近年、ICT化の波が人材不足の影響もあり介護業界で進んでいます。きらっとでも近年取組を続けてきました。必要に応じていろいろなサービスを導入してきた経緯をお話したいと思います。
◆シフトは週1提出。自分の時間を妥協しない仕組み作りを。
まず、訪問介護の業務です。訪問介護は利用者さんと時間を合わせて、訪問し業務を行います。基本的には同じ曜日の同じ時間に訪問するのですが、病院の通院や墓参り、娘さんが帰ってくるなどいろんな理由で急な変更があります。なので、きらっと介護支援センターでは直近1週間分のシフトしか出していません。
昔はシフトを紙で出してそれぞれのヘルパーさんにFAX。当時ヘルパーさんは25名程度。送るだけで半日仕事になっていました。また、FAX以降の急な変更は直接の電話連絡。また、送ったFAXもヘルパーさんの家のFAXのインクが切れているとか機械が壊れたとかで、結局送れていないこともしばしば。
現在では請求ソフトに紐づいているCarePalettoと言うソフト、アプリを導入し、各ヘルパーのスマートフォンに送信されるようになりました。シフトの送信だけでなく、シフトに実際に行った後、実績として入力する作業があるのですが、それもヘルパーからの報告にて入力ができるようになりました。FAXでの送信、電話での急なシフトの連絡、実績入力の時間は大幅に削減することができました。
◆紙業務を卒業。クラウドを積極的に導入し、効率化を目指す。
介護保険に関わる書類は、基本的に5年間の保存が必要になっています。以前は紙での保存が必要でしたが、現在では電子的な保存も認められています。
きらっとでは、頻回に確認しない書類に関してはコピー機で読み取りPDF化し、クラウド保存するBOXというソフトを導入し、書類管理を行っています。BOXにてクラウド保存されているため、スマートフォンからでも閲覧が可能になりました。出先で書類を確認したり、他事業所のパンフレットを提示したりしています。
以前はそのたびに、事務所に戻って書類を確認していました。行って帰って大変でした。事務所と利用者さん家の往復の時間などムダな時間が削減することができています。
また、事務所の書庫もかなり削減しておりうず高く書庫が配置されている事務所スペースも改善しています。書庫って鉄でできているので書庫の前に座っている方は冬場寒かったそうです。しかし、それも改善出来ました。利用者さんごとのファイルの分厚さも削減できておりだいぶすっきりとした感じになっています。
◆情報量・速度・セキュリティ、すべてを考慮したコミュニケーションソフトを導入。
しばらく運用していると新たな問題点が浮き彫りになってきました。
CarePalettoだけでは職員間のコミュニケーション、連携が取りにくいとのこと。日常の利用者さんの状況、情報も様々ですし、複数のヘルパー・事業者で介入するので、情報の共有がしにくい環境でした。介護という事業内容でいうと、個人情報を扱う業種でもあるのでセキュリティの問題も多くあり、みんなが使っているLINEの導入は消極的でした。
きらっとにも、何か良いコミュニケーションソフトはないものかと考え、会社版LINEのLINEWORKSを導入しました。セキュリティも問題ないとのことで、導入し利用者さんの情報を共有しています。特に、調理支援では同じメニューが被らないよう、写真で共有しています。事前に情報をもって訪問できると、力強い面が大きいですし。
また、土日など休みの時・緊急の連絡で対応する際にもLINEWORKSを使ってすれば、休日の時間を奪われている感じが比較的しないかなと思っています。休日のプライベートの時間に、何回も電話かかってくるのも嫌な感じがしますし。緊急の対応も、そんなに複雑なことも少ないかなと思います。LINEWORKSで十分な面も多いかなと思っています。
◆これからは、会計ソフトのDXにも挑戦。誰にとっても働きやすい環境作りを。
今後の導入予定としては、会計ソフトをクラウド会計に入れ替えを検討中です。バックオフィスに関しても、しっかりと対応していこうと思っています。導入していないので結果はまだですが、会計業務などの属人化を少しでも和らげられるのではと思っています。
便利に勝るものはない。良いソフトや取組については取り入れていきたいと思っています。