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【対談】株式会社Momentor坂井氏×株式会社理学ボディ取締役・肩(前編)|組織崩壊危機からの脱却~人材育成プログラムの導入で危機を回避~

弊社では株式会社Momentor・坂井氏が提供する人材育成プログラムを導入し、整体事業部・ピラティス事業部など、社内の「組織効力感」を高め「最高の技術で世界中を健康に」の実現を目指しています。

今では役員や現場のマネージャーから「やって良かった」「もっと早く知りたかった」の声が上がっている坂井氏の人材育成プログラム。実は、弊社取締役でありマネジメント責任者の肩が、「組織崩壊に片足を突っ込んでいる気がする…」そんな危機感を抱いたことから、導入したという経緯がありました。

  • なぜ肩(取締役)が組織強化に踏み込んだのか
  • なぜ人材育成プログラムを導入したのか
  • その結果どうなったのか

組織崩壊の危機を回避するべく導入した人材育成が、現在の組織にどのような効果をもたらしたのか、そして今後の展望について前編・後編に分けて坂井氏をお招きして肩との対談形式で詳しく聞いていきます。

前編では弊社の組織マネジメントについて、後編では理学ボディの理念やバックオフィスについて対談をおこないました。

※後編は後日公開いたします

組織強化に踏み込んだ経緯

組織崩壊に片足を突っ込んでいる感覚

代表取締役秘書・鈴木(以下、インタビュアー):
早速ですが、人材育成プログラム導入を決めた経緯、そして会社の組織強化に踏み込んだ経緯を教えてください。

肩:
僕がマネジメントを始めてから3年半ぐらい経ったころだったのですが、当初は「可処分時間を全部突っ込んで仕事をすれば成長もできる。結果がでなければ寝ずにやればいいでしょ!」という感じでやっていたんです。

このマネジメント手法でも、当時僕が担当していた西日本エリアのメンバー間ではうまくいっていたのですが、店舗展開にともない増員をする上で、「ついていけないです・・」というスタッフがちらほら出て来たり、同じマネジメントをしているのに数値が伸び悩むスタッフが出てきたり・・といったマネジメントの壁にぶつかることが増えて来ました。

「寝ずにやるぞ!」精神でやれる人は、そのまま楽しくできる一方で、人によっては「やらされモード」になってきていて。「もしかすると組織崩壊に片足を突っ込んでいるかもしれないな・・」と危機感を感じる場面がでてきました。

また、当時、統括マネージャー2名体制で西日本エリアと東日本エリアをそれぞれマネジメントする体制となっていたのですが、西日本エリアを担当していた僕と東日本を担当するもう1名のマネージャーで、それぞれやり方が違いました。そんな中で「肩のマネジメントは成果はでるけど、属人性が高く、再現性が低いのでは?」と言われることも多くなりました。

ただ、僕の個人的な感覚としては、マネジメントを体系的に学べば学ぶほど、マネジメントは再現性高く実施できるものという感覚がありました。1年半前くらいから組織全体をマネジメントするようになり、マネジメントの対象が「個」から「組織へ」、「スタッフ」から「マネージャー」に変わったタイミングで、より一層「組織とは」を考えるようになったんです。「もっと学術的に、体系的に学んでいこう」と考えていた時に坂井さんの動画に出会い、坂井さんに人材育成のプログラムをお願いすることにしました。

坂井氏から見たプログラムを導入する前の理学ボディ

インタビュアー:
坂井さんは、最初に理学ボディをご覧になったときに、どんな印象を持たれましたか?

坂井:
良い組織だとは、思いました。「権限移譲(※)」の論文を読んでいると出てくるのですが、創業期の戦い方と治世期のタイミングって違うんですよね。治める世の中と創る世の中の治世と創世のフェーズギャップがあるんです。
(※権限移譲:マネージャーがスタッフに決定権限を与えること)

創世期は創業者とか創業メンバーの人たちの自我とかエゴイズムによって、事業が伸びるといわれています。そこで「可処分時間を全部突っ込めばいけるだろう」という、肩さんとか創業メンバー系の人たちの熱量が、事業成長に繋がったのだと思います。

ただ、それは創世期の話なので、治世期になると経営者が変わらなきゃいけないとは言われていて。拡大フェーズには、部下の動機付けとか、部下同士の関係性を良くする必要がでてくるんです。なので、その創業期とその創世期と治世期のギャップに、一瞬だけ悩んだのだと思います。

