Interview #5 ゆる(東京大学経済学部3年 休学中)
Interviewer いけちゃん
秋田大学医学部に通いながらコエルワでインターン中。まなび場に参加してくれたみなさんにインタビューしていきます!
大学では経済を学んでいるゆるに、まなび場に関する6の質問を聞いてみました!現在は休学しながら他にも教育系の活動に参加しているゆるの声をお聞きください\(^o^)/
ゆるにとってまなび場とは?
-ゆる、よろしくお願いします!まず始めに、ゆるにとってまなび場はどんな場所?
過去と未来が繋がる場所かな。
-なるほど。それってどういう意味?
簡単に言うと自分や生徒がこれまで経てきた過去やこれから過ごしていく未来に思いを巡らせることができる場所、という感じかな。
-思いを巡らせる?
うん。過去に遡って考えたり未来を想像したりする、と言ってもいいかもしれない。例えば、生徒に「自分」というものを伝えようと考えたときに、過去に遡って自分が大切にしていたことや好きだったものに思いを巡らせたりしたんだよね。あるいは生徒と関係性をつくっていった先にその生徒の考えていることや特徴が見えてきて、この生徒はこんなふうに未来を過ごしてほしいなって考えたり。あとは自分の未来も想像したりしたんだよね。
そういう意味で、過去と未来の2つの時間が入り混じって思いを巡らせられる空間だなって思った。
-なるほど。「思いを巡らせる」っていうのは、日常や暮らしの中にあるまなびをつくっていくまなび場らしい表現だね。
なぜまなび場へ?
-ゆるはなんでまなび場に参加しようと思ったの?
正直に言えば、北海道に行けるからっていうのが本音。(笑)
でも高校生の時から教育というものになんとなく課題感を感じていて、教育系の活動をしていたんだよね。それでその延長線でこの企画に興味が出てきて、参加をしてみた感じかな。
-なるほど。高校の延長線なんだね。ゆるにとってのその当時の教育の課題感って?
その当時は、子どもたちが同じ環境にいても「気づかぬうちに選択肢が狭まっている・機会差ができてしまっていること」に対して課題感を持っていたんだよね。例えば同じ環境にいるけど、「大学に進学する自分」と「高校で不登校になってしまった友人」を見てみたときに、強く思っていたのかもなあ。
-たしかに、その選択肢とか見ている世界を拡げていくのは、まさにまなび場で行われていることだもんね。
2022年夏上士幌町にて。ゆる(左)が、高校生の進路相談に。
まなび場で印象的だった体験は?
-そんなゆるの中で、まなび場で印象的だった体験はある?
そうだね。目の前の生徒がいたときに、「その子にとっては自分がどう接するのが大切なんだろう?」っていうのをじっくり考えられたことかな。
-なるほど。例えば?
ある女の子の生徒がいたんだけど、最初しばらく自分から質問したり自分の話をするだけでその子から何かを質問されたりというのがなかったんだよね。だから自分の方からもっとその子に対して何かしていった方がいいのかな?って考えていたんだよ。でもあるとき自分が持っていた本を紹介して渡したら、次の日までに少し読んできてくれて。そしたら、「どこが面白かったんですか?」とか「どういうふうに面白かったんですか?」って尋ねてくれたり、「自分はここが面白かった」っていうのも話してくれた。
-本がきっかけでその生徒に対して気づきがあったんだ?
そうそう。その子は自分ひとりでもいろんなスタッフに質問ができたり自分の考えていることを話せたりして、「自分で学びをキャッチできるんじゃないか?」って思ったんだよね。だから自分が何かするんじゃなくて、その生徒を気にはかけているけど「見守る」という選択肢もあるかもしれないなって思って実際にそうしたんだよ。それを考える過程は結構大変だったけど、じっくり考えることができて良かったな。
-なるほど。その考える過程がゆるにとって良い体験になったんだね。
2022年、上士幌町にて。ゆるが東大に入るまでのことや、いつもやっていることについて話しているようす。
まなび場で何を得た?
ーゆるがまなび場を通して得たものってある?
うん、大きく2つなんだけど、「妥協のラインが上がったこと」と「自分への理解が深まったこと」かな。
ー妥協のラインが上がった?
そう。まなび場で生徒や自分のことをたくさん考えるときに、自分ひとりだったら「こんなもんでいいかな...」と思うところを「もっと考えよう!」と思えたんだよね。それは社会人の方も含めた一緒に本気で考える仲間の存在が大きくて、妥協のラインをぐっと引き上げてもらった感じがする。
ーそうか、では自分への理解の方は?
そうだね。総じて自分への理解が進んだんだよね。日頃なんとなく感じていた自分の特性を、より明確にできたと思うな。
例えば、自分だったら「相手の思考のつながりを読み取ること」とか「自分の気持ちを丁寧に言語化すること」が得意だ、って明確になった。それによって日々自分が集中すべきところがわかってきた気がするんよね。
まなび場での経験が、どう生活に活きている?
ーなるほどなあ。その体験や得たものが、自分の日常生活に活きてるなって思うことはある?
うん、すごくある!個人的には何より、大学生になって「頑張りたくない、あるいは少し頑張るのに疲れていた自分」のエンジンを再びかけてくれた時間だったかな。
ーそうか、エンジンがかかってきたんだ!他の活動とかにも参加したりしているの?
うん、いろいろ参加してる
今は教育系のNPO法人を友人としたり、香川県でスタートアップのインターンをしたり、まなび場でもらった「自分らしさとは?」という問いを持って、人生を模索してるところ!
まなび場でまた生徒や仲間に会えた時に、成長した自分を見てもらえるように頑張ってるよ。
ーそうか、まなび場を機にゆるの世界も広がっていっているんだね。
どんな人にすすめたい?
ーでは最後に、どんな人にまなび場をすすめたい?
具体的に、「こういう人」とは言い切れないんだけど、自分もそうだったように少しでも面白そうと思った人はぜひ参加してほしいかな!
ーなるほど!ゆる、ありがとう!
Interviewer いけちゃんより
まなび場を通して得られるものの中で「コミュニケーション能力」や「考える力」といったようなわかりやすい言葉で表せられるものもある一方で、少しわかりにくい、けれども「日常の自分」と密接につながる「何か」が得られるのではないかなとゆるの言葉を聞きながら思いました。
また、まなび場を機にたくさんのチャレンジをして自分の世界を広げていっているゆるの姿がとても素敵だなと感じました!
改めてゆる、インタビューありがとう!エンジンがかかってきたゆる、またまなび場で会えたらと思います!