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社員インタビュー #4

訪問看護ステーションうらにわ 作業療法士 中村玲子

作業療法とは笑顔を増やすこと

高校生の時に友人が交通事故に遭ってしまい、それがきっかけでリハビリ職に就くことを目指しました。広島市内の病院で20年ほど作業療法士として勤め、入院における回復期や療養病床、通所や訪問の在宅などさまざまな部署で主に高齢の方への作業療法を提供してきました。しかし、入院して体調が良くなっても退院後の生活において、できることややりたいことがわずかだという人が多くいることを知りました。

そのようなことから、特に作業療法士は病院よりももっと地域の中に入って行った方がいいのではと感じていました。病院へ行くほどではないけれど、がまんしてあきらめて生活している人に対して作業療法士が関わり、少しでも「できた!」「楽しい!」を感じられる人が増えるような地域社会がつくれたらと思っていました。

3Dプリンターを使って、私たちにはできることがある

一人で地域の中に入っていくのはむずかしいので、作業療法士の仲間を誘い、小さい単位での活動ができないかと考えていた頃、元気で自分らしく生きられる地域を目指すプロジェクトが、ちょうど通勤範囲の久比で始まることになったため、N&Cへの参加を決めました。私はここで、住民それぞれに合う環境やサービスを整えることに尽力したいと強く思いました。

そして現在、3Dプリンターを使った自助具作りの事業に取り組んでいます。工房を構え、生活に役立つ道具を作るスキルを仲間と共に高め、対象者が「楽に、便利に、自分でできる」ことを増やすためのお手伝いをします。この事業によって作業療法士が、対象者の「生活」を見る目をレベルアップさせることは、仕事へのやりがいに必ずつながると信じています。対象者も関わる側もいきいきと生きることは、社会全体にとって大きな価値です。

ひとまわりして元に帰り、それを繰り返す

この工房に関わる人の中で交流が生まれ、「ここに来ると元気になる」と笑顔で言える人が増えることを望んでいます。私は作業療法士の仕事が好きだし、自分の人生の最期まで何らかの形で関わり続けられたらと考えています。地域で仕事をするには、さまざまな知識や技術が必要です。その時、一番大切な意欲を持ち続けながら学んでいきたいし、その結果として誰かが喜んでくれたら嬉しいのです。

自然はほったらかしではうまく循環せず、必要な手を加えることで持続できます。自然環境と関わりながら、それらを楽しみながら守っていく生活スタイルが好きで、家の庭や実家の畑の草刈りなど手入れをしたり、少しだけ野菜や花を植えたりして世話をしています。昔の人や年長者の知恵や生き方を学び、それを取り入れ、経験や学びを次の世代に伝えていくことが大切で、それが人にとって良い循環のかたちなのだと考えます。

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