ビジネスには必ず、「目標」/「現状」/「問題」/「課題」が存在する
働いている会社のビジネスに当てはめてみる。
①目的がある:例)売上1億/月
②現状がある:例)現状1000万/月
③問題がある:例)9000万分の売上が必要だが、未達
④この問題を解決する課題がある:例)9000万円分の売上を上げるには?
引用元:
問題を解決するためには、いきなり解決策取り組まず、課題を見つける。
失敗する例で一番多いのが、解決すべき課題を見つけないまま解決策を考えてしまうこと。
問題には、その問題を引き起こしている原因がある。解決すべき原因が課題となる。
例えば、「売上が上がらない」という問題があるときに、「とりあえず人海戦術でたくさん売る」みたいな解決策を考えてはいけない。
売上が上がらないのは、
①客単価が低い
②購買頻度が低い
などの様々な原因があり、それぞれに対してさらに細分化された原因があるはず。
①客単価が低い
・商品そのものの単価が低い
・複数購入してくれない
問題解決するためには?
なので、こんな順番でやる。
①問題の原因を仮説ベースでできるだけ多く並べる
②その問題の原因の確からしさを検証する
③それぞれの原因を解決する優先度をつける
①問題の原因をできるだけ多く並べる
原因になりそうな仮説をとにかく出す。このタイミングではあってようがあってなかろうがどっちでもいい。なるべくいろんな仮説を出す。
②その問題の原因の確からしさを検証する
仮説で出した問題の原因が、本当に問題に寄与しているのか把握する。
③それぞれの原因を解決する優先度をつける
それぞれの原因を解決する優先度をつける。
全部はいっきに解決できない。課題を解決したときのビジネスへのインパクトで考える。
よくある問題解決の失敗例
あるあるの奴。
①問題をそのまま解決しようとする
NG:問題の裏返しをしようとする
例)売上が上がらないから、売上を上げるべきだ
WHY:具体的な方法が生まれない
②原因を考えず、いきなり解決策を考えようとする
NG:解決策から考える
例)記事の本数を増やせばいいはずだ
WHY:解決策にどんなに時間を使ったとしても、解くべきではない課題だと成果は出ない。
③原因の仮説量が少なく、本当の原因を見逃す
NG:原因の仮説が少ない
例)記事の本数を増やしさえすればいいはずだ
WHY:それ以外のよりインパクトの大きい課題があるかもしれないから
④原因の仮説に対する裏付けが少なく、原因の確からしさが測定できない
NG:原因の仮説に対する裏付けが少ない
例)記事の本数を増やしさえすればいいはずだ。根拠は特にないけどね。
WHY:本当に記事の本数を増やせば売上が上がるか根拠がない
実例)
SEOメディアを運営しているうちの会社の事例。
売上が上がらないから、記事をリライトしてほしいと依頼した記事。
当初は、「過去に数十件売上が発生していたけど、現在数件しか発生していないので、リライトしたらCVが発生するのではないか」という仮説を出してくれた。
「過去に数十件発生していた」という目標と、「現状数件しか発生していない」というギャップを発見はできているので、「問題」の特定まではできている。
それに対して、「商材の訴求を強化することでCVRを上げれば売上が上がるのではないか?」という仮説を出してくれた。でもこれだとちょっと弱い。もっと仮説がありえるはず。
〇ポイント
・課題の比較検討がない
・課題の裏付けがない
まず、「発生件数が減った」という問題に対して、その原因を大きく分けると、
①見る人が減った=IMP減少
②申し込む人が減った=CVR減少
がある。そしてそれぞれに、より深い原因の仮説があり得る。
例えば、検索順位が下がっていて、IMPが大幅に下がっているのであれば、検索順位を上げるためのリライト施策をすべきだし、逆に検索順位が一定なのであれば、検索順位を上げるリライトをしても効果は少ない。
なので課題の質としては、かなり低い。(課題の質は、解決したときのビジネスのインパクト)
それを確かめるために、過去の検索順位、現在の検索順位、またアクセス数を比較すれば、その仮説は検証できるはず。
検索Volの総量が減るという仮説は、ありえるとしたら社会的なトレンドの可能性。例えば、転職なら新年度の検索ボリュームが増えるなど、季節性のあるキーワードなら、この可能性はある。または、その市場の認知増加などによっても起こりえる。今回の場合だと、かなりレガシーな産業のクエリなので、その可能性は低い。なので仮説としては確からしくない。
内部リンクからのクリック数。これは過去記事をいろいろと内部リンク設計を変えているので、可能性は十分ある。Google Analyticsで検証してもよさそう。
CVRの部門。
リライトで商材が変わって下がっているかもしれない。これはCVRが下がった時の記事の変化を見れば判断できるはず。
広告主側のLPの変化。
これも十分可能性がある。が、自分たちではどうしようもない。
それぞれの原因仮説に対して、実際の数値を見て、ボトルネックを探す。確からしい数値が出たら、他の原因と比較して、最も解決したときのインパクトの高い課題を洗い出すのがよい。
最後に
これは上司に言われる前に自分で考えて、自分から提案できるのが、初めて仕事になる。(上司に言われてやっているうちは、「作業」)
だから上司の指示よりももっといい指示ができるくらい、ビジネスのことを考えて仕事すると、成果を出せるようになっていく。