創業期と治世期のギャップで苦しんで失敗する企業は多い

坂井:
肩さんの場合は、「自分の仕組みって、ちょっと違うんじゃないか」という知的謙虚さがとてもある方なので、たとえ部下であっても「俺が違ったわ、ごめん!」と言ってすぐに順応していったのだと思います。

肩さんのように創業メンバーに知的謙虚さがあることが大事なのですが、その創世期と治世期のギャップで苦しんで失敗する企業は多いですね。ただ、ここを早めに気づいてさっと乗り越えたっていうのが良いと思います。

おそらく肩さんが勉強家で、領域的に動画や本、論文などを元々読むので、「いま自分はこの壁にぶつかっているのか!」と気が付いて、うまく順応したと思っています。理学ボディの他のマネージャー陣を見ていても、同じ傾向があると思いますね。論文を読んだり研究をちゃんとしている方たちなので、「自分の知識に限界がある」ということを良い意味で自覚してる組織だと思っています。

また、当時の「自分の時間を全部使えば良い」というやり方は鬼マッチョなんですが、一方で科学的アプローチをする方でもあるなと思います。「自分の理論が間違ってるかもしれない」「ちょっと違うかもしれない」といった「違和感に対する学習力」がある組織なので滅びなかったんだろうなと思っています。

インタビュアー:
ありがとうございます。現状この人材育成システムを含めて、今や理学ボディは坂井さんのプログラムに支えられているというくらい、坂井さんに教えていただいたノウハウが会社にも浸透しているなと思います。

役員の反対を押し切って人材育成プログラムを導入

最初は役員陣に反対されたが、踏み切った

インタビュアー:
肩さんが最初に「このシステムを導入したい」と言った時、役員陣の反応はどうでしたか?

肩:
最初は「別に入れなくても良いのでは?」という意見がありました。僕は、現場を見ていたので、「2~3年後には組織崩壊が起きるかもしれない」と気がついたのですが、経営に専念してくれているメンバーにそれを伝えるのに少し苦労しました。

また、当時はマネジメントにおける「再現性があるか」という点も、懸念としてありました。事業展開をするにしても、その前に「組織が強くあるべき」と考え、「まずはこのプログラムを入れたい」と説得して「肩くんがそこまで言うならやっていいよ」と納得してもらいました。

坂井:
でも、これ、すごく大事ですよね。新規事業とかで、「短期的には理解されないけど、長期的に正しいことをする」というのは、真のリーダーシップだと思います。新規事業は不確実性が高いですし、特に最近は組織系のものは、売り上げと違って、数字ですぐに結果が出るといった計測ができないんですよ。

なので、みんな踏み込む・決断するのをためらってしまうのですが、それをちゃんと決断できるリーダーシップがあるっていうのがまず素晴らしいですよね。

ここに反対されると「説得できなかったからもういいや」となってしまう人が多いと思うのですが、肩さんは諦めなかったというところが良いですよね。ところで肩さんは何で「2~3年後危ない」と思ったんですか?

肩:
これまで僕達は、直近の売り上げに最短距離で向かうことを意識してきたので「マネジメント」や「人材育成」などの中長期でやらないといけないこともそぎ落としてしまっていたんです。そのため、「2~3年後に振り返ると結局は遠回りだった」というパターンが何回か起きていて。

感覚的にはなってしまうのですが、僕が2~3年前から「やろう!」って言う施策は、2~3年経ってから「やっぱりやっててよかったね」と言われることが多いんですよ。僕は多分、そこに気づくのが比較的得意だと思っています。

坂井:
肩さんの「人が後手に回しちゃいけないことを、後手に回さない」というのは良いところだと思います。

肩:
ありがとうございます!役員陣は「寝ずにやればいい」という戦い方で今まで来れるタイプが揃っていたので、当時はなかなか理解されなかったですね。

「人材育成プログラム」を入れて良かったポイントと「基本の文化」となっているポイント

インタビュアー:
今は役員陣含めて「入れてよかった」と思っていますが、みんながそう思い始めたなと感じた瞬間や、なぜ今ここまで「基本の文化」となるまでに浸透させられているのかについてポイントをお聞かせください。

坂井:
仕組み化ができているからだと思います。坂井のプログラムでは「理論」や「話法」の引き出しを作っているのですが、それをすぐに現場に実装してくれているんですよね。例えば、マニュアル化をしたり、チェックシートを作ったり、肩さんが何か課題を発見して研修したりしてくれていますよね。「理論」とか「話法」とかを全部運用に載せるところまでやっているところが、すごいなと思いました。

最初の啖呵をきったところにも近いと思うのですが、こういったプログラムの結果が出るかどうかは、プログラムの内容が半分、そしてもう半分は「結果が出るようにやりきります!」という「担当者の覚悟」が、どうしても必要なんです。

理学ボディは、後者の「結果がでるようにやりきる」に対する数式みたいなところが、すごいんですよね。プログラムで課題を出したときに、肩さんが「こういうものを作ってみました」と、理学ボディ独自のチェックシートとマニュアルを送ってきてくださいましたね。こういう姿勢があるから、「基本の文化」にまで浸透したのだと思います。・・・あとはやっぱり、性質としての知的探求心が強い方々の集合体だからでしょうか。

インタビュアー:
「知的探求心が強い者たちの集合体」というのは、肩や役員だけでなくマネージャーレベルでも感じていただく場面がありましたか?

