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大学キャリア教育事業が見据える未来。 ハタチのトビラに込めた想いとは? 代表インタビュー#2

本日は、Original Point(株)を立ち上げた創業者の高橋へのインタビュー企画 #2です。

Original Point(株)では「可能性を、ひらこう。」をMissionに掲げ3つの事業に取り組んでいます。

1,「学ぶ」と「働く」の架け橋となる機会を提供する「大学キャリア教育事業」
2,「働くリアル」伝えて次世代の未来を熱くする「新卒採用支援事業」
3,次世代のはたらく土台づくりを支える「キャリア開発事業」

この3つの事業に取り組む中でも、本インタビューでは「大学キャリア教育事業」ヘの想いを語っていただきます。

創業者の高橋へのインタビュー企画 #1はこちらから

大学キャリア教育への4つの問題意識


Q.大学キャリア教育事業に取り組むにあたって、どのような問題意識があるかを教えてください

無限大の可能性を秘めたキャリア教育ですが、現状、3つの問題意識を感じています。

1点目は、そもそも「働く」という将来に対するイメージを前向きに捉え直す機会が枯渇しているところです。

“営業ノルマ” “ブラック企業” “配属ガチャ”といったメディアから発信される情報が起因しているのか、大学1年生の働くに対するイメージは、偏差値関係なく、多くの大学で半数以上がネガティブに捉えています。

そもそも、学校卒業後の“働く”をポジティブに捉えられないと、自分自身や自分の将来を前向きに考えることもできません。個人的には、学生自身が身近に感じやすい、少し年上の20〜30代の現役社会人がリアルな“働く”を伝えていくことが大切だと思ってます。

Q.「遊べるのは、学生時代だけだよ」 というよりも 「働くも意外と楽しいよ」という社会人と触れる機会が増えるといいですよね


仰しゃる通りですね。働くや就活の前に、様々な社会人と接点を持ってほしいですね。そういった意味で、2つ目の問題意識としては、将来の選択肢である業界・職種・仕事に触れる機会も必要だと感じます。

「やりたいことがわからない」 「大学の授業が、将来にどう役に立つかわからない」といった悩みを解決するには、自己理解云々よりも、社会理解がポイントになります。

そもそも日本においても数百万を超える中で、知らないと自分に合う・合わないがわからないですからね・・・

Q.大学受験がゴールになりがちな学校教育の中で、その先の選択肢に触れるという機会をつくっていくことが大切なんですね?

そうですね。ただ、選択肢を知る中で、方向性を具体化していくことも大切なのですが、理想を実現するための素地を磨くことも重要だと感じています。

3つ目の問題意識としては、理想を実現するためのスタンスやスキルを鍛える機会が少ないことです。働くにあたっては、大学で学ぶ専門性も大切ですが、コミュニケーション力や思考力、あるいはリーダーシップなどベーススキルも必要です。

また、我々の過去の調査では「答えのない問いと向き合う困難経験」を積んでいる学生程、主体的に働いているという傾向がありました。学問を探究することやゼミ活動の中で鍛えられる力も大いにありますが、キャリア教育の文脈でもこういった素地を鍛える機会がもっとあるといいなと感じています。

「学ぶ」と「働く」を繋ぐ「ハタチのトビラ」

Q.そういった3つの問題意識を解決するためにどんなことに取り組んでいますか?

様々な大学での授業も一つなのですが、「はたらく」をもっと広く深く知ってもらうための場所としてローンチしたのが「ハタチのトビラ」というWEBメディアです。

私たちが運営する「ハタチのトビラ」は、キャリアを歩む社会人の「考え方」に触れるマイテーマ動画 や 社会人のリアルな「働き方」に動画で触れるジョブシャドウ動画 といった社会理解を促すコンテンツをつくっています。

そして、WEB上で “マイテーマ”という切り口から自己理解を深められるコンテンツをつくっています。自己理解だけではなく、本人に合わせて動画がリコメンドされる仕掛けも一つの特徴です。

Q.マイテーマについても教えてください

これまでのキャリア教育では、10年、20年という先を見据えたキャリアを考えることが主流ですが、現在の社会情勢や技術革新が日々目まぐるしく変化している中で、未来を見通す難しさは昔とは比べ物にならないほど難しくなっていると言えます。

そのため、私たちは従来の「逆算型」のキャリア観ではなく、近い未来にある “今、興味があること” から一歩を踏み出す「積み上げ型」のキャリア観である「マイテーマ」という考え方を大切にしています。


大学のキャリア教育のプラットフォームを構築する

Q.今後、ハタチのトビラをどのように育てていきたいですか?

今後、より多くの企業や社会人を巻き込んで、ハタチのトビラを大学のキャリア教育のプラットフォームにしたいと考えています。どんな場所でも、意志のある大人や多様な職業に触れることができる動画コンテンツ。 ITを駆使した自己理解ツール。ハタチのトビラをキャリア教育授業に活用いただくことで、キャリア教育の質そのものの向上に寄与できればと考えています。

「こんな大人になりたい」 「こんな風に仕事を楽しみたい」 「こうやって社会貢献したい」と触発され、思いや希望が芽生えきっかけを創りたいです。

Q.理想を実現するための道のりは険しいですが、社会にとって非常に意義のある取り組みですね。

そうですね。大学キャリア教育市場はおよそ13億円規模に留まっており、ビジネスとしては非常に厳しい場所です。しかも、キャリア教育に取り組むと謳っている企業の多くが、その大半の資本は人材紹介ビジネスに流れてしまっています。

確かに、成果報酬型の人材紹介ビジネスは成り立ちやすいビジネスモデルであると理解できますが、市場そのものを大きくしていくような、かつ学生のポテンシャルと企業のポテンシャルを最大化させるような本質的なキャリア支援は、人材紹介を前提としたビジネスでは実現できないと感じています。

ハタチのトビラをエコシステムの基軸として捉え、人材紹介に頼らないフラットなビジネスを模索することで、本来のキャリア支援のあり方を再定義したいと考えています。

教育に携わる仕事の本質

Q,最後に大学キャリア教育に興味のある方々へメッセージをお願いします。

5年ほど前に大学のキャリア教育授業に参加してくれた学生が、最近になってSNSで「大切なことを数多く教えてもらえた、当時の授業がすごかったと思う。私の仕事に対する価値観は、その授業で醸成されたんだと思う。」と、私たちの授業を評価してくれました。

当時のアンケートだけでは評価できない価値が、我々の事業にはあるのだなと実感しました。そもそも、教育とは時間がかかるものであり、それこそが私たちの仕事の本質なのだと考えています。 私たちは、これからもハタチのトビラを通じて、社会に本質的な価値を残していきたいと考えています。

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