こんにちは、渡邊龍一です。前回のN1分析に続き、今回はNazunaのマーケティング戦略における認知・コンバージョン・満足度の向上についてお話しします。
マーケティングにおいて、認知・コンバージョン・満足度の3要素は相互に関連し合い、全体としてバランス良く成長させることが成功への鍵と考えています。今回は、この3つの要素をどのように向上させていくか、Nazunaの実践例を交えながらお伝えします。
認知:SNSでの効果的なアプローチ
現代のマーケティングでは、SNSを活用した認知の拡大が不可欠です。Nazunaでは、ターゲット層に合わせたプラットフォームの選定と、魅力的なハッシュタグやキーワードの活用を戦略的に行っています。これにより、潜在顧客へのアプローチを最大化し、Nazunaの魅力を幅広く発信しています。
コンバージョン:予約に繋がる導線作り
コンバージョン率を高めるためには、公式サイトやSNS上でのコンテンツの充実が重要です。Nazunaでは、魅力的な写真や動画、詳細の情報、お客様の声を効果的に配置し、直感的かつスムーズな予約導線を構築しています。
その成果として、SNSからの予約流入が約38%という高い数値を記録しています。
2024年 「Nazuna 京都 椿通」記帳カードより
また、Nazunaの施設は多くのお客様から高い評価を得ており、Agodaクチコミアワード2024では、「Nazuna 京都 椿通」「Nazuna 京都 御所」「Nazuna 京都 二条城」の3施設が受賞しました。さらに、トリップアドバイザーのランキングでは、「Nazuna 京都 御所」が京都で2位、「Nazuna 京都 二条城」が3位に選ばれています。こうした評価が、新規顧客の信頼獲得に大きく寄与しています。
Agodaクチコミアワード2024 受賞の3施設
満足度:期待を超える体験の提供
Nazunaでは、単に顧客の期待に応えるだけでなく、それを超える体験の提供を目指しています。その一環として、「Nazuna 京都 椿通」のフリーフロースペースを全面リニューアルしました。この空間は、京都らしい風景や歴史、季節感を体感できる設計となっており、訪れる意義を感じていただける場所を目指しています。
【リニューアル前】「Nazuna 京都 椿通」フリーフロースペース
デザインは、「ラグジュアリーな京都体験」をテーマに、秋の美しさを表現した造花や京町家の古材を活用して、伝統と現代が融合する空間を実現。新たに導入したウェルカムドリンクは、見た目にも楽しめる工夫が施されています。
今回のリニューアルにより、「空間そのものを楽しむ」体験を提供し、お客様とスタッフのコミュニケーション機会の創出し、リピーターの獲得や口コミによる新規顧客獲得を目指しています。詳細はこちらの記事をご覧ください。
【リニューアル後】「Nazuna 京都 椿通」フリーフロースペース
A/Bテスト:最適解の追求
マーケティング戦略は、一度立てたら終わりではありません。常に市場や顧客ニーズの変化に対応しながら、継続的に改善していくことが重要です。そこでNazunaでは、A/Bテストを活用し、異なる施策の効果を比較・検証しながら、より効果的なマーケティング戦略を構築しています。
多くの業者様とお付き合いさせていただく中で、ここまで新しいことに果敢に挑戦するホテルは珍しいとよく言われます。
宿泊業界は、新しい試みを推進する力が非常に弱い。高い稼働率、単価が取れている時には、新しいことをする必要はないだろうと言い、売り上げが低迷している時には、それは売上に直接影響するのかと言います。
その結果、いつだって挑戦が難しい環境にあるのが宿泊業界です。そのため何が最適解を見出すA/Bテストもなかなか出来ないのです。
Nazunaの行動指針に【challenge&commit】というものがあります。「まずやってみる」
しかし、ただ挑戦するのではなく、しっかりとやり切ることも大事です。挑戦を恐れずA/Bテストを実施し、常に最適解を追求し続けています。
もちろん失敗もあります。ですが、その失敗から得られる経験こそが成長に繋がるのです。ただし、同じ失敗を繰り返すことはNGです。意味のない失敗に価値はないからです。私たちは、そうした経験を糧にしながら、これからも成長を続け、お客様により良い体験を提供していきます。