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「やりたかったことができるようになる」リスキリングの喜び。 #MsEngineer で、ジェンダーギャップを考える視野も広がった

女性のためのオンラインプログラミングブートキャンプ『Ms.Engineer』。未経験からプログラミングを学び、実際にエンジニアとして転職した卒業生も生まれています。

今回の記事では、そんな卒業生の一人であるKarinさんにお話をおうかがいしました。

元々マーケティングに関わっていたものの、「プロダクト開発にも携われるようになりたい」という思いを抱くようになり、Ms.Engineerで学び始めたことでプログラミングの楽しさにも目覚めていったというKarinさん。Ms.Engineerでの経験はスキルを身につけるだけではなく、働く環境を考えるきっかけにもなったとか。

Ms.Engineerのプログラム受講や就職活動のご経験、リスキリングに対するお考えからエンジニアとしてのこれからの目標まで、赤裸々に語っていただきました。

マーケターからエンジニアへ。学びの原動力になった「より良いプロダクト作りに携わりたい」思い

——まずはじめに、Karinさんの経歴についてお伺いできますか。

大学を卒業した後、CtoCサービスの会社に新卒で入社し、ウェブマーケティングに携わっていました。2021年からMs.Engineerでプログラミングを学び始め、2022年にエンジニアとして転職して、今はクラウド会計ソフトや勤怠給与ソフト等をつくっている会社で働いています。

——Ms.Engineerでプログラミングを学ぼうと思ったきっかけはどういったものだったのでしょう?

前職の上司がひとみさん(※Ms.Engineer代表やまざきひとみ)だったんですよね。そのご縁で、立ち上げの頃からMs.Engineerの仕事を副業的に少し手伝ったりしていて。ひとみさんに事業内容を最初に聞いた時から、自分も授業を受けたいなと思っていました。

前職でウェブマーケティングをやっていた時は、広告の運用やプロモーション周りをずっと担当していて、自分が直接プロダクトに関わることはなかったんです。でも仕事をしていく中で、「もっとプロダクトそのものを良くしたい」と思うようになりました。そのタイミングでひとみさんから、Ms.Engineerの事業やカリキュラムのことを聞いたので、これはぜひ自分も授業を受けたいと思ったんです。

——プロダクト開発に関わりたいと思い始めた時期と、Ms.Engineerとの出会いが重なったんですね。とはいえ、やりたいと思っても実際に行動に移すのはハードルが高いように思います。プログラミングの勉強を「やり切る自信」みたいなものは最初からお持ちだったのでしょうか?

スターターコースは気軽に始められたのですが、BootCampは正直不安でした。事前にカリキュラムを見たときも「この短期間でこんなに沢山の知識を理解できるのか」と不安を感じました。まったくできないと思っていたわけではないですが、やっぱりかなり不安はありましたね。

——それでもBootCampへの参加を決断されたのは、それだけ「プロダクト開発に携われるようになりたい」思いが強かったということでしょうか。

それに加えて、実際に勉強を始めてみたら、自分がプログラミング自体も好きだと気づいた、というのも大きいと思います。

プロダクトを良くすることに関わりたい、という当初の思いと、プログラミング自体に対する興味、の2つを持つようになり、エンジニアとして働くことに興味を持ち始めました。ですが、実際にプロダクト開発に携われるようになるには、スターターコースの内容だけでは正直足りない。だからBootCampの方も参加してみようと思ったんです。

プログラミングの勉強は楽しかった!仲間と切磋琢磨しながらMs.Engineerで学んだ日々

——プログラミング自体も好きだと気づいた、というお話がありましたが、学んでいく過程で楽しかったこととは、具体的にはどんなことでしょうか?

勉強したてで本当に最初の頃は、それがたとえ簡単なものであっても、自分が書いたプログラムがちゃんと動いただけですごく嬉しかったです。その後勉強を進めていくにつれ、自分が何かつくりたいと思ったときに、ある程度「こうやれば作れそう」という見通しが立つようになってきて。 “つくりたいと思ったものを自分で形にできる”ところが、プログラミングの楽しいところかなと思っています。

——なるほど、とてもわくわくする瞬間ですね!反対に、つらかったことはありましたか?

