場でのローンチ、うまくいってほしいと思います。


さ、明後日からもう9月。2023年もあと4カ月です。
やりたいことは思う存分やりましょう! 人生一度きりですからね←と自分に笑



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