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【実証実験報告】救急医療情報サービス「Smart119」が『TRY! YAMANASHI! 実証実験サポート事業』で高評価

千葉大学発医療スタートアップ企業である株式会社Smart119(本社:千葉県千葉市、代表取締役社長/CEO:中田孝明)は、2021年9月に山梨県の『TRY! YAMANASHI! 実証実験サポート事業』に採択された救急医療サービス「Smart119」(特許第6875734号)の実証実験を、2022年1月18日に完了したことを発表します。

救急医療サービス「Smart119」は、2021年9月に、山梨県主催『TRY! YAMANASHI!実証実験サポート事業』に採択され、同年秋に現地調査、12月に検証を行い、山梨県における救急搬送困難事案(救急のたらい回し)の解決を目的に、取り組んできました。2022年1月18日には、東山梨消防本部、山梨県立中央病院、山梨厚生病院、山梨大学医学部附属病院の参加のもと、最終段階の実証実験を実施しました。

これは、救急隊が医療機関へ傷病者の情報を共有し、医療機関が受入判断を行うまでの時間を計測し、救急現場の効率化を検証するものです。3回の救急事案において、病院選定・交渉時間を70%短縮する結果を得ました。終了後にアンケート調査を行い、救急隊からは「病院選定・交渉においてストレスが軽減された」、医療機関からは「救急受入時に有効」と評価が認められました。また、救急事案毎に、参加者からの闊達なフィードバックや率直な意見が寄せられ、「山梨県導入」という社会実装を意識した実験となりました。

数値、アンケート結果などから、救急救命時の傷病者情報を救急隊と医療機関で共有する本システムは、搬送困難の解決に有望であり、山梨県民の暮らしの安全安心に貢献するものと認識されました。

◆救急隊の病院選定・交渉時間を70%短縮

これは、救急隊が医療機関へ傷病者の情報を共有し、医療機関が受入判断を行うまでの時間を計測し、救急現場の効率化を検証するものです。3回の救急事案において、病院選定・交渉時間を70%短縮する結果を得ました。終了後にアンケート調査を行い、救急隊からは「病院選定・交渉においてストレスが軽減された」、医療機関からは「救急受入時に有効」と評価が認められました。また、救急事案毎に、参加者からの闊達なフィードバックや率直な意見が寄せられ、「山梨県導入」という社会実装を意識した実験となりました。

数値、アンケート結果などから、救急救命時の傷病者情報を救急隊と医療機関で共有する本システムは、搬送困難の解決に有望であり、山梨県民の暮らしの安全安心に貢献するものと認識されました。

◆実施要領

  • 実施日時:2022年1月18日 16時00分~17時00分
  • 参加者:東山梨消防本部、山梨県立中央病院、山梨厚生病院、山梨大学医学部附属病院           山梨県庁、株式会社Smart119

◆実施方法

消防本部より、症例の異なる架空の救急事案を3つ発出し、救急隊においては、各医療機関へ傷病者情報を共有し、一括受入要請から搬送先医療機関決定まで、医療機関においては、患者情報を確認し受入判断まで、それぞれ時間計測。医療機関が受入可能と判断した時点で救急隊は搬送開始とし、通常の電話連絡で行う受入要請との比較を行った。情報伝達の効率化、現場滞在時間の短縮を図るとともに、救急隊の業務負担やストレスを軽減する効果、及び医療機関の利便性を検証しています。

◆実施結果

現場に到着した救急隊が、医療機関へ受入要請・交渉をし、搬送を開始するまでの時間による評価。

  • 救急隊がSmart119システムを使用し複数の医療機関へ一括受入要請を行うと医療機関のスマートフォンに着信する。自動音声で救急隊から受入要請が来ていることを認知し、共有されている傷病者情報を確認してから受入可否の判断を入力するまでの時間を計測した結果、平均1分26秒であった。
  • 東山梨消防本部の1回あたりの電話連絡で行う病院交渉時間は平均4分49秒であり、1件目で医療機関が決まらなかった場合、さらに時間がかかる。今回の結果で出た医療機関が受入判断に要した平均時間を、通常の電話連絡と比較すると70%の時間を短縮する結果となった。

◆参加者アンケート集計

実証実験終了後にアンケートを実施しました。救急隊には、労務軽減(情報共有/病院選定・交渉時間及び現場滞在時間の短縮/事務作業軽減)への効果を調査。医療機関には、急性期医療の業務効率化と受入体制づくり(人員編成、検査・治療設備の準備など)への効果を調査しました。

【消防隊】
今後の救急活動においてSmart119を活用することや、「実際の救急出場に使用すると病院選定・交渉時間に関しストレスが軽減されると感じたか?」という問いに対し、100%の隊員が肯定的な回答だった。
【医療機関】
現在の電話連絡による救急受入体制については100%の職員が課題を感じていると回答した。「Smart119システムは救急受入時に有効だと感じたか?」「今後の業務においてSmart119システムを山梨県全体で運用するのは有効だと思うか?」という問いに対し、半数以上が有効という回答だった。

◆参加者コメント

【消防隊】

  • 救急隊の負担軽減や住民サービスの向上のためにもこのようなシステムは有効であると思う。
  • タブレットに慣れればさらに時間短縮につながると思う。
  • 病院到着前に医師に画像を送れるのは、とても有効的。
  • 傷病者の患部の状態や交通事故の状況、心電図モニターなどを撮影して送ることができるので、情報量を多く伝達することができると感じる。

【医療機関】

  • システムは有効であると思う。
  • 従来、医師に伝達するのに、口頭だったが、画面で確認できスムーズだと感じた。
  • 情報が文字で送られてくるので正確で良い。
  • 熱傷患者の部位、患者顔色、事故現場、車載モニターなどの画像が送られてくるのは良い。
  • 救急センター、2次当番日における運用等、場合によっては運用の効果が異なるため、それぞれに応じた説明や作りこみが必要と思われる。

◆Smart119コメント

山梨県は医療機関の数が少なく、特に3次救急病院は県中心部に集中しており、県内全域の消防本部から受入要請が行われています。Smart119システムは、一つの消防本部ではなく、広域的に使用することが効果的です。本システムの対象を県内全域に広げることで、消防本部と医療機関の業務効率が上がり、県民の命を守ることにつながります。今回、山梨県で行った実証実験は、今後の救急医療・救急活動のICT化において、有意義な検証と考えています。このデータを基に、日本全国の自治体へ展開し、その先にいる国民に有益なサービスの提供を目指します。

3月に、『TRY! YAMANASHI!実証実験サポート事業』の成果報告会として、『次世代救急医療シンポジウム in 山梨』を開催します。この模様は、オンラインで配信される予定です。

■実証実験へのお問い合わせ

smart119toiawase@smart119.biz

※この実証実験についてのご質問やお問い合わせは株式会社Smart119にご連絡ください。この内容について消防本部や各医療機関へ直接ご連絡することはご遠慮ください。

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