やっぱりBootCampはすごく大変でしたね。基礎コースのときはあまりつらいとは思わなかったんですが、BootCampは精神的にハードな部分がありました。

BootCampは、カリキュラムが進むスピードが速いんですよね。そして参加者全員で同時に同じカリキュラムをやるんですが、人によって勉強を始めた時期やプログラミングに触れている期間は違うので、経験によって進みに差が出てしまう。私は本当に、コンピューターサイエンスなどのバックグラウンドが全くないので、苦労しました。周りと比べて自分ができていないと感じて、精神的にしんどいなと思う時もあって。

あとは、働きながら勉強している期間は時間のやりくりも大変でしたね。前職はリモートが基本で、Ms.Engineerの授業も全てリモートだったので柔軟性はあったんですが、授業がある日は仕事を早く終わらせなければいけなかったです。

授業が終わると宿題もあって、別にチェックされるわけではないんですが、最低限ここまでやっておいてほしいと言われたところができていないと、次の内容の理解が難しい。それをやる時間を確保するのも大変でしたね。睡眠時間をちょっと削ったりして頑張ることもありました。

——未経験から、かつ働きながら学ぶのはとても大変だったかと思います。それでも、Karinさんがこつこつ頑張り続けられたのはどうしてだと思いますか?

単純に勉強が楽しかったというのがまず理由としてあります。学ぶこと自体も苦痛だったら、辞めてしまっていたかもしれません。あとは、Ms.Engineerのクラスのみんなと一緒に学べたのも良かったと思っていて。独学で学んでいたら挫折してしまっていたかもしれないです。

——それは心強いですね!独学で学ぶのとは違う、Ms.Engineerだからできたこと、良かったことを詳しく教えてください。

個人で勉強するよりも圧倒的に効率が良いと思います。何か分からないときにすぐ誰かに質問できる環境があるというのは、プログラミングを学ぶうえでかなり重要だと思っていて。プログラムを書いていて行き詰まったとき、基本は自分で調べるんですが、調べてもらちが明かないこともあるんですよね。そういうとき、ずっと一人で悩んでいるより、同じようなところで詰まったことがある人がいたら解決方法を聞いた方がずっと早く進める。そういう環境があるのはすごく良かったなと思っています。

未経験からのエンジニア転職。書類や面接に苦労しながらも内定3社を獲得した就職活動

——Ms.Engineerで勉強しつつ、就職活動はどのように進めていかれたのでしょうか?

最初に企業を選ぶ軸を考えました。自分が大事にしたかった軸は、もちろんエンジニアとして転職ができることと、少し抽象的になるんですが「ユーザーの方のことを考えて、プロダクト開発しているか」というところ。どうしても会社は営利目的なので、売り上げを追うのは当たり前だと思うんですが、利益を追求した結果、ユーザー体験とトレードオフになるのはすごく嫌だなと思っていて。あくまでユーザーを大事にすることに対してこだわりを持っている会社で働きたいと考えていました。

——しっかりと企業選びの軸を定められていたんですね。働き方の面では、何か重視されていたポイントはありますか?

働き方で言うと、リモートワークができるのは大事かなと思っていました。前の会社もコロナになってからは基本的にリモートワークだったので、結局社会人になってからリモートで働いている時間の方が長かったんですよね。その方が自分に合っているなとも感じていました。

あとは、収入も気にしていたので、給与も加味して企業を選ぶことになりました。

——働き方も、企業を選ぶうえで気になるところですよね。就職活動に関して、どなたかに相談はされましたか?Ms.Engineerの就職支援もあったのでしょうか。

まさにMs.Engineerで講師をしていたエンジニアに書類を見てもらったり、面接の練習をしてもらったりしていました。

特に面接対策はすごく助かりましたね。転職自体が今回初めてだったうえに、エンジニアの面接は技術的なことも聞かれたりするので、何を聞かれるのか不安が大きい。一番不安な面接の対策をしてもらえたのはとてもありがたかったです。