坂井:
おっしゃるとおりです。エンジニア職種などにも通ずると思うのですが、「学習する」ということが当たり前となっている組織とか職種だからだと思いますね。さらに、仕組み化して実践まで落とし込んでくるところは、やっぱりすごいと思います。

インタビュアー:
ありがとうございます!肩さんはやはり「現場を引っ張っていく鍵は仕組み化だ」と気づいて、当時こういった独自のそのシートやマニュアルを作るに至ったのですか?

肩:
そうですね。これは自分の経験からすでに学習していたことで、例えば教育プログラムとして「見るコンテンツ」をたくさん作ってみても、マネージャー陣の声がけがあっても、結局現場ではなかなか見てもらえないということもあるんですよね。

「これだけこちらも想いと時間をかけてやってるんだぞ」というのを、ある意味、見える化するためにも、チェックシート作りは必要だと思いました。あとは、うちのように複数事業をもっていても横展開しやすいと思ったからです。

これまでは整体のみで実施してきたのですが、先日、ピラティスの事業部に横展開して、中間報告会をおこなってみたんです。

整体の事業でも、今は現場レベルにおろしていってますし、ピラティスの事業部のマネージャー陣の教育も責任を持ってやっていて、元々応用するつもりで仕組み化してたので、かなり効果が出てきていると感じています。

「ワークマネジメント」と「ピープルマネジメント」が共存

「ワークマネジメント」と「ピープルマネジメント」を対立構造にせず共存させている組織

インタビュアー:
坂井さんに、仕組み化の部分をもう少し詳しくお話しお聞かせいただきたいのですが、理学ボディに限らずですが、こういったことを社内に仕組み化させるコツはなにかあるのでしょうか?

坂井:
マネジメント的には、「ワークマネジメント」と「ピープルマネジメント」が対立構造で表現されることがあるんです。「ワークマネジメント」は、KPI管理やプロジェクトのスケジュール管理などの「ルールやマニュアルさえ作れば動く」とされているものです。

一方、「ピープルマネジメント」は、簡単にいうと「人と組織とのコミュニケーション」なのですが、もちろん「ワークマネジメント」さえあればうまくいくというわけではないんですよね。KPIやマニュアルを作ったところで、実際にはやってないということもあるので。

それらをちゃんと作動させるために「ピープルマネジメント」という仕組みが必要だと思います。相手の自己効力感を下げないためのコミュニケーションを意識するとか、相手が学習しやすいような言葉がけをするといった「ピープルマネジメント」要素と、がっちゃんこして作ってるというのがちゃんと仕組みが機能するポイントだと思います。

仕組みっていうと、一般的にはすぐワークマネジメントで片付けてしまいがちですが、ワークマネジメントとピープルマネジメントが共存する仕組みを上手く作っているのが、理学ボディの特徴だと思います。

インタビュアー:
ありがとうございます。確かにピープルマネジメントというと、「人が好き」とか「コミュ力」とか属人性によってカバーされてしまうマネジメントをイメージされがちだと思うのですが、肩さんは理学ボディ内で「ワークマネジメントとピープルマネジメントを共存させる仕組み」はどのように構築されましたか?

肩:
坂井さんの講義であったのですが、ピープルマネジメントって決して難しいことじゃないんですよね。「一言足すだけ」なので。コミュ力というほどの大層なものではなくて、「これしてくれてありがとう」を必ず伝えるというのもそうですよね。

よく「ワークマネジメント」VS「ピープルマネジメント」だと思って、「俺にはできない!」となる人もいるんですけど、「一言足すだけなんだ」ということを、この講義を受けてくれた人は今ではみんな理解しており、マネージャー陣も実践して結果が出せるようになっています。

坂井:
そうなんですよ。ピープルマネジメント力って「負荷が増える」という話ではなく、「一言足すか一言引くか」しかないんです。「相変わらずできてないな」という言葉を引くとか、「なんでこれできるようになったの?」「コツって何?」ということを一言足すとか、それだけなんですよね。

インタビュアー:
確かにそうですね!

