なにをやっているのか
保有する技術
■2社の大学発ベンチャーを立ち上げ、うち1社は売却
AIやIT分野では珍しくない大学発ベンチャーですが、化学・素材系分野でベンチャーを立ち上げるのは、事業性見積の難しさや投資額の大きさがネックとなって難しいのが現状です。
物理・化学系バックグラウンドをお持ちの方がご自身の研究でベンチャーを立ち上げようと考えても、どこから手をつけていいかわからないことが多いのではないのでしょうか。
竹谷研究室では化学・素材系分野の研究室ではありますが、すでに2社のベンチャー立ち上げ実績があり、そのうち1社は事業性を評価されてメーカーに売却されています。
■有機半導体を「実装」できるチーム
有機半導体は、あらゆる電子デバイスを「薄く、軽く、柔らかく」できる基礎技術として、たとえばウェアラブルデバイスをよりシームレスにするなどの将来性で注目されています。
化学・素材系分野の「研究」に限れば、この有機半導体を取り扱う研究室は数多くあり、こうした研究室は基礎材料の合成や、その物性の向上に対する優れた知識やノウハウを持ちます。一方で竹谷研究室はこれだけにとどまらず、デバイスを作り、なおかつその事業性の向上を視野に入れた研究も行っています。
(一般的に大学の研究室では、事業性向上などの役割は企業が持つものと考えられています)
竹谷研究室の素材に関する研究力とデバイス製作力は、日本だけでなく国際学会でもその実績が認められており、事業・商品を作ればそれに国際的な競争力を持たせられる素地があります。
■今後の展開
我々はこれらの実績で満足することなく、今後も3社目、4社目を立ち上げていこうとしています。
このような経験と知見、そしてマインドとカルチャーが揃った竹谷研究室は、化学・素材系分野はもちろん、デバイス製作など長期的な視野と構えが必要な事業を立ち上げ・推進していきたい人を歓迎しています。
なぜやるのか
材料、デバイス、社会変革
目指す世界観(一例:法人立ち上げ準備中)
■物質・材料のイノベーションに挑戦する
スマホアプリやITシステムの進化は非常に便利であり、今や世界中のほとんどの人がこれなしでは生きられなくなっていますが、人類史上、人間の生活を根本から変えるインパクトは、「材料」のイノベーションから派生してきました。アプリやITシステムも、例えばシリコン半導体の発見やその産業発展の上に成り立っています。
理系の職業に身を置いている方、あるいはかつて理系の研究に携わっていた方は、このように考えていないでしょうか?
・世の中を大きく変えたい
・技術が持つ、社会課題の根本的解決力を信じている
竹谷研究室は、論文雑誌「Nature」に載るような基礎研究から、前述のベンチャー立ち上げまで、つまり、ミクロのイノベーションから事業イノベーションまで手広く手がけています。
理系の皆さんが持つ「世の中を大きく変えたい」などの思いを「研究」に入れ込み、さらに「研究」の枠にとどまらずに「実装」「事業化」していくことに挑戦し続けています。
■あらゆるデバイスの低次元化により、まだ見ぬ世界を創り出す
「薄くて柔らかいからウェアラブルデバイス」などの将来像、魅力的ではあり具体性もありますが、どこでも聞く話で少し物足りないと思うことはありませんか。竹谷研究室では、物理・化学・電気などの知識を駆使して、誰もまだ想像できていない自由な将来像を描くことも可能です。
いまシリコンやプリント基板で作られている硬くて分厚いデバイスを、有機半導体に置き換えることができれば、スマホ、PC、ディスプレイ、果ては太陽電池やバッテリーまでが信じられないほど薄く軽くなります。
それによって、
・ディスプレイ:重量面で諦めていた超大型ディスプレイが街中に設置される
・PC・タブレット:ビジネスマンのカバンの重量が軽減される
・軽さから「浮かべる」が可能になり、空中や海上を活用したディスプレイ運用や発電
などの可能性があります。
どうやっているのか
社会連携講座による技術の事業化
■物理・化学・電気にまたがるチーム構成
Natureからベンチャーまでカバーするには、様々な分野の基礎研究を統合し、実装し、事業化していくプロセスが必要になります。竹谷研究室は物理・化学・電気など複数分野の研究者が所属しており、このことが、材料物性や有機合成に閉じてしまう他研究室とは一味違う成果を生み出しています。
■ゼロからの発想と長期的な構想・計画を受け入れる文化
このページを読まれている方には、大企業で新規事業の立ち上げに携わったことのある方もいらっしゃるかもしれません。長く続いている企業は既存事業をベースに運用されているため、新規事業の構想・計画の時間感覚も既存事業に寄せて非常にタイトになりがちです。
また、企業(メーカー)は非常に高価な資産(設備・人)を持っており、これが大きなメリットである一方で、新規事業の企画・運営においては制約となることも多くあります。例えば新規事業なのに、斜陽産業の超大型生産設備を使うことが求められるなど、ご経験はないでしょうか。
竹谷研究室は、大学研究室としては大きな部類に入りますので、研究や試作に使える装置は多く持っておりますが、メーカーほど重い生産設備は持ち合わせておらず、常にゼロからのスタートで物事を考えることができます。メンバーは皆、大学ならではの長期視点で課題解決にあたっていますので、本当に必要な技術は何か?など気兼ねなく問いかけ、議論することができます。
■社会連携講座を介し、産学連携しながらの商品開発・事業開発
大手の不動産会社や物流会社と組んだ「社会連携講座」を開講しており、ユーザーサイドに立てる企業の方に気軽にヒアリングしたり、共同開発相手となり得る企業を紹介してもらったり、実証実験場所を提供していただくことができます。
研究者の主要な仕事は学術論文の執筆であり、一般的な大学研究室の所属メンバーは論文を書くことが必須となりますが、竹谷研究室はこの「社会連携講座」への寄与も一つの研究活動とみなしているため、大学研究室に所属しながら企業へのヒアリングや共同開発の実行・運営を担っていただくことが可能です。
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