2020年12月18日金曜日、宮崎県新富町で初の修学旅行が実施されました。参加したのは、県北西部に位置する美郷町内の中学2年生21名。新富町で活躍する大人たちに会い、「大人って楽しい?」をテーマにした探究学習です。
いずれ旅立つ子どもたちの
生きる力を伸ばすチャンスに
2020年は新型コロナウイルスの影響で、宮崎県の公立小中学校は修学旅行を県内で行うことが主流となりました。新富町内で観光体験プランや教育コンテンツを作ってきたこゆ財団は、そのニーズに即座に対応し、県の北西部にある美郷町3校と協働。修学旅行2泊3日の最終日に、中学2年生21人による新富町内での探究学習を行いました。
新富町は農畜産業が基幹産業で、海に面した平野部にはピーマンやキュウリを栽培するビニールハウスが立ち並びます。同じ県内でも山間部の美郷町では農林業が中心。クリや柚子など農作物も違っています。
そんな美郷町の中学生の多くはいずれ高校進学のため町を出て暮らすことになるため、「身近な大人がいない場所でのコミュニケーション力」も伸ばしたい力の一つです。
そこで当日は、新富町を代表する農畜産業の“ヒーロー”3名をグループごとに訪ねて、仕事の話を聞き、子どもたちからもインタビューをします。そこから、「大人になるって楽しい?」に対する今の自分なりの答えを引き出してもらいます。
事前学習でウォーミングアップ
初対面でインタビューするコツは?
午前9時、民宿初音の大広間に集合。こゆ財団教育イノベーション推進専門官・中山がオリエンテーションを行いました。
まずは全体の流れや目的を伝え、話を聞く人・聞かれる人に分かれてインタビューの練習。はじめは硬かった子どもたちの表情も次第に和らぎ、笑顔が出てきました。
「プロ野球の“ヒーローインタビュー”って知っていますか? これから会うとってもおもしろい大人の方たちに話を聞いて、『大人って楽しい?』に対する今の自分の答えを探してきてください」
ここで学校の先生方に登場していただき、中山から質問を投げつつインタビューのお手本をみせます。
「先生が中学生の頃、大人ってどのように見えていましたか?」
「楽しそうだなと思っていました」(西郷中・川崎先生)
「大変そうだなあ、と。でも大人にはなりたかったですね」(美郷南学園・上徳先生)
ほんの30分ほどでしたが、「質問を準備する」「話を聞く時はうなずく」「表情は明るく笑顔で」など、インタビューする時のポイントをみんなで出し合った後、子どもたちはタブレット端末を手にそれぞれの訪問先へと出発しました。……
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