肩:
あとは、「一言を足すこと」にある「恥ずかしさを一緒に解決していく」っていうのもやりましたね。「ありがとう」の一言や相手を褒める一言を足すことに対して、「恥ずかしさ」をみんな抱えていたんです。僕もそうだったので、最初は相手を褒めたあとに「急にキャラ違うよね」とよく言っていました(笑)。最初は自分のプライドとしては言いたくない気持ちもあったのですが、その一言を言うことによって組織がうまくいき始めましたね。

また「恥ずかしさの概念から変えよう!」と言って、「一言を足す恥ずかしさ」を一緒に克服する取り組みも先日やってみました。そうしたら「これまでより言えるようになりそうです」と言ってくれるマネージャーも出てきました。それからは、そもそもの「恥ずかしさの概念を変える」というのも取り組みの1つとして入れています。

「恥ずかしさ」の意識を変えていく「どっちが恥ずかしい?」の問いかけ

インタビュアー:
具体的に、どのように「恥ずかしさ」の意識を変えられたのでしょうか。

肩:
先日、実際にマネージャー陣と実施したのは「人を褒めようと思ったときに感じてしまう、その“恥ずかしさ”って一体なんだろう?」と掘り下げて問いかけました。そうしたら、「下のスタッフから『〇〇さんいきなりどうしたんだろう?』とか思われそうで恥ずかしい」と言っていて。

このプログラムは2ヶ月の間を6人のメンバーで一緒に実践するのですが、「『ありがとう、助かってます』の一言を足す恥ずかしさと、恥ずかしさから逃げてマネージャーとして組織をマネジメントできず、プログラムが終わった後に自分のチームだけが組織崩壊するのと、どちらの方が自分にとって本当に恥ずかしいことかな?」と問いかけました。

すると「僕はこのプログラムで成長したいと思うので、同じ“恥ずかしい”という感情を比べたら、マネジメントできていない方が恥ずかしいです」と言ってくれました。

マネージャーになっていくタイプの人は、これまでそれほど大きな挫折を経験することなくやってこれたタイプも多いと思うので、どうしても、こういった感情を「1人で越えられない」という壁もあると思うんですよ。そこを「一緒に乗り越える」ということを僕はサポートするイメージです。「コミュ力」といった言葉に依存せず、「一言足すというシンプルなピープルマネジメント」を彼らには実践してもらえたらなと思っています。

坂井:
これも認知行動療法の裏側の、「不安の除去」をやってるんだなと思って今のお話を聞いてました。技術的なものが内面化されているっていうのが、肩さんのすごいところですよね。元々あった特性なのかもしれないですけど。

肩:
坂井さんのプログラムを学んで、ロジックがあるから自信持ってできるところはあります。

坂井:
それが重要なんです。今の世の中はハラスメント規制が高いので、本当に合ってそうなマネジメントも、「やって良いのかわからない」と迷わせる状況になってしまうのですが、「理論があるから、これは思い切ってやっていいんだな」と思ってもらえたら良いと思っています。仕組み化されてから内面化されている、内部運用化されているという点が非常に良いなと思ってます。

肩・インタビュアー:
ありがとうございます。

坂井氏の人材育成プログラムを導入した結果

成功のコツは小さく始めてから全社展開

インタビュアー:
マネジメントの成功のコツでいうと、どのようにお考えですか?

坂井:
色々な会社さんが組織の文化改革に失敗するのって、いきなり全社展開しようとするからなんです。最初に5~6人とか10人規模でまずやって、「良かった」となってから展開する方が正当性が増しやすいんです。

肩:
そうですね。弊社の場合も最初は5人のメンバーで始めました。

坂井:
こういう展開は戦略的だと思います。これは人事Tips的なものですけど、人事部が「全社展開しなきゃいけない!」と思い始めて、うまくいかないことがあるんです。本来、最初は少人数で良いものなので、最初から全社展開せずに5人で始めた理学ボディさんは戦略的だなと思いましたね。

肩:
そうですね。最初に実践した5人のメンバーが「プログラムをやって良かった。結果が出てきた」と言うのを聞いて、他のメンバーも「あの人たちが言うから本当にいいんだ」となりました。僕の中でも(確かに急いで全メンバーにやりたい気持ちは山々だったのですが笑)、「段階的なステップを踏むことの方が、最終的には会社にしっかり浸透するな」と思った作戦でした。今はかなりこの作戦が成功してるなと思います。

坂井:
それも肩さんの戦略で、広く浅くやるよりも狭く深くやった方が、本当は遠回りのように見えて実は近道だっていう感じですね。遠回りのように見えて近道のことをやるのが、肩さんの思考の根底にある気がします。

肩:
そうですね。それが好きでやってますね。

マネージャー陣からは「学びが深い」「マネジメント仕組みを会社全体でやってくれてありがたい」の声

インタビュアー:
導入にあたって、現場の反発などはありませんでしたか?

