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もしもアフィリエイト事業責任者が考える、アフィリエイトの未来を作るために必要なこと

Photo by Hadija Saidi on Unsplash

国内アフィリエイト市場は、1999年にASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)ができたことを皮切りに成長を続けてきました。毎年+5%〜15%前後の拡大をし続ける成長市場の1つです。

アフィリエイトが普及しはじめてから20年以上経ちました。これから先、アフィリエイト市場はどんな変化が起きていくのか、もしもアフィリエイトの未来をどう想定しているのかを書き記します。

アフィリエイトの登場人物は、広告費を支払って集客をしたい「広告主」、収益手段としたい「メディア」、その間をマッチングする「ASP」の3者です。

例えば、広告主が1ヶ月に5000件の新規受注を作りたいときに、ASPに相談をして、適切なメディアを探し出して交渉してもらい、成果報酬型の広告掲載に至るという流れです。

アフィリエイトは普及から20年経過したにも関わらず、良くも悪くもアナログな運用が多いです。一般的にASPのなかのひとは、まずは広告主に「アフィリエイトで集客しませんか。こんなメディア候補があります」という提案営業をします。広告主からOKをいただけたら、有力メディアに「◯◯の広告を掲載していただけませんか。成果1件につき1000円です」と掲載交渉をし、成果が出ればアフィリエイト報酬が発生します。

重要なスキルは
・提案力
・信頼構築力
です。

広告主の状況を理解し、何が課題なのかの解像度を高め、適切な提案を考えます。適切な提案を考えられていない場合は、課題策定力のスキルが不足しているのか、課題解決力のスキルが不足しているのかのどちらかです。
ただし、どんなに良い提案を作れたとしても、その話を聞いていただける信頼関係も構築しないと物事が先に進みません。

ASPのなかのひとにとって重要なスキルの両輪であり、どのASPでも重視されていることです。

一方で、2002年頃から普及しはじめた運用型広告と呼ばれる「リスティング広告」や「ターゲティング広告」「アドネットワーク」などはテクノロジーによる発展が目覚ましいです。各広告プラットフォームの機械学習のクセを把握し、うまく使いこなすことで、大きな効果を出すことができます。

提案力や関係構築力が重要なアフィリエイトと、機械学習を使いこなすことが重要な運用型広告はわかりやすい対比になっています。

アフィリエイトはこのままで問題ないのか、もっとテクノロジーの力を入れていかないと価値向上が難しくなっていくのではないか。重要な論点です。

アフィリエイトの未来像は「アフィリエイト×テクノロジー」だと考えています。
「テクノロジー」というあたりまえのことの活用ではありますが、ASPのなかに飛び込んでみると、思っているよりもアナログな現実に驚くかもしれません。それは一概に悪いことではありません。毎年+10%前後の高成長を続けてこられたのは、このアナログな力がとても大きな価値となっているからです。

しかしながら、それだけでは拡大が難しいのではないかという強い危機感を持っています。メディアは多様化し、SEO集客のWebサイト、広告集客のWebサイト、アプリ、Instagramメディア、YouTubeメディア、インフルエンサーと、それぞれまったく異なる特徴を持っています。

広告主も、自社にとってどこに広告を露出するべきで、どこに露出しないほうが良いのか、悩まれるケースが多いです。近年、アフィリエイト関連の行政指導や摘発もあり、コンテンツの内容をコントロールしにくいアフィリエイトでどこまで管理するべきかどうかも悩みの種です。

人の頭で考えるだけでは、その多様な組み合わせを最適化していくことが困難です。

ASP視点で、アフィリエイトの事業価値を高めるためには
・広告主の量と質
・メディアの量と質
・マッチングの量と質
これらを最大化させることが重要です。

これまでのアフィリエイト業界では、ほとんどをアナログなパワーで解決してきました。そこにテクノロジーを加えていくと、
ステップ1:アナログ実施していたことをシステムで効率化する
ステップ2:アナログ実施していたことをシステムに置き換える
ステップ3:アナログ実施していたこと以上のことをシステムで実施する
の3段階の成長があると考えています。

2017年にもしもアフィリエイトは、広告主がアカウント登録から広告計測タグの発行、広告開始までをすべてオンラインで完結できる機能を公開しました。それによって、「広告主の量」を向上しました。
他にも、広告主からメディア向けにリクルーティングメールを送信できる機能や、自動マッチング機能、SNSメディア登録対応、広告主とメディアが相互に直接やりとりできるメッセージ機能と、他ASPではタブーに近いと捉えられるような機能をどんどん公開しています。
最近では、機械学習を利用したテキストマイニングによるメディア分析、広告分析によるマッチング精度強化に力を入れています。

テクノロジーの力を使うと言っても、人の力をないがしろにはしません。「ホスピタリティ」もとても重要なことであると考えています。広告主、メディアそれぞれに寄り添って、広告主が持つ良い商品/サービスを世の中に広めていく支援をすること、メディアが持つ価値を収益に変えていく支援をすることを重視しています。

将来的に「アフィリエイト」という定義にあてはまらなくても良いと考えています。そのときには「もしもアフィリエイト」というサービス名ではなくなっているのかもしれませんし、「もしもアフィリエイト」の名前を使い続けているかもしれません。

まだまだ多様化していくであろう広告主とメディアにそれぞれ寄り添って、地に足をつけながらも、テクノロジーを掛け算していくことで、より良いアフィリエイトの未来を作っていくことができると考えています。

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