1
/
5

海外研修旅行in タイ

社員旅行って必要ですか?
職場の仲間と旅をする意味~内気な性格側の視点~

アルバイトから社員になったのが去年の4月。コロナ禍で中止になっていたので、うっかり忘れていたが、ウチの会社には年に一度、社員旅行があったのだ。しかも、海外。社外の友人からは「海外なんて羨ましい!」と言われるけれど、私にとっては悪夢でしかない。気心の知れない大勢の人達と連日行動を共にするなんて、考えただけで呼吸困難になりそうだ。

集団行動は苦手なんです

3年ぶりの社員旅行復活に、社内は沸き立っていた。コロナ禍入社組にとっては初めての社員旅行だ。行き先はタイ。パタヤ2泊+バンコク1泊の3泊4日の旅である。

おのおの業務の調整や家庭の都合もあるので、もちろん強制ではない。事前に意思確認アンケートが届き、「参加」「参加したいが調整が必要」「不参加」の選択肢から、ひとまず「参加したいが調整が必要」を選んで送信した。後から「スミマセン。ちょっと調整難しくて今回は不参加で」と言うつもりだったのだが、それを知ってか知らずか、部長が笑顔で先手を打ってきた。「調整付けて行ってくださいね!」。


もちろん、強制ではない。「業務は気にせず楽しんでおいで」という優しさなのだろう。善意ほど断りづらいものはない。私もそこそこ優しい人間なのだ。

かくして、総勢99名でのタイ旅行に参加する事になった。

出し物なんて勘弁してください

旅行に参加するだけでもハードルが高いのに、更なる追い打ちが!

初参加組は、初日の夜に開催されるパーティーで、挨拶という名の“出し物”をしないといけないらしい。「今時出し物なんて、昭和かよっ」と心の中で毒づいた私は、昭和50年生まれである。宴会芸的なものは大嫌いだが、それなりに場数を踏んでいる。もはや得意と言える域かもしれない。好き嫌いと得手不得手は別問題なのである。


アンチ出し物の心はいったんどこかに追いやって、チームメンバーとラインで連絡を取りながら、忙しい仕事の合間に当日の仕込みをした。気乗りしない事でも与えられたらこなせるぐらい、もう十分に大人なのである。

Youは何しにタイへ?

何せ99名の大所帯。初日と最終日の夜に行われるパーティー以外、現地での過ごし方は数種類のオプションから選べるシステムだった。私が懸念していたような、ガチガチのALL集団行動では無かったのである。とは言え、社員旅行の目的は「海外視察研修」。初日は主たる目的を果たすべく、皆と一緒に、ピンクガネーシャ像で有名な「ワット・サマーン・ラッタナーラーム」を見学し、SNS映えすると話題の「Cave Beach Club」で昼食を取り、アジアの“サグラダ・ファミリア”とも呼ばれる「サンクチュアリー オブ トゥルース」を巡り、インフィニティプールのあるホテル「Cape Dara Resort」を視察した。


その後、宿泊先の「INTERCONTINENTAL Pattaya Resort」へと移動。
夜に開催されたビーチパーティーでは、最重要ミッションを難なくこなし、出し物のチームメンバーと絆を深め、シマダグループ内で広く顔を売った。

・・・はずである。




~2日目~
都内の小さなマンションで窮屈な暮らしをしている私にとって、ビーチを臨むリゾートホテルでの滞在は夢のような時間である。これを堪能せずしてなるものかと、オプショナルツアーに出かける面々を見送り、一人、ホテルに残った。ホテル内にはレストランはもとより、SPA、ジム、プールなどの施設が揃っており、“おこもりステイ”にもってこいである。





~3日目~
朝食を終えると、一行はバスでパタヤからバンコクへ移動。「Hyatt Regency Bangkok Sukhumvit」にチェックイン後は、もちろんオプションには参加せず単独行動。この日はBTS(Bangkok Mass Transit System)を乗り継ぎ、ナショナルスタジアム駅にある「BACC(バンコク・アート&カルチャー・センター)」へ向かった。
遺跡などの観光名所も興味深いけれど、旅先ではできるだけ、そこで暮らす人々の“今”を感じられる場所に行ってみたい。 現在進行形のカルチャーに触れたいのだ。それと、疲れて帰路につく事がないよう、“癒しスポット”も外せない。
だからバンコクでも「本屋」「美術館」「カフェ」「SPA」へは絶対行こうと決めていた。そしてここBACCには、SPA以外の全てが揃っているのである。





その夜、ホテルのルーフトップバーでフェアウェルパーティーが開催された。翌朝帰国するので、これがタイ最後の夜となる。初日のパーティー以来、2日ぶりの全員集合だ。バンコクの夜景はサイコーに美しく、異国での高揚感と皆の一体感は半端無く、会場は熱気に満ちていた。なんだよ、社員旅行、予想以上に楽しいじゃないか!





そしてまたひとり。
朝まで夜の街を徘徊したのだった。



社風とは何なのか?

行事が多く、部活動も盛んで、社員を家族のように大切に想うシマダグループ。

単独行動を好み、自己主張が苦手で、社交性に欠ける私のようなタイプは、正直この会社にはあまり馴染めないと思っていた。と言うか、今でもそう思っている。

けど、まぁ、どうやら「それでも良いよ」と言う“社風”らしい。家族的と言うのは、強制された集合体ではなく、共感を持って受け入れ合う繋がりなのだろう。考え方や趣味嗜好が異なっても、時に意見がぶつかっても、なんだかんだ一緒にいる。決して、息苦しさを感じるような種類のものでは無いのだ、と思う。


タイのカフェで一人、キャロットケーキを頬張りながら、そんなことを考えていた。


シマダグループでは一緒に働く仲間を募集しています

同じタグの記事

今週のランキング

田辺 英里さんにいいねを伝えよう
田辺 英里さんや会社があなたに興味を持つかも