肩:
いや、DAY1ですでに全員が「グサッ」と心をえぐられて「これはやるべきだ」とみんなが思っている手応えはありました。初期の段階で感想をフォームで送ってもらったら「これをもっと早く受けたかった!」という感想が多数あって・・・そこからもとても順調に進んでいるので、反発はほぼなかったですね。

先日ピラティスチームで開催した時には、「こんなマネジメントの仕組みを、会社全体でやってくれて、本当にありがとうございます」「学びが深いです」といった長文の感想をくれました。

坂井:
ただでさえ「マネージャーはやりたくない」となっている世の中ですが、「こういうのがうまくいくんだな」という武器があるわけです。そんなに怖がる必要ないなって思いますけどね。

マネージャー陣の口癖が変わった!「ピープルマネジメントのアウトプットはシンプル」を実感

インタビュアー:
実際に「マネージャーの動きがこんなふうに変わった」と感じたエピソードはありますか。

肩:
マネージャーの動きとしては、まず声掛けが明確に変わっていますね。また、コツを収集する文化が、少しずつできてきていると思っています。1人だと「うまくいかない」ということもあるのですが、うまくいったコツをマネージャー間で共有できるので、「他チームでうまくいったコツを自分のチームに輸入する」が実践できて悩むことが減ってきています。

坂井:
それ、大事ですね。「理論を理解した上で、結果、口癖が変わる」というのが一番大事なので。組織で実際起きてる現象って、口癖とか言動なんですよ。それが変わってるっていうことが、本質なんですよね。理論がわかってるかどうかではなく、口癖を変えてくれれば別にいいんですよ。

インタビュアー:
おっしゃるとおりですね。

肩:
確かに、明らかにSlack上で可視化できる範囲でもコミュニケーションの質というか、口癖が変わっているのを感じますね。

▼弊社Slackでの実際のやりとり

坂井:
そうなんですよ。組織内で交わされてる情報流通とか、コミュニケーションの質を変えるというのが本当は大事なので、それを実践しているのが良いですよね。

インタビュアー:
口癖が変われば、付随して思考も変わりますしね。

坂井:
そうですね。それ以外の現象は、実は現実には存在していないですからね。例えば、「理論がわかってる、わかってない」とかは現象として存在しているわけではないので。

インタビュアー:
そうですね。こと可視化できない対人に関わることでもあるので、つい難しく考えてしまいがちかなと思うのですが、坂井さんのプログラムは、理論は確固たるものがありつつ、一方でアウトプットはとてもシンプルにして下さるので実践しやすいのだろうなと感じます。

坂井:
そうですね。結論、ピープルマネジメントのアウトプットはシンプルなんですよね。一言足すか引くかしかないので。

肩:
おっしゃるとおりですね。

インタビュアー:
ここからは、こういったマネージャー陣によって創られる理学ボディのプロダクトを、裏で支えるバックオフィスについてもお話を伺いたいと思います。

後編では、「バックオフィスの人材」についてお話しいただきました。

坂井氏から見た理学ボディはどんな会社なのか、そして弊社が大切にしている「組織効力感」についてもお話しいただいています。バックオフィスで働く私がまさに感じていた「推し甲斐のあるマネージャー陣」についても言及しています。

ぜひ、後半もぜひご覧ください。

【後半の記事はこちら▼】

※後日公開予定です※

株式会社Momenter 代表取締役・坂井風太氏プロフィール

DeNAの人材育成責任者として、暗黙知化・属人化されやすい人材育成・ピープルマネジメント領域の体系
化をおこない、独自の人材育成プログラムを開発。東証プライム企業から急成長スタートアップの経営
層・マネージャー陣や若手リーダーから次代を担う新卒社員まで幅広く、体系的かつ実践的な組織理論を
提供するプログラムを提供している。

株式会社Momentor
https://momentor.co.jp/

株式会社理学ボディ 取締役 肩プロフィール

病院で患者様への治療や臨床研究を経験。株式会社理学ボディ取締役として、マネジメント統括、研究事
業、新規事業開発(障がい福祉)を担当している。
株式会社理学ボディでは一緒に働く仲間を募集しています
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