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【#オフィス紹介】第3話. 新オフィス企画書、解禁。

この記事はシリーズ続編になります。ぜひ第1話よりご覧ください。

■前回までのあらすじ

2020年1月某日、新しいオフィス「渋谷ファーストタワー」への移転を任せられた僕。
はじめての類の業務ながらも、周りのメンバーの絶大な助けがあり、プロジェクトは順調に進んでいた。

そんなある日、コロナウイルスが猛威を振るった。
そして4月にはメンバーの健康を第一に、ほぼ全員が在宅に移行したのである。

在宅が中心となる中で、オフィスはどのような存在であるべきか?
僕らは、様々な議論を経て、一つの答えを出した。

■主な登場人物

宮園 康太(ミヤゾノ コウタ)
この話の主人公。いわゆる中間管理職。音楽と旅行と勉強を愛する少数派。在宅快適ですよ、といいながら本当は寂しくて出社したい。頼られると照れてなんでもやってしまう穏健派の何でも屋。


【目次】

  • 企画書
  • オフィス活用のポイント
  • 新しい働き方
  • コンセプトと特徴
  • 在宅で感じたこと
  • 次回予告

企画書

なぜそういう方針としたのか、背景からツラツラと書いていたら、編集長(年下の女子)に「早く結果を見せろ」と怒られたので、さっそく企画書を出そう!

オフィス活用のポイント

ここからは企画書を読んでいただければと思いつつ、せっかくなので補足していきたい。

僕たちはすでにリモートワークが中心となっているため、ここで生じている課題を大きく4つに分け、これらに対してオフィスを活用することにした。

コンセプトと特徴

オフィスは7Fと6Fの二つのフロアを借りているのだが、特に攻めちゃったな・・と半分ドキドキしている点を紹介していく。

Open & Humanity - 7F

人と人との対話を促し、オンラインにはまだない臨場感や、垣根のない情報共有や情報発信をテーマにしたフロア。
まだ知らないモノゴトとの出会いを促し、仕事に必要なインスピレーションを得ることができる。

1. 広大な空間

▼(贅沢すぎん・・・?)

「オープン」をそのまま体現したような一切壁のない広大なフロア。
高さもオープンにするため、憧れのスケルトン天井にすることにした。
他のチームの取り組みや会話すべてが、新しい会話やサービスのきっかけになるかもしれない。
端から端まで見渡すことができ、どんな人がいて、何が行われているのかが一目でわかるような空間を作ることとした。立ち上がって知り合いを探す、そんなホーム感も出せるかもしれない。
もちろん、コロナ禍の中で密を避ける意味もある。

2. 情報発信・共有スペース

▼(大きく出たな、感)

フロア内にイベントやセミナーができるスペースを設けた。本部の情報発信や、セミナー等によるナレッジ共有、違うチームの人ともつながる機会ができることを期待している。チーム内でのミーティングにも利用可能。
フロアの一区画で扉は設けないため、通りすがりの人でも内容を聞けたり参加できたりする狙いをもたせている。

3. 使い方に遊びのある家具

▼(きっと、面白い使い方が出てくるんだろうなぁ・・)

一見すると、これ何に使うの?どう使うの?という意見の出そうな家具を製作。
座ったり、置いたり、動かしたり、集めたり、組み合わせたり。
自由な発想を促すために、考える余白というか、遊び心をあえて残した家具たち。
きっと、面白い使い方が出てくるんだろうなあ・・・。

4. アーティストの方々とのコラボレーション

▼クリエイティブを刺激する仕掛けをご提案をいただいた

これは、Shhh inc.の重松さんにご提案をいただくまでは全く思いつかなかった。
インスピレーションや枠外からの刺激をもらうための「本」「音楽」「アート」を仕掛けだ。

「本」は、書いた人の人生が、先人の知恵が、読むだけで共有できる優れたツールだと思う。
そんな「本」について、今、第一線で活躍しているクリエイターやアーティストの方が影響を受けた本を、トランスコスモスの社員のために、特別にセレクトしてもらうことにした。 蔦屋書店をイメージしてもらうとわかりやすいと思う。

「音楽」は、人の気持ちに寄り添い、その時の感情をプラスにもマイナスに増幅してくれる不思議なツールだと思う。
そんな「音楽」についても、その道のプロフェッショナルである著名なアーティストの方々に、DI事業本部の仕事をご理解いただいたうえで、仕事のお供におすすめの音楽を特別にセレクトしてもらうことにした。
プレイリストはSpotify上で公開され、在宅の人も、オフィスで働いている人も「同じ音楽を聞く」という、新しいつながり方の提案にもなっている。
またオープンなフロアでも会話が弾むよう、「気持ちよさ」「楽しさ」「さわやかさ」「透明感」をキーワードに、オリジナルのBGMも著名なコンポーザーの方に作成していただくことにした。

「アート」は、一目見ただけで、その全体像から一気に脳に刺激が流れ込む強力なツールだと思う。
そんな「アート」についても、気鋭のイラストレーターの方々に、独自の感性そのまま、ウォールプリントとしてぶつけていただくことにした。
きっと良い意味で、これまでの少し大人しい社内の雰囲気を壊してくれそうだ・・・!
(映えスポットにもなるかもしれない!)

