都内生活の必須アイテム
職場も自宅も都内に引っ越して何年か経ち、田舎者のクセにすっかり東京にかぶれています。
都内の生活を知らなかった頃は「タクシーなんて贅沢だ!」と思っていましたが、今ではなくてはならないアイテムになっています。
とある目的地に行くのに節約ルートだと、駅まで10分歩いて、ひと駅地下鉄に乗り、そこからまた10分歩く。料金は200円弱。
片や贅沢ルートだと、タクシーで10分。1,000円。
そしてついついタクシーのヘビーユーザーに。
そんな私が先日出会った、印象的な運転手さんのお話を今日はしたいと思います。
目的地の伝え方
東京生活の長い人は違和感を覚えないでしょうが、そうでない人はきっと始めは戸惑うと思います。
タクシーに乗り込んだ際の客と運転手の会話はこうです。
客:〇〇までお願いします。
運:ご指定のルートはありますか?
客:この時間、●●通り混みますよね。□□通りから△△通りを通ってください。
運:かしこまりました。
1分1秒を大事に生きるビジネスパーソンと、それにプロ意識で応えるタクシー運転手。
そこからこのようなオーダー方式が生まれたんでしょうね。
ルートを指定してもらうことでクレームにも繋がりにくくなるでしょうし。
私の場合、都内の地理にはあまり詳しくないし、餅は餅屋だろうから普段は目的地だけ伝えて後はお任せです。
ただ、自宅に帰る時だけは近くにわかりやすい目印がないので、ルートを細かくお伝えしています。
個性的な運転手さん
この間も出張帰りに新幹線で東京駅に着き、そこからタクシーに乗りました。
いつものように
「〇〇通り経由で□□の交差点まで行ってください。そこからまた近くなったら言いますね。」
とオーダーし、自宅に向かいました。
しばらくすると運転手さんが
「お客さん、何故〇〇通りを指定したんですか?」
と唐突に聞いてきました。
少しぶっきらぼうな話し方だったので、最初、え、怒られてる?!と少し身構えました。
「いや、特に深い理由はないのですが」
と答え、恐る恐る質問の意図を尋ねてみると、丁寧に説明してくれました。
運転手さんのお話はこうです。
私の自宅まで帰るには2つのルートがある。
私の指定したAルートと他の大通りを通るBルート。
AルートはBルートより△△m距離が長いが、信号はBルートの方が2つ多い。
私と同じような人でBルートを指定する人が多いのだが、本当はAルートの方が早い。
「お客さん、あんた正解だよ。もしかしてプロかい?」
ということを言いたかったようです。
何も深く考えずにぼぉっとタクシーに乗っていたところを、何故かホメられて気持ちよくお家に帰りましたとさ。
また会いたいな…
その運転手さん、ほんと不愛想で怖そうだったのですが、説明が理路整然としていてなんだかギャップ萌えでした。
怖い先生にたまにホメられるとめちゃめちゃうれしい、みたいなアレです。
何よりお仕事に真摯に向き合い、少しでも早くお客様を目的地に安全に送り届けたい、というようなプロ意識を持ってらっしゃるんだろうなと想像することが出来ました。
また会った時は「ひさしぶりですね!」と声をかけてみます。
顔は全然忘れてしまいましたが…笑