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顧客やグループ企業を巻きこみながら、イノベーターとして社会を変える。

ソリューション営業
武田 岳

青山学院大学 社会情報学部 社会情報学科を卒業後、2015年4月にソフトバンクに新卒入社。法人向けSaaSサービスの開発を手掛けた後、社内ジョブポスティング制度を活用して、2019年7月にJCVにジョイン。セールス部門で大手企業を担当しながら、テクノロジーの知見を活かして新製品の開発にも従事している。


「画像認識AIの先進性」と「会社の立ち上げ」に惹かれ、ソフトバンクから出向

私が在籍していた青山学院大学社会情報学部では、ソフトバンクと提携してITの実証実験を進めていて、学部生全員にiPhoneが配布されていました。そのときからソフトバンクに対して「テクノロジーで世の中を変える会社」というイメージがあり、インターンシップに参加してそのままエンジニアとして入社したのです。入社後は法人向けSaaSのサービスを開発。具体的には、iPad等のタブレット/スマートフォン向けの電子カタログアプリを担当して、開発、プリセールス、インフラまで何でもこなしました。大手航空会社様を担当し、機内で乗務員様がマニュアルを閲覧する用途でご利用頂いていましたが、日々の乗務に欠かせないツールとして貢献できていたことが嬉しかったのを覚えています。

ソフトバンクに入社して5年目になる際に、自分のキャリアを考える機会がありました。そこで社内ジョブポスティング制度を活用して異動(出向)したのがJCVです。ソフトバンクグループの自由な風土が自分の肌に合っているので、グループ会社でのネクストキャリアを探していたところ、「画像認識AIの先進性」と「会社の立ち上げのタイミング」に惹かれて入社を決断しました。


コロナ禍でリリースされた製品が、大きな転機になった

JCVにジョインしたのは、設立間もないタイミングの2019年7月です。入社後すぐに技術提携先のSenseTime社の上海拠点を訪問しました。現地でのAI関連の大規模カンファレンスに参加し、SenseTime社のショールームを訪れたのですが、そこで衝撃を受けました。中国の画像認識の技術レベルが非常に高いだけでなく、社会実装も日本に比べてはるか先を進んでいる。まさに未来が目の前にドーン!と現れた感覚でした。この技術を日本の市場に広げるのが自分の使命だと、胸が熱くなったのを覚えています。

日本に帰国した後は、ビルの入退館を顔認証で行う「SensePass」という製品のセールスを主に担当していました。そして、2020年3月。新型コロナウイルスの感染拡大が、大きな転機になったのです。

顔認証と温度検知機能を併せ持つ、「SenseThunder-E」がそのタイミングで市場投入されたのです。SenseTime社から送られてきた製品資料を見たときに、上海での体験と同じくらいの衝撃が走りました。額の位置をAIで特定して、そこにサーモグラフィーの映像を掛け合わせる。さらに、AIが額の表面温度から体温を推定して表示する。「こんな製品がこのタイミングで世の中に出るのか!」と一心不乱に企画書を作成し、色々なお客様に提案に行きました。そして、ソフトバンクの3000名の営業スタッフにも提案書を共有。「この製品を広めるのは今しかない!」とドライブを掛けたのです。


数千台規模で、顔認証と温度検知機能を持つ機器を設置。その後、クラウドで勤怠システムと連携させた

そんなときに、ソフトバンク時代に関わりがあったあるエグゼクティブの方から連絡がありました。「小売業大手のA社が検温機を検討しているから、武田君から提案してくれないか」。すぐさま営業本部長の岡田さんと提案に行ったのですが、お客様は競合の製品も検討している状況でした。競合製品に対しては、SenseThunder-Eは性能面では高く評価頂いていたものの価格面で劣っていました。そこで日本リリース前の新製品「SenseThunder-Mini」を、実物が無い中で提案。導入製品を決定するお客様の役員会議の直前に実機を取り寄せて、会議室の入り口に数台を設置して体感してもらったのです。顔認証のスピードや検温の精度の高さを実感していただき、数千台規模の大量導入につながりました。

ただし、そこからの納品作業が大変でした(笑)。当時の緊急事態宣言が明ける、5月中旬に向けて大量の機器を納入するために、税関に問い合わせたり、イレギュラー対応で当日便を用意したり。機器に電気を供給するためのアダプターも、国内メーカーから大量に手配しました。また、当時はカスタマーサポート部門が正式に立ち上がっていなかったので、機器の設置後のお問い合わせ対応は私が全て担当に。A社の現場の皆様も戸惑うことが多いのは当然で、様々なご要望に対応させていただきました。大変な毎日でしたが、ご要望に応えきったことが、その後の信頼につながっていったのは間違いありません。

「SenseThunder-Mini」が全国の店舗に行き渡ったところで、A社の勤怠管理システムとの連携プロジェクトが動き始めました。SenseThunderは従業員の皆様の入退館時の検温に活用されているので、そのレコードとA社のシステムをクラウドで連携させようと試みたのです。但し、当時はSenseThunderのレコードをクラウドに集約するシステムはありませんでした。そこで、JCV社内のプロダクトマネージャーやエンジニアと連携しながら、クラウドシステム「SenseLink Cloud」をリリースしました。このシステムはA社に好評で、さらにJCVの自社プロダクトとして磨き込みました。その結果、他のお客様にも展開できるSaaS製品としてリリースされるまでになったのです。このように製品開発の起点になれることも、この仕事の醍醐味の一つだと思います。


イノベーターとして社会を変えるのが、JCVのセールスの仕事

最新のテクノロジーに常に触れ続けることができる。まだ市場に無いものを、誰よりも早く提案して、お客様に感動してもらえる。そして、世の中を変えることができる。この一連の変革をリードできるのが、JCVのセールスの魅力だと思っています。

「SenseThunder」に続いて、私が胸を躍らせているのは「AR(拡張現実)技術」です。中でも「デジタルツイン」を実現できるプロダクトの提案を進めています。現実の空間から取得した情報をもとに、その場にバーチャルで空間を再現するテクノロジーです。ソフトバンクの宮川社長もその有用性についてたびたび紹介しています。

SenseTime社は「SenseMars」というARプロダクトを展開していて、その技術精度がものすごく高い。カメラで認識した画像データをAIが判断して、適切なバーチャル空間を瞬時につくり出すことができます。GPSを使わないので、屋内や地下でも活用できるのが強みです。たとえば、店舗内でスマホをかざすだけで、自身の現在地を特定し目的地までナビゲーションをしたり、地下の食品売り場でキャラクターと一緒に買い物ができるような、新しい世界が生まれる可能性があります。「お店に行く」という体験が根本から変えることができるかもしれないのです。そのように、世の中の転換点となるようなプロジェクトを自ら立ち上げて推進できるのは、大きなやりがいにつながっています。

このような最先端のプロジェクトを具現化するために、ソフトバンクグループやJCV社内のスタッフと密に連携できるのも、この環境の魅力です。グループでは「画像認識テクノロジーならJCV」と認知が広がることで、協業がよりスムーズになりました。また、JCV社内では、社長やCOO、開発部の本部長と、毎日のようにディスカッションをしています。プロダクトの開発チームにも優秀な人材が多いので、市場にいち早く製品を投入できている。もちろん、SenseTime社からはワクワクするような技術が毎日のように生まれています。それらに直接触れることができ、社会への実装をお客様と進められるのが、この仕事の魅力です。

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