正直、こんなクリエイティブに富んだ企画はうちの会社には・・・と「違和感」でしかなく、最初は見送りにしようかと思った。
しかし、所さんがずっと前から「変化」の重要性を連呼しているなぁと思い出し、あえてこの「違和感」を採用することにした。

5. 利便性を考慮した会議室

7Fはオープンと言いながら、さすがにクローズドな環境で話したいときもあるだろう、ということで会議室、応接室も準備。
もちろん、ディスプレイやホワイトボード、在宅しているメンバーとの会議もあるので、ウェブカメラやマイクも完備。
※室内には飛沫感染防止のアクリル板を設置

Production & Performance - 6F

基本的に在宅がメインとなった僕たちの働き方では、オフィスに作業場は必須ではない。
一方で、メンバーが出社した際には、その場で個人やチームで作業したほうが早いこともあるだろう。
そこで6Fは作業場として、個人のパフォーマンスが最大限出せるように家具を選んだ。

6. 集中力を高める快適なワークスペース

快適性を求めた家具

在宅で机や椅子を買おうとすると、オフィスの椅子がどれだけ性能が優れていたのか、気づかれた方も多いのではないだろうか。
ひじ掛けがつき、リクライニングがあり、腰のサポートがあり、ヘッドレストもある。そんな至れり尽くせりの椅子は、個人ではなかなか買うことができない。
ファーストタワーでは、職業柄ながく椅子に座るため、健康面でも集中力の面でも、快適にパフォーマンスが出せる椅子や机を全席新調した。
この環境で仕事ができる、それだけで出社する価値がありそうだ。
もちろん、各席の間には飛沫防止のためのアクリル板も設置している。

昇降デスク

家具に対する、所さんの唯一のオーダーがこれだった笑。
健康面でも、ランチ後の眠気防止の意味でも、立って仕事をするというのは一定の人気があるようで、昇降デスクを導入した。
昇降デスクは1人あたりの机の幅もさらに広く、目の前に高いパーティションもあるため、作業に没頭する、いわばゾーン状態で仕事ができるエリアとした。
またこのエリアだけは少し照度を落とし、より目の前のものに集中できるようになっている。

ミーティングスペース

7Fが情報発信やコミュニケーションを中心としたスペースとしつつも、ちょっとした打ち合わせなどは階を移動するのが面倒だ。
そこで、窓際には全部で10個の小さな打ち合わせスペースを設けた。
実際に業務スペース脇の4人掛け程度の小さな打ち合わせスペースは、歴代のオフィスの中でもよく使われている場所だ。

このほか、フロア全体で落ち着いて作業に没頭できるよう、黒を中心に木やアイロンの素材で統一し、シンプルな形状の家具が一定のリズムを作りながらも、1つ1つの素材にこだわった。

7. 眺望最高

▼(高所恐怖症の方は窓には寄れないかも・・・)

最後に、これは企画ではなく立地の話だが、ファーストタワーは渋谷の駅から表参道側に上っていくため、6Fからでも非常に眺望が良い。窓も足元から天井まであり、開放感は抜群だ!
この景色の中で仕事ができるのは最高に気持ちがよさそうだ。

在宅で感じたこと

いかがでしたでしょうか?

これは人によって違うだろうけれど、個人的には在宅は生産的だった。
僕は打ち合わせが多いが、それと同じくらい、自分でアウトプットする仕事も多い。

在宅であれば、すごく乗っているときに誰かの呼び声で中断することもないし、気分が乗らないときはベッドでだらーんと休憩したり、気分転換に場所を変えたり、自分のペースで仕事ができることはプラスだ。
そもそも自分の性格的な話でいうと、人に合わせるのがあまり得意でない笑。

在宅によってコミュニケーションが・・と言うことは分かるが、慣れればきっと問題なくなると思う。

そう、オフィスがなく在宅だけだったとしても、僕らのほとんどの仕事はきっとできるのだ。

では、オフィスへの出社は必要ないのか?
そんな0-100に近い自問自答の果て、至極シンプルな思いに至った。

でも、オフィスがあれば、もっと組織を良い状態にすることができるのではないか?

当たり前じゃん!と思うかもしれないが、僕のなかでは、これが新しいオフィスの位置づけを定義するきっかけとなった。

特に「ホーム」感は大事なのではと思っている。
オンラインは便利だが、まさに足場のない感覚というか、どことなくフワフワしていて、自分がいる場所(これまでの言われ方でいうと帰属意識)が分かりづらくなる。
そんな時に、あそこに行けば誰かに会える、何か情報が手に入る、という「安心」。
その「安心」は新たな人を呼び、「賑わい」を生み、またさらに新しい人を呼び込む。

このファーストタワーは、DI事業本部の「ホーム」として存在させられればと考えている。

次回予告:11月1日、渋谷を望む丘に堂々竣工

お待たせしました!

次回はついに完成したオフィスをご覧いただくことになると思う。

読者の皆さまに大事なことを言っていなかったが、僕らのファーストタワーは2020年の「11月1日」に開所する。

そしてこの原稿を書いているのが10月27日。

いま、最後の大詰めで、引っ越し作業も相まってバッタバタだ!!

次回はオープン後に、出来上がった様子をレポートすることになるだろう。

他の業務もあるし、いろいろな締め切りにも追われている。

正直、泣きそうだ。

でも、大丈夫!

止まない雨は・・・ない!

次回、第4話:渋谷を望む丘に堂々竣工!ようこそ、私たちのホームへ!

乞うご期待!


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