いつからでも、やりたいと思った仕事に就ける。エンジニアのやりがいとリスキリングの可能性

——就職活動を乗り越えて、実際に新しいキャリアをスタートした今のお気持ちを聞かせてください。エンジニアに転職して良かった点は、どんなところでしょうか。

やっぱり、自分がやりたいと思っていたことができるようになったことですかね。

プロダクトって完璧になることは絶対なくて、だからこそずっと改善し続けるものだと思っています。でも、プロモーションの仕事をしていた時は、微妙なところがあると自分が思っているプロダクトでも、キャッチーな言葉でユーザーを引きつけ使ってもらわなければいけなくて。プロモーションの仕事はもちろんすごく大事ですが、そうした部分に対しては違和感を持っていました。

プログラミングを学んだ今は、こうした方が良いかもと思った時に、修正方法についてある程度実践の見通しが立てられるようになりましたし、簡単な修正なら自分でも直せるようになったので、純粋に精神衛生上良くなったかなと思います。

——エンジニアという職種の働き方に対しては、どんなメリットを感じていらっしゃいますか?

まずエンジニアはどの企業も欲しがる職種なので、自分がちゃんとスキルさえ磨いていけば、行きたい会社に行きやすいと思います。あとは、エンジニアは他の職種に比べて年収が高いというのも大きなメリットです。私は、お金は働くうえで結構大事だと思っているので。
それから、産休や育休に入ったときに、エンジニアはパソコンさえあれば働けるので都合が良いかもしれません。休みの間に勉強することもできますし、ライフイベントによってキャリアが完全にストップする、といったことがなく、続けられる気がします。勉強しておいた内容を、その後のキャリアで活かせることもあると思います。

——Karinさんが経験されたような「学び直し」「リスキリング」が、今世間一般でも話題になりつつあります。率直にどのように思われていますか?

単純にすごく良い流れだなと思っています。大学を22歳くらいで卒業して、定年が60歳だとすると、少なくとも40年近く働くことになる。これからは60歳を越えて働き続ける人も多くなると思います。そうなった時に、大学卒業した時に決めた職種でしか働き続けられる可能性がなかったら、もしその職種が自分に合わなかったときに絶望的だと思います。でも、キャリアを一度スタートした後でも勉強して職種を変更できる環境があれば、より自分に合った仕事を続けられますよね。

自分の人生のフェーズによっても、合う仕事って変わると思います。なので、学び直すことによってキャリアを変えられるリスキリングはとても有意義な活動になるだと思います。職種を変えるまでいかなくても、今の仕事の能力をより高めるためのリスキリングもあると思うので、どんどんこの風潮が加速すると良いのかなと思っています。

「女性エンジニア」という言葉をなくしたい。業界の未来を見据えたこれからの夢

——ありがとうございます。最後に、今後エンジニアとして、こんな風に働いていきたい、成長していきたい、といった目標はありますか?

女性エンジニアってやっぱり少ないなと思っていて。中でもマネジメント層となると、本当にすごく少ないんですよね。そして上の方のレイヤーに女性がいないと、なかなか自分がマネジメント層として働くイメージが持てない。

イメージがつかないから、マネジメント層になる女性は増えず、さらに下の世代も自分が昇進するイメージが湧かない、というループがずっと続いていて、このままだと男女の偏りは変わっていかないのではないかという危機感があります。

——─自分のキャリアだけではなく、エンジニア業界の環境まで考えていらっしゃるのがとても素敵ですね。

そこはすごくMs.Engineerの影響があります。Ms.Engineerも、IT業界のジェンダーギャップを解消することを重視していて、その考えを聞いているうちに自分も共感するようになりました。

現状を変える術として、私がエンジニアのマネジメント層になることが、今やりたいなと思っていることです。自分がマネジメント層になることで、マネジメント層になりたいと思う女性のエンジニアが増えると、だんだん偏りは小さくなってくると思っていて。そうなると、今は珍しいからこそ使われている、「女性エンジニア」という言葉を使うこともなくなるのかなと思っています。

とはいえ、まずはエンジニアとして一人前になることが大事だと思っているので、今の会社でこつこつスキルを上げていきたいと